だからこの本の冒頭から載せたとおり、ポール・クルーグマン教授が、「私を含めて馬鹿でした」と大反省をした。 「馬鹿でした」を英語では、” We are wrong. ” 「ウィー・アー・ロング」という。「私たちアメリカを代表する経済学者が、現実の世界を理解できずに、自分たちの勝手な高級理論ばっかり(しかも数式だらけで)作って、それで大失敗しました」と白状した。そういう時代が来たのである。
この本は、その主要な中身(内容)である評論の対象として、クルーグマン批判の英文とクルーグマン自身の文を、徹底的に解剖するように細かく取り扱って、書かなければ済まない。だから著作権法第32条に定める引用権(いんようけん。right to quote [ライト・トゥ・クオート] )を主張する。原文を引用して、それに忠実に大量の評論(コメント)を加えた。