「1996」 副島隆彦最新刊『有事の金。そして世界は大恐慌へ』が発売 2022年5月22日
 SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)です。
今日は2022年5月22日です。

 2022年5月28日に副島隆彦先生の最新刊『有事の金。そして世界は大恐慌へ』(徳間書店)が発売されます。
 

有事の金。そして世界は大恐慌へ

 2022年2月24日にウクライナ戦争が勃発して以来、石油価格の高騰が続き、関連して物価が高騰し、日本国民の生活にも打撃を与えている。

 こうした有事の際こそ、副島先生がこれまでずっと訴え続けてきた金(きん)を保有してリスクに備えることが重要となる。金(きん)価格はこの5年に限ってみても上昇している。今こそ自分を守るために金(きん)保有が重要になっている。


金価格のグラフ(青線はドル建て、赤線は田中貴金属価格)

原油価格のグラフ

 まえがき、目次、あとがきを貼り付けます。是非本を手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

        まえがき        副島隆彦

 この本は、突如、始まったウクライナ戦争(2022年2月24日)と金融、経済の関係について書く。戦争(政治の延長)と経済(お金と実物[じつぶつ])の関係が、これからどうなってゆくのか、を書く。

 日本人にとっては、9000キロも離れた遠くの国でのことだが大事件である。しかも、ネット(SNS)が発達した現在では、ロシア軍の戦車が次々と火を噴いて吹き飛び、むごたらしく散乱するロシアの若い兵隊たちの死体の映像が、スマホの画面にもバンバン入って来た。ロシア兵は開戦2カ月で2万人死んだようだ。

 ウクライナ兵も爆撃で同じぐらい死亡しただろう。手足を吹き飛ばされた負傷兵はどちらもその倍の4万人ずつ出ているだろう。戦争というのは真にむごたらしいものである。軍需産業(ぐんじゅさんぎょう)というのも有るから、人類(人間)は戦争をやめない。

 これからの世界経済は、どうなるのか。世界はロシア、中国を中心とする新興国(しんこうこく)連合(ユーラシア同盟) 対(たい) アメリカ西欧の西側同盟(ザ・ウエスト)とに分裂する2つの世界に分かれる、という説がある。

 いや、それ以上にウクライナ戦争は第3次世界大戦に繋(つな)がり核戦争(ニュークレア・ウォーフェア)も起きる、地球の大破壊の時代に入ってゆくという説まで出ている。私は大きくは後者の立場である。


 
 前ページに載せた「ウクライナ戦争とNYダウ(株価)の関係」の表のとおり、アメリカのバイデン政権(と英ボリス・ジョンソン首相)は、2021年の11月から、ロシアのプーチン大統領を着々とウクライナにおびき出す策略を実行した。開戦させる(プーチンに侵略させる)べく、手ぐすねを引いた。

「相手に先に手を出させる。そして大(だい)悪人に仕立て上げる」は、アメリカのこの200年間の常套(じょうとう)手段である。日本に先に手を出させた真珠湾攻撃(1941年12月8日)と全く同じ手口である。

 バイデンは、開戦わずか1週間後の3月2日に勝利宣言とも言える、米議会での一般教書演説(ステイト・オブ・ユニオン)(国民の団結演説)を行った。このあとも予定どおりウクライナ軍の勝利すなわちアメリカが背後から指揮、命令する代理戦争、は快進撃した。

 ところが、3月8日に、株(ストック)と債券(ボンド)の暴落が起きた。前掲のグラフを参照。そして金(ゴールド)が暴騰(とう)して1オンス2079ドル(日本の小売りで1グラム8400円)が起きた。市場(マーケット)(市況)の方が政治(軍事、外交)よりも先を行く。市場は、必ずしもウクライナ(すなわちアメリカ)の勝利を予想しなくなった。

 このあとは、「資源(実物) 対(たい) ドル(の信用)の闘い」の世界に変わった。アメリカは、初めの戦術(tacticsタクティックス)で勝ったが、長期戦の戦略(strategyストラテジー)では決して勝っていないことがはっきりしてきた。ロシア(プーチン体制)に対する厳しい経済制裁(エコノミック・サンクション)がどうも効(き)かない。このことも判明した。

 アメリカは、ロシアをウクライナで嵌(は)めてドロ沼状態(quagmire[クアグマイア] situation[シチュエイション])に陥れたと、英米の指導者たち(経済界のトップたちも)は、一斉に欣喜雀躍(きんきじゃくやく)した。と思ったら、ロシア制裁のダダ漏れ(ほころび)が起きた。ここから先が、大変だ。

 世界は文字通り大動乱の時代に入った。だから「有事(ゆうじ)の金(きん)」なのである。金(きん)は実物資産の王者である。金はこのあと1グラム1万円を超えて、さらに上がるだろう。私は今の3倍になる、と予言してこの本で書き続ける。

 さあ、日本人は、どうやって自分の財産を守り、平和を守り、戦争をしないで済み、生き延びてゆけるか。この本で私の知能の限りを尽くして書く。

=====
有事の金(きん)。そして世界は大恐慌へ──[目次]

まえがき─2
第1章 「有事の金(きん)」が甦る

ついに2000ドルを突破した金価格─14
金は来年2023年に2万円を超えるだろう─17
ドルが大暴落すると金価格はどうなるか─21
リデノミネーションでタンス預金が没収される─24
ドルはこれから10分の1に暴落する─27

リデノミのどさくさの間に金を売りなさい─30
手元の現金を実物資産に替えよう─32
やがて1ドル=1・2円になるだろう─34
日本の明治維新は英国に操られていた─40
日本の為政者たちは「1ドル=1円」を目指す─43
世界大恐慌下で金の商業販売は停止される─46
金だけでなく銀も上がる─48

第2章 第3次世界大戦と大恐慌が襲い来る

欧米の対ロシア経済制裁で「戦争経済」に突入した─50
パウエルFRB議長は利上げができずに辞めるだろう─58
アメリカのインフレが止まらない─61
トランプはジャンク・ボンドで這い上がった男─72
米国債の暴落が始まった─74

米国債の垂れ流しはもうできなくなった─79
EUも日本も利上げはできない─82
本当にお金はいくらでも刷っていいのか?─89
日本は黒田日銀総裁が意地でも金融緩和を続ける─90
為替は今は円安だがいずれドルが暴落して円高に─95
本当は日本がアメリカに1700兆円を貢いできた─98
政府系の銀行から円資産が流れ出している─100
戦争を考えれば1000兆円くらいは安かった─102
これから「ドル覇権の崩壊」が始まる─104

第3章 「資源 対 ドルの戦い」が始まった

「資源 対 ドルの戦い」で世界は分断される─110
ロシアへの金融制裁(差し押さえ)はどのように行われたか─116
アメリカの沿岸警備隊がロシア富豪の財産を差し押さえた─128
これから「ブレトンウッズ3」の時代に移行する─135
ウクライナ戦争で商品価格の上昇がさらに加速─144
プーチンは米国債を売り払ってすべて金に替えた─148
原油は130ドルまで値上がりして少し落ち着いた─151

第4章 世界史の軸(アクシス)が動いた

ウクライナ戦争はG7(先進国) 対 G20(新興国)の対立になった─166
G20での日本の離反は世界史の地殻変動である─177
インドのモディがテコでも動かないことが重要─180
プーチンは「哲(てつ)人(じん)王(おう)」である─189
新しい世界通貨決済体制が生まれる─192

第5章 国債のデフォルトが怖ろしい

アメリカはなぜ利上げを急いでいるのか─210
FRBの利上げはうまくいかない可能性が高い─213
プーチンは嵌められたことに気づいて本気になった─214
ドルと資源の熾烈な戦い─217
日本国内でデジタル人民元がもうすぐ流通する─225

あとがき─229

【特別付録】底値で買っておきたい株式15銘柄─232

=====
    あとがき        副島隆彦

 この本を書き上げようとしている4月22日(金)に、NYダウ(平均株価)は860ドル急落した。続けて4月30日にも939ドル落ちて、3万3000ドルを割った(終値3万2977ドル)。

 アメリカ経済はうまくゆかない。ウクライナ戦争で、アメリカはゼレンスキー政権を全力で兵器支援したが、勝利しない。3月15日からは手詰まり、膠着状態(stalemate[ステイルメイト])に陥った。株価は戻るし、これからもズルズルとこんなものだろう。

 FRBの金融政策は、高(ハイ)インフレを何とか抑え込んで(金融引き締めで)、かつ、景気刺激(金融緩和で)も続ける、という脵裂(またさ)き状態だ。痩(や)せよう(ひきしめ)と思いながら、ついつい食べてしまう(デブ)私たちの日常と同じだ。

 「資源(含むエネルギー) 対(たい) ドル(アメリカの金融世界支配)の戦い」でどうやら「ドル」の負けがはっきりしてきた。私たちは、この3月、4月にSNSで焼けただれて砲塔が吹き飛んだロシア軍の戦車とロシア兵の若者たちの死体と、爆撃で廃墟と化したウクライナの諸都市の映像を毎日のように見て考え込んだ。

 日本もウクライナのような、あんな目に遭(あ)わなければいいが、が日本国民の根底からの暗黙の合い言葉であった。私は投資家と小(しょう)資産家(小[こ]金持ち層)のために金融本を書き続けている。だが決して金儲け一点張りの人間ではない。でも私の予言どおり金(きん)が上がってよかった。金はまだまだ、今の3倍まで上がる。

 今回も、徳間書店編集部の力石幸一氏の尽力に預(あずか)った。私が極端言論(極(きょく)論(ろん))に走ろうとするのを、それとなく押し止めてくださった。記して感謝します。

               2022年5月      副島隆彦 

(貼り付け終わり)

copyright(c) 2000-2009 SNSI (Soejima National Strategy Institute) All Rights Reserved.