「1914」 副島隆彦先生の最新刊『アメリカ争乱に動揺しながらも中国の世界支配は進む』が発売 2021年1月18日(1月20日に冒頭加筆)
 SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)です。今日は2021年1月18日です。

 2021年1月23日に副島隆彦先生の最新刊『アメリカ争乱に動揺しながらも中国の世界支配は進む』(ビジネス社)が発売です。下にまえがき、目次、あとがきを貼り付けます。是非手に取ってお読みください。


アメリカ争乱に動揺しながらも中国の世界支配は進む

2021年1月20日に加筆します。「重たい掲示板」の投稿番号「[2907]2021年1月17日定例会動画配信参加の新規募集を開始します」を掲載しました。是非お読みください。

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(貼り付けはじめ)

 『アメリカ争乱に動揺しながらも中国の世界支配は進む』

   まえがき     副島隆彦

 本書のタイトルにあるとおり、今回の大統領選挙がアメリカ争乱の始まりとなった。私
が予測(予言)しているよりも、世界覇権国(はけんこく)アメリカの衰退(フォールダウンfall down)は急激に進んでいる。アメリカ国内の考えが大きく割れてしまって、国家として分裂に向かっている。
 この件については、私はすでに1冊、2019年に本を書いた。タイトルは『国家分裂するアメリカ政治 七顚(てん)八倒』(秀和システム刊)である。私がこの本で予言したことが当たりそうだ。
 アメリカ帝国がその本拠地、本丸である首都ワシントンで大揺れに揺れている。アメリカの国家分裂が起こるならば、その世界覇権力も必然的に弱まっていく。

 このため、日本国民の多くも「アメリカが日本を守ってくれる力が衰える」と不安に思い出す段階に来た。さらには「トランプ大統領は在韓米軍の撤退どころか、日本からの駐留米軍の撤退も始めるのではないか」という論調になっていくであろう。その時、日本国がどういう態度をとるかである。

 どうも大きくはトランプ、プーチン、習近平の3人を、さらに上から操(あやつ)る奇妙な支配構造が、この地球上に存在するようである。その正体はなかなか捉(とら)えられない。
 単なる世界政治の駆け引きや勢力間(かん)の争いなど、政治学者が書く論文のようなものではない。もっと奥の深いところに、何かありそうである。今のところ、私にもこれ以上分からない。

 中国政府、あるいは中国共産党が、アメリカの政治、とりわけ大統領選挙に介入(干渉インターフェアランス)したという主張が激しくなされている。これは、主にアメリカに住む、反(はん)中国共産党の立場を強固に持っている人々によって主張されている。

 今度の大統領選挙(11月3日)の直後から、満(まん)天下に、即ち世界中に丸見えになってしまった、ディープ・ステイ the Deep State という勢力による「トランプ政権転覆クーデター」の企てがあり、それが失敗した。このことを、最も精力的に真実の報道をしたのは、反(はん)中国共産党の立場の中国系アメリカ人たちである。一言(ひとこと)で書くと、大紀元(だいきげん)時報、「エポックタイムズ」Epoch Times グループである。

11月4日にクーデター(選挙の開票の大量の違法な操作)が起きたあと、私は自分のインターネットサイトの「学問道場」に、「緊急事態が起きた。不正選挙が行われて、トランプの再選が危機に陥った。私たちも戦いの準備をしなければならない」という主旨のことを書き込んだ。

 その後、私は1カ月半の間に、6回長文で自分の考えと分析と予測を書いた。この時、大紀元、エポックタイムズ・グループの日本人向けのデジタルメディア放送局からの情報が大変貴重であり、ありがたかった。それ以外にも、帰国子女で英語がよくわかる人を含めた日本人の若者が、自身のSNSやユーチューブチャンネルを通して情報発信してくれた。これらが大変役に立った。

 ユーチューブの親会社はグーグルである。グーグルは「GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)+MS(マイクロソフト)」、すなわちビッグテックbig tech と呼ばれる巨大IT企業5社のひとつである。

今度のトランプ潰しの政治クーデターでは、このビッグテック5社が大きな役割(元凶、主犯)を果たしており、持っている巨額の資金力からしても、トランプ攻撃の最先頭の位置にいた。

 ビッグテック自体が、大テレビ局(ネットワーク)や大新聞を資本所有している。ニューズ専門の放送局である「MS(エムエス)NBC」はMS(マイクロソフト)がNBC(全米3大テレビ局のひとつ)を持っていることを示している。WAPO(ワポ。ワシントン・ポスト紙)は、アマゾンのCEOジェフ・ベゾスが買収した。

 MS(マイクロソフト) の創立者ビル・ゲイツは経営責任から離れているが、彼が明らかにトランプ攻撃の司令官である。コロナウイルス(COVID-19)が撒かれた時からの世界報道管制(かんせい)は、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学が握っているが、そこへの最大の資金提供者がビル・ゲイツである。

 ビッグテックが作ったハイテクのSNSの通信インフラこそが、世界中の民衆支配に大きな役割を果たした。人類史(世界史)のなかにおいて、情報や知識の伝達は、その時々の権力者たちが持つ技術力の最先端のところで行われる。

 戦争の勝ち負けの帰趨の報告は、「マラトンの戦い」の故事にあるように、伝令兵が42キロメートルを、心臓が破れるくらいの力走で伝えた。そのほかに伝書鳩、伝令犬や狼
煙(のろし)の伝達も使われた。

 第2次世界大戦中は、ラジオにかじりついて、真剣にラジオ放送をひそかに聴くことで、戦争の情勢を細かく把握しようとする人が多かった。ラジオ放送のなかに秘密の暗号までが含まれていて、それでレジスタンス運動や敵国に潜入したスパイ(工作員)たちへの通信も行われた。今はインターネットを通じたSNSの先端技術で、アメリカの政治情勢が即座に伝えられる。

 では、中国はこの先どの方向へと向かうのか。
 詳しくは本文で説明するが、中国は、もうアメリカから学ぶことがなくなった。アメリカが築き上げた自由な世界の理想が、崩れ去った。デモクラシー(民主政体[せいたい])の土台をなす選挙そのもので、こんなにも無様(ぶざま)に大規模な不正(マッシヴ・フロード)が行われるようでは、アメリカはもう、中国人にとって目指すべきお手本の国ではない。

 大きく幻滅した中国人は、これからは自力で、自分の頭で何でもやっていかなければならないのだと気づいた。欧米白人の近代文明が、丁度500年たって終わろうとしている。中国を中心とする東アジアが、世界文明の新たな中心(センター)になりつつある。
 日本は、その中に自分の位置をしっかりと見つけなければいけない。



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『アメリカ争乱に動揺しながらも中国の世界支配は進む』     もくじ

まえがき ……3

第1章  米中のあいだで今、本当に起きていること
キッシンジャーが首を切られた意味 ……18
分裂への一途をたどるアメリカ国内 ……23
不正選挙に中国はどこまで絡んだのか? ……27
中国と台湾を股にかけるイレイン・チャオの正体 ……32
じりじり寄り切ろうとする中国の〝横綱相撲〟 ……35
清朝末期の日中関係と似てきた米中対立の構図 ……41
盗むべきは盗んだ後に中国が進むいばらの道 ……48
なるべく貿易戦争は避けたいという中国の本音 ……53
「バイデン当選祝電」の本当の読み解き方 ……58
日本国は「風の谷のナウシカ」である ……64

第2章  中国は自立、独立路線を走り続ける
中国を海から締め上げる西側諸国 ……70
「中国の特色ある社会主義」に隠された秘密 ……76
「コーポラティズム」の元祖はムッソリーニ ……80
中国が採用した「開発独裁」路線 ……83
中国人が気づいたマルクス経済学の本質的な誤ち ……86
近代経済学のドグマを打ち破った日本人学者 ……87
キッシンジャーが中国にもたらした衝撃的な成果 ……89
働く人が皆、余剰価値を生み出せるわけではないという原理 ……95
人間の能力にこそ格差があることを認めた中国 ……98

第3章  本気でアメリカを追い落とす中国の最先端技術戦争
中国最先端の技術獲得はどのように始まったのか? ……102
中国は自力で半導体を製造できるのか? ……111
ファーウェイの誕生で中国の命運が決まった ……116
中国核開発の秘密 ……120
量子暗号、コンピュータが次の戦争の主役……126
恐るべきスピードで発展する中国の宇宙産業 ……138
ファーウェイ問題とはなんだったのか ……147
迷走するTikTokの売却騒動 ……149

第4章  新たな火種を抱える中国金融内乱
コロナから劇的回復を果たしたものの不安も残る経済 ……154
EVで出遅れた日本企業が生き残る道 ……157
デジタル人民元の行方 ……160
習近平とジャック・マーの仁義なき戦い ……166
やはり中央アジアが次の金融の中心となる ……176

5章  中国の未来に巻き込まれる世界の今後
中国にとって大事なのは貧困からの脱出 ……180
鄧小平が埋め込んだ経済成長の起爆剤 ……186
香港民主化運動は根本的に間違っている ……194
今の中国を規定しているボナパルティズム ……197
大きな蛇のなかでうごめく小さな蛇たち ……202
2024年から中国は民主体制に移っていく ……206
そもそも「ディープ・ステイト」とは何者なのか? ……212
君臨するイギリスと没落するイギリス ……218
中国はディープ・ステイトを突き破って新時代を作る ……222
欧米近代白人文明の500年の繁栄が終わる ……226

あとがき ……230



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     あとがき    副島隆彦

 中国人の技術者(エンジニア)の劉慈欣(りゅうじきん)が書いた『三体』(早川書房、2019年刊)というSF小説の大作がある。この本の中国語の原書は、2008年刊である。

 アメリカで2015年に英語版が出て、すぐにヒューゴー賞を貰(もら)ったので、日本でも騒がれるようになった。大変な中身の本であるらしい。ところが、何がどう大変な大著なのかが、スケールが大き過ぎて、今の私には分からない。

 「三体(さんたい)星人」という、太陽が3つ出る星から地球に移住してくる異星人を、迎え撃とうとして準備する地球人たちの話である。地球防衛軍が組織されるのだが、三体星人のほうが文明がずっと進んでいるので、とても敵(かな)わないと分かった。しかも、すでに三体星人の尖兵(せんぺい)は地球に送り込まれていて、地球のことは全て知られている。

 地球防衛隊の司令官は、最後の望みを4人の地球人に託す。この4人は壁の表面を移動
する面壁(めんぺき)人間(にんげん)である。つまり、2次元の世界に生きている。世界中のアニメやゲームやオタクの人々が崇(あが)める聖地〝秋葉原(あきはばら)文明〞の人間だ。
 さあ、「三体(スリーボディ)」(中国人)と「2次元(スクウェア)」(日本人)のどちらが勝つか。

 私のこの本でも、第3章で量子(りょうし)暗号通信という超(ちょう)最先端の問題を扱った。よくは分からないだが、どうも中国人が欧米人を超(こ)えつつあるらしい。遠藤誉(ほまれ)女史の論究に従った。

 西洋文明の物理学と数学が行きついた涯(はて)に、「3体問題(スリーボディプロブレム)」が有って、解けないらしい。それを中国人の天才たちが解きつつあるらしい。欧米白人の数学者は、AとBの「2体問題(ツーボディプロブレム)」しか解けないようだ。アリストテレス以来の西洋人が作ってきた論理学(ロジックス)では、硬貨を宙に投げてA面かB面の2者で決めるコイン・トスcoin toss しかできない。

 ところが、「ジャン・ケン・ポン」、あるいは「グー・チョキ・パー」を知っている私た
ちアジア人は、3体問題を解けるらしいのだ。この大(だい)発見は私がした。小説『三体』はきっと、そのことを予言している、と私は思う。ある日、空に太陽が3つ出ていることに気づいて驚くという体験を、私は自分の幻視(妄想)実験で拗(しつこ)くやってみた。しかし、あまりうまく行かない。

 本書は、私が、アメリカ大統領選挙の大規模不正(マッシヴ・ヴォウター・フロード)との戦いで、トランプ再選を目指す争乱で、年末の2カ月をほぼ狂乱状態で生きたので、この本を全く書く気が起こらず、手がつかず、担当編集者の大森勇輝氏に多大なご迷惑をおかけした。

 だから、本書は大森氏の執念の、老人(私)介護の本となった。散々な目に遭わせて誠に申し訳ない。それでも出来上がったので、記して深く感謝します。
2020年末

副島隆彦

(貼り付け終わり)

(終わり)

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