「1153」 小沢一郎、民主党代表戦に立つ。私たちも誕生する小沢政権を全面的に応援しながら、と同時に、敵の集中砲火に用心と警戒をしながら、政治勢力として、次の時代に生き残ってゆかなければならない。 副島隆彦 2010.9.3
副島隆彦です。今日は、2010年9月3日です。
9月に入ったのに猛暑が続いています。なかなか秋らしくならず、3週間も雨が降りません。私は8月中は、なるべく炎天下を歩き回って体を鍛えていました。この猛暑の中をよく動いたので体力が付きました。中国の西域(せいいき、さいいき)の新疆(しんきょう)ウイグルへの調査旅行と、そのあとの炎天下の中の京都調査旅行で、学ぶことが多くありました。そのあと弟子たちと夏の合宿をしました。
さて、民主党の代表選が9月14日にあります。私は、熱烈に小沢一郎を支持してきた人間なので、小沢一郎が立つ、というのなら、その考えに従う。しかし、ここからあとは、私、副島隆彦は、国家戦略家(ナショナル・ストラテジスト)として、深慮遠謀(しんりょえんぼう)を本旨とする慎重な考えを持つ。
「 民主党の 本物の改革派、革命派の、政治家(国会議員)の皆さん。皆さんの育ての親の小沢一郎が、決起して突撃するというのなら、それに私も従いましょう。しかし出来るだけ生き残ってください。政治家(国民の代表)として50人でも60人でも生き残ってください」 このようにお願いするしかない。私は、そのように小沢氏直系の若い(若くも無い、もう40台だ)政治家たち数人に言った。

9月1日、小沢陣営での決起集会に125人が出席
小沢一郎は、代表選挙に出て、そして勝って首相になるか? 私は、どうも菅直人や仙谷由人たちは、十分に腐り果てた汚れた、手負いの政治家の本性に従って、この政党内の選挙でも、相当に穢(きたな)い手口を使って、無理やり不正行為をやって僅差(きんさ)で彼らが勝つように仕組むのではないか、と危惧している。菅たちは、すでにダークサイド(国民への背信も辞さない暗黒面)に堕ちている人間たちだから、どんなことでもする。地方議員、地方のサポーター党員たちの票のところで、インチキをやるだろうと思っている。投票の自動集計機が非常に危ない、と私はここで警告しておく。
かつ、菅直人たちには、CIAの在日謀略部隊100名ぐらい(マイケル・グリーンが司令官、南青山と国連大学の裏に本拠がある)が後押ししているし、日本の警察、検察と法務省官僚たちが、小沢一郎たちを、また痛めつけに来る。やはり、マイケル・グリーンが一番の危険人物で裏で動いているようだ。
私は、小沢一郎の首相就任を待望するし、国民民主革命が推進されることを切望する。しかし事態は再び深刻化している。小沢一郎が、たとえ僅差で代表戦に勝っても、そのあとは、またしてもテレビ、新聞、週刊誌の 小沢一郎への憎しみに満ちた集中砲火が、加えられるだろう。 その時は、小沢一郎政権は、火達磨(ひだるま)になる。アメリカの手先たちの連合体の、激しい中傷攻撃が、小沢政権に対して開始される。その偏向報道はすでに始まっていて、NHKで放送された2日の公開討論会を見た人たちが、夜のニュースで小沢一郎に悪意が集中するように映像が編集されている事実に怒っている。
新聞の世論調査の捏造(ねつぞう)から始まり、マスコミ報道の謀略によって、四面楚歌(しめんそか)の状態になって、小沢政権は立ち往生することが多くなるだろう。それでも、小沢一郎を徹底的に支える、鳩山派と、小沢派の政治家たちが懸命に政権を運営するだろう。それでも、この優秀で、清廉潔白な、政治家たちは、国民から孤立させられ、自分たちの意見表明を十分にさせてもらえずに、どんどん消耗してゆくだろう。
私が危惧するのは、小沢政権がなんとか持続するとしても、このあとの1年、2年をどうやって耐え忍ぶか、である。国民生活の逼迫(ひっぱく)は今後も続く。大胆な政策の実施、改革路線を堅持しても、悪辣(あくらつ)な官僚組織の意図的なサボタージュ(怠業、破壊行動)が起きる。
私は、『小沢革命政権 で 日本を救え』(佐藤優氏との共著)を書いて本屋に今も並べている人間であるから、私も後(あと)には退(ひ)けない立場だ。それでも、この6月からの3ヶ月の地合(じあい)の大きな変化で、私たち日本の本当の改革勢力、革命希求(ききゅう)勢力(日本の本当の読書・知識人階級)は、敵たちに包囲されて、かなり苦しい状況に追い詰められている。このことの冷酷な自己認識、自己分析が必要である。それでも「小沢革命政権の誕生に向けて決起し突撃することは、私たちの大義(たいぎ、cause 、コウズ、自己存在の第一義)である。
だからこそ今のこの困難な状況にあって、私たちの優れた指導者である小沢一郎と、彼が育てた秘書・議員軍団だけを討ち死にさせるわけには行かない。 なんとか若い政治家と政治改革者たち(その中心は、一切の動揺が見られない 小沢ガールズ の鉄の意思と信念を持った女性議員たちである。彼女らの日本政治改革の信念は頑強であり本物だ)にひとりでも多く、このさきも職業政治家(議員)として生き残って欲しい。
そして次の時代の到来に備えてほしい。厳しい政治反動の時期に政治謀略を仕掛けられて次々に落選させられることなく、私たち国民が彼ら、小沢一郎が手塩にかけて育てた政治家たちを守りぬかなければならない。
私は、すでに16歳の時に、政治活動家(政治人間)として、次の政治原理を知っていた。それは、「敵が割れなければ、味方が割れる。味方が割れなければ、敵が割れる」という、政治力学(ポリティカル・キネティクッス)の原理である。政治は力(マハト、パウア)を巡る政治勢力間の抗争、対立、激突であるから、この政治の力学の法則に支配されるのである。
私は、だから、この8月後半は、息を潜(ひそ)めて、「鳩山仲介、鳩山裁定」の行方を見守っていた。鳩山由紀夫前首相が、菅直人と小沢一郎の間の仲介役として、民主党の挙党体制(きょとうたいせい)を守るべく、政権党としての分裂による弱体化を阻止することがなによりも重要だと知っているから、政党内の勢力間の派閥抗争の調停と休戦を鎮(しず)める仕事を懸命にやっていることを、じっと注視していた。
この鳩山仲介が功を奏することをひたすら願っていた。 菅直人を代表(自動的に首相)の立場にとどめるから、その代わり、それ以外の党のポストを明け渡せ、という交渉を粘り強くやっていた。民主党の幹事長ポストさえ、小沢派・鳩山派の勢力に渡すならば、それで現在の政権政党としての態勢(閣僚たちの顔ぶれ)はほとんど変えずに維持するという、大きな妥協の話し合いだった。
この「鳩山仲介」が、8月31日に失敗に終わった。この時点で、小沢一郎は、再び、代表戦への出馬表明を明らかにした。

8月30日夜の鳩山・菅の会談後の共同会見
私、副島隆彦は、8月30日の時点で以下の文章を書いていた。そして、小沢一郎が、「副首相(副総理)格で入閣(政権入り)し、幹事長ポストは小沢一郎の信認する若い政治家に渡す」という決定が、今は最善の策であろうと、民間人の国家戦略家としての判断で勝手に見積もっていた。それが失敗に終わった。それで次の判断をしなければいけないくなった。それが上記の文である。私は、8月30日時点で、以下のように書き溜めて、すぐにも発表しようと準備していた。(以下が状況変化以前の文章である)
菅直人首相は続投を希望している。これに対して鳩山由紀夫前首相が、小沢一郎前幹事長の勢力との仲介を行って、挙党体制(きょとうたいせい)を目指す動きをはっきりと示しました。この判断は正しい。小沢一郎は、代表選挙に出るべきか。そして、民主党内で両院の議員の多数派の支持を得て、首相になるべきか。私、副島隆彦は、小沢一郎は、首相になるべきではないとずっと思っていた。小沢一郎が目指す最高のポストは幹事長か、たとえ入閣しても副総理待遇での主要閣僚であるべきだ。
周知のごとく、私は小沢一郎一辺倒の男であり、日本で小沢革命が実行に移されそして勝利することを、この12年間にわたって一貫して主張し続けた人間である。いまでもこの考えに寸分の変化もない。小沢一郎は、実質の日本国王( 帝国と厳しい交渉をして国益を守る立場の人間 )であると、12年前の本にも書いてあることを、最近、私自身が知った。その本は、『新版・日本の秘密』でありPHP研究所から最新刊でこの6月に復刊した。その中に書いてあった。初版は1998年である。
私は、佐藤優(さとうまさる)氏との共著で、『小沢革命政権 で日本を救え』(日本文芸社。2010年6月刊)という本も書いて、小沢革命の徹底的な推進、断行 を言論界から主張してきた人間だ。だから、私には、日本における、小沢一郎の存在の重要性と緊要性がすべての点にわたって隅々まで十分に分かっている。小沢革命を断行すべし。
だが小沢一郎は今、自ら首相となって、矢面(やおもて)に立つべきではないのである。私はこの考えを、この8月26日に、小沢一郎直系の小沢派の議員たちにも伝えた。 彼らは山岡 賢次氏を代表にして77人の連名で「小沢一郎、代表選に立つべし」という嘆願書をその日の午後6時に小沢一郎に手渡した。そのときに、私は、「皆さんがそう決めたのなら、私もその決断に従います。小沢一郎を表面に押し立てて、断固戦うべきなのでしょう。だがしかし、出来ることなら、決戦はあと2年は待つべきなのではないか」と、私はやや後ずさりするような発言をした。
私はこの7、8月はずっと、身近な人にはこの意見を説いてきた。小沢一郎は、あと2年は、矢面には立つべきではない。なぜならば、旧来の 自民党 支持者層の、まだ500万人くらいいる日本の資産家や経営者たちが、憎しみを込めて小沢一郎の悪口を言い続けているからである。それから日本のテレビ・新聞の小沢攻撃がヒドい。みのもんた に至っては、「(もし小沢が出てくるならば、)世論の力を思い知らせてやる」と言った。わざわざ、こんな馬鹿たちの集中砲火を浴びるようなところに、現代の西郷隆盛を引っ張り出してはならない。
それから検察官たちに現れる法務省官僚たち(グルの裁判官たちを含む)の暴虐非道(ぼうがくひどう)の法匪(ほうひ)の国家法律ヤクザたちと、それから 金融・財政を握っている財務相官僚ども(自分たちで日本国民の資金を207兆円 隠し持っている)である。それから鳩山由紀夫を「普天間問題」で計画的に追い詰めてハメ殺した外務省官僚たちである。この官僚たちが、再び手ぐすねを引いている。そんなところにのこのこと出て行くべきではない。
私は、小沢革命勝利のためには、「一歩前進 二歩後退」という考え方が大事だと思っている。あの6月2日の菅直人・仙谷由人らによる民主党内の「6・2反小沢クーデター」が起きて大きな番狂わせが始まった。あそこで日本の政治は大きく躓(つまず)いた。私は、「6・2政変(せいへん)」が起きた直後から、これはクーデターであると誰よりも早く書き始めた人間である。
そして、このクーデター説はかなり多くの、知恵と知能のある人々の支持を受けた。6月2日クーデター説を否定する者は一人もいなかったと言っていい。
私は、日本の国民政治における「憲政の常道(じょうどう)」ということをいつも考える。憲政の常道とは、日本国憲法が定める国家体制に基づく、正しく法律の手続きに従った国民議会(国会)での国民政治の取り決めの手順(ルール)のことである。菅や仙谷たちが、クーデターを仕掛けて自分たちの愚かな頭で民主党内を引っかき回して、官僚どもや外国勢力に操(あやつ)られて、民主党革命(元のマニフェスト、選挙公約)での国民との約束の大義(cause、コウズ)を裏切った。それを、小沢一郎は正しく元に戻そうとしている。
そして7月11日の参議院議員選挙で案(あん)の定(じょう)、民主党は大敗した。これで決定的に改革法案が全く通らなくなった。法案が国会を通過(成立)しなければ、実際上、政治改革は達成されないのである。すべての重要法案は、菅たちによる、「会期延長は難しい」という言い訳のもと流産させられていった。次々と廃案にさせられた。一番大事な「郵政見直し法案(郵政改革法案)」が潰(つぶ)された。そして「公務員制度改革法」が潰された。「労働者派遣法の是正法案」も潰された。そのほかの重要法案もすべて潰された。国会の会期延長もなされなかった。
私は、この菅らの裏切り行動に怒り頂点に達した。そして、あの恥知らずの、国民への公然たる敵対である「消費税10%への値上げ」の唐突な発言である。
繰り返すが、法案が通らなければ改革は行われないのである。参議院選挙の敗北で日本民主党は106議席になった。改選議席で44議席しかとれなかった。あのとき60議席(裁定でも56議席)をとらなければ過半数を制することはできなかったのである。すなわち、参議院の定数の241の過半数の122議席をとらなければ、法案は提出されても可決しないのである。そして、まさしく、ここがアメリカのねらい目であった。
私は拙本『新たなる金融危機に向かう世界』(徳間書店、8月刊)にも書いたが、アメリカは、6・2クーデター直前に、IMFや欧州のOECDや、米USTR(米対外貿易代表部。米商務省と込みで一つ、米議会が政権に送り込む閣僚)、駐日米大使館 などの名前で、「もし郵政再改革法案が成立するようならば、非常手段に訴えてでも阻止する」という声明を出していた。これは、そのまま、在東京の100人のCIAの部隊を率いるマイケル・グリーンたちを使った、日本政府に対する政治謀略と、クーデター攻撃の決行を指していた。これには、大手テレビ・新聞の幹部たちと政治部長会議、及び、法務、警察、財務、外務官僚のトップたちも加わる。
だから、私は、この“アメリカの手先(てさき)”連合の動きを今も警戒している。「小沢一郎、立つべし」とせき立てる小沢一郎直系の子分たちのほかに、樽床伸二(たるとこしんじ)のような小沢派への危険な潜り込みスパイ分子たち(約20人の議員)がいることもよく知っている。 この生来の右翼体質のおかしな頭をした若手政治家たちの思うように、内部攪乱(ないぶかくらん)と煽動(せんどう)をさせてはならない。
まだまだ時期を待つべきである。単純な頭をした、おのれの幼稚な正義感から出てくる判断では、現実の国民政治は動かない。ものごとはもっと鈍重に進んでいくのである。しかし、小沢一郎は今や、代表選への出馬を決めてしまった。
小沢が今、首相になって何ができるか。 まず彼のことだから、日本の国内の最下層の、追い詰められている貧乏な人たちを救おうとする。貧しい家庭向けの子供手当や、本当に百姓をやっている貧しい農家たち
(農業など実際にはやっていない農協の幹部たちとは違う。農協の幹部たちは、実質は都市近郊の大地主たちであり、賃貸しアパートや、駅前商業ビルの所有者である。彼らの本職は“会議屋”である。背広を着て会議ばかりやっている人種の人間たちだ。農協JAと、農林中金は潰れるべきであるし、すでにアメリカに15兆円を貢いで実質は潰れている) この貧しい本物の農民たちへの直接の手当、年額45万円の支給を断行するだろう。それから、就職したくても職のない若者たちを助ける施策を講じるだろう。このために20兆円くらいの資金が必要になる。
それは本当は、財務省官僚たちを痛(いた)めつけて、拷問にかけてでも、彼らが隠し持っている、207兆円の埋蔵金( 特別会計の中に複雑に隠してある)から、まず1年分の20兆円として奪い取ってくるべき国家資金であった。ところが、菅や仙谷が財務官僚たちに、たらし込まれて騙されて、昨年の9月から、行政刷新相や国家戦略相として果たすべきだった、この崇高な任務を放棄したために起きた、大失策である。
いくら、財務官僚たちを脅(おど)しあげても、「そんなお金はありません。ありません。無いと言ったら、ないんです」と財務官僚たちは悲鳴をあげながら、首を横に振るだけである。 一国の政治の最高段階で行われているドラマの中心部分は、このような、「そんなお金はありません。無いと言ったら、無いんだってば」という珍問答の押し合いへし合いなのである。
だから、小沢は首相になったら、すぐに赤字国債を増刷して、日銀に複雑な迂回手段を講じさせてこれを引き受け(白川・日銀は小沢の言うことなら進んで聞くだろう)させて財政資金を作り出すしかない。そうすると、この手法は、またしても自民党勢力から、「(貧乏人たちへの)バラマキだ、バラマキだ」という集中的な非難となって政権に押し寄せる。 自民党支持層500万人の富裕層は、今でも頑強である。親子三代にわたって自民党に投票してきた人々である。彼らはアメリカ様(さま)のおかげで敗戦後に、30億円、50億円、100億円の資産を築いてきた人々である。これが今は、5分の1位(くらい)に減っている。それでもまだ、5億円や10億円は持っている。
この500万人の日本の富裕層が、決定的に打撃を受けない限りは、日本の国は変わらないのである。だから、私は、このために、この12年間(1998年から)金融・経済を分析する本をずっと書いてきた。アメリカ帝国の衰退、没落、崩壊の 道筋を冷酷に記述し、的確に予測してきた。それは、あと2年である。アメリカの新たなる金融崩れは、ニューヨーク発で再びこの年末から起きる。簡単にいえば、3年もの、5年ものの金融債(きんゆうさい)と投資信託(とうししんたく)をしこたま日本の富裕層、資産家、経営者たちはすでに買っている。解約は出来ない。
これらは、ノックイン債やハイイールド債やグローバル・ソブリン債=グロソブ などと呼ばれている。これらの金は、野村證券や、三菱UFJ証券や、日本生命から、実質の親会社であるシティバンクやモルガン・スタンレーなどに差し出されて、ニューヨークの株式や債券の自分たちの抱えている大損の穴埋めに使われており、次の大暴落で最終的に、紙くずとなる。 本当に1円(1ドル)も戻ってこない。私は、自分の多くの金融本でこれらのことを細かく説明してきた。私の金融本をこれまでに、一冊も買って読まないような人間たちは、私のネット文章に近寄るな。
今年の年末から、2012年にかけて、ニューヨーク発の金融恐慌が起きるのである。そして、その後の3年間をかけて2015年に、世界覇権(ワールド・ヘジェモニー)は、次第に中国へと移っていく。ヨーロッパは私が予測してきたとおり、弱体化しており、日本と同じように、指導者たち(頭)をアメリカに取られているから、アメリカ帝国からの攻撃を防げなかった。
だから、そのあとユーラシア大陸(ユーロとアジアの大陸)の中心であり、ど真ん中に横たわるカザフスタンのアルマトイか、北1200キロのアスタナという大都市に 新しい世界銀行(国際決済機関)がやがて移っていく。そこに世界中の200カ国の指導者たちが、飛行機で集まればいいのである。カザフスタンは安定した、穏やかなイスラム教の国である。そうやって米ドルとアメリカによる世界一極支配が終わるのである。
アメリカ大陸が世界の中心である必要はもうない。西暦1500年(より正確には1498年のヴァスコ・ダ・ガマのインドへの到着と東方貿易航路の発見、開拓)から始まった、スペイン帝国、オランダの一時的な海上覇権、大英帝国、アメリカ帝国による500年間の“海の時代”が終わり、ユーラシア大陸を中心とした、人類の新たな“陸の時代”が、これから始まるのである。こういう壮大なストーリーも私は、自分で発案して何冊もの本に書いてきた。私の本を一冊も買わず、まじめに読みもしないような人間は、私のネット文章に近寄るな。このネット文章だけを読みに来るな。失敬である。
だから、私の国家戦略は明確である。小沢一郎が嫌いで、嫌いで仕方がない者たち、500万人の資産家・経営者たちに、ひとりづつ、一人あたり、あと2億円ずつを実損で、大損を出させなければならない。アメリカ様を信じて信じてすがりついている、この日本の「脳をやられた」支配階層の者たちに、アメリカ帝国の没落と共に起きる、自己資産の吹き飛ばしの苦しみを直(じか)に味あわせなければならない。人間は、大きな火傷(やけど)をして、実際に激しい痛みを覚えなければ、目が覚めない。
あと2億円ずつ、この者たちが実損で、自分の金融資産が戻ってこないという現実に直面したときに、そのときに彼らは、「やっぱり、そろそろアメリカから離れるしかない」と考えるようになる。それにはあと2年かかるのである。それが、日本国がアメリカ帝国から部分的に自立・独立していく気運であり、その時期である。小沢一郎が公式の場で国民に向かって、話すことは、いつもいつも、まさしくこの事だ。そうでしょう。
日本は国家として自立する準備をしなければいけないということだ。日本人が自分の足で立って、自分たちの頭で考えるときが、もうすぐ到来するのである。それが2012年である。私はずっとこのように考え、諸本で書いてきた。違うか。
日本の資産家・経営者や愚劣なる官僚たちや、バカテレビ・バカ大新聞、文春、新潮のCIA週刊誌 たちが、泣き崩れて、これまでの自分たちの愚かさを潔(いさぎよ)く認めますと言うときが来るまで、あと2年かかる。その時期を待つしかない。人間はなかなか反省しない生き物であるから、いつまでも意固地になって、自分の考えが正しいと思いこむ。しかし、現実に自分がアメリカに投資したお金が一円も戻ってこないとわかり、騙されたと気づいたときにだけ本気で学習する。
小沢革命が断行すべき重要な制度改革は、公務員制度改革である。これだけはなんとしても、法案を提出してすぐに成立させなければならない。あとは、亀井静香・国民新党が悲願にしてきた郵政見直し法( 郵政「再国有化」法で何が悪い。自民党どもよ ) も通さなければいけない。公務員制度改革とは、これまで私たちがしつこく書いてきたとおり、各省の高級公務員(官僚)たちを、叩(たた)きのめすことである。各省ごとに10人ぐらいずついる局長と事務次官、審議官たちを、すべて若い国会議員にすげ替えることである。
そして、部長級から下にすべての官僚たちをたたき落とすことである。彼らを、政治家たちの、ただの小間使いの、事務公務員に正しく作り変えることである。官僚というコトバをこの国から消滅させることである。官僚支配の息の根を止めなければならない。 彼ら、上級公務員たちを、ただの事務公務員に引きずりおろさなければならない。彼らは制度上、部長(級)にまでしかなれないようにしなければならない。それが、昨年の8月に民主党マニフェストが掲げた、公務員制度改革法である。
このためには、法務省官僚(裁判官、検察官を含む)と財務省官僚、外務省官僚と、総務省、国土交通省、厚生労働省 などの中央官庁の本省政策官庁の一番うえ600人ほどを文字通り、現政権への敵対行動を理由にして、免職処分にしなければならない。この者たちを本当に震えあがらせなければならない。これが小沢政治革命の真髄である。これこそが「官僚主導から政治主導へ」のスローガンの実質である。
このことが断行できないならば、私たちは小沢革命などという言葉を使わない。 それ以外のことはなかなか、やろうと思ってもできることではない。たいていの新らしい政策と法案にはお金(財源、資金の裏づけ)が必要だからだ。 この他の、アメリカとの外交交渉や、沖縄基地問題や、中国との安全保障問題などは、日本(人)だけで、あれこれ言ったからといってどうなるものでもない。
それらは大きな世界政治である。日本の力では大きな国際政治は動かない。私たちに現実にできることは、高級公務員たちをたたきのめすことだけである。これだけは出来る。 お金もかからない。 財源の裏付けなどいらない。野党に ぐずぐず言われることもない。自民党でさえ反対できない。みんなの党の渡邊善美(わたなべよしみ)代表も「役人天国をやめさせる」と言っている。
もし公務員制度改革(官僚政治の廃止法)に反対する、と公然と言う者たちや、政党が出現するとしたら、それは日本国民に対する公然たる敵対である。現下の国民民主革命に敵対する反革命勢力である。撃滅されるべきだ。それがどのような人々であれ、徹底的に排撃しなければならない。だから、今の民主党の若手にもたくさん潜(もぐ)り込んでいる官僚上がりのずるがしこい、キツネやタヌキのような政治家たちの動向こそを私たちは厳しく監視し続けなければならない。 (ここまでが8月30日の段階で書いた私の文章)
9月1日の午後、小沢・菅の共同記者会見が行われた。ここで、小沢一郎は、「政治家自らの責任で政策、予算を決定できる体制をつくらないといけないと感じ、立候補した」 と述べ、政治主導の実現に全力を挙げる考えを表明した。菅直人は、代表選の意義について「今回の選挙はいずれの候補が首相としてふさわしいか、国民の皆さんに選択していただく選挙だ」と強調した。
(転載貼り付けはじめ)
「小沢氏「政治主導の体制つくる」=菅氏「首相選ぶ選挙」-民主代表選、舌戦スタート」
http://www.jiji.co.jp/jc/c?g=pol_30&k=2010090100632時事通信 2010年9月1日
民主党代表選に立候補した小沢一郎前幹事長と菅直人首相は1日午後、都内のホテルで共同記者会見を行った。小沢氏は「政治家自らの責任で政策、予算を決定できる体制をつくらないといけないと感じ、立候補した」と述べ、政治主導の実現に全力を挙げる考えを表明。首相は代表選の意義について「今回の選挙はいずれの候補が首相としてふさわしいか、国民の皆さんに選択していただく選挙だ」と強調した。
共同会見は午後4時から行われ、まず、小沢、菅両氏がそれぞれ立候補の決意を表明。その後、質疑応答に移った。小沢氏は、昨年の衆院選マニフェスト(政権公約)の扱いについて「総選挙で約束したことを着実に実現することが大事だ」として、菅内閣の対応を批判。首相は「どうしても単年度や2年目にできないことは、理由を国民に説明し理解してもらうことが必要」と主張。小沢氏の「政治とカネ」の問題を念頭に、「クリーンでオープンな民主党をつくっていきたい」との考えを示した。
消費税については、首相は「社会保障のあり方を財源と一体で議論する。その中で消費税の議論をすることが重要」と表明。小沢氏は「まず行政の無駄を省くことに全力を挙げるのが国民との約束だ」と反論した。
(転載貼り付けおわり)
副島隆彦です。これから何が起きるにせよ、あと2年で、小沢一郎や鳩山由紀夫たちが表面に立つ時代も終わっていく。私は、そのように冷酷に予測する。希望や願望、夢、主観だけでものごとを見ない。腐れ果てた自民党はすでに消え去っている。かつての自民党の美点であった我慢強い、打たれ強い、保守派人間の優れた資質をした政治家たちの、その若手たちは 全く育っていない。 自民党は、人材育成(次世代政治家の教育)を全くしなかった。 小泉進次郎のようなハンサムでノータリンが表面に立って、その周りに群がるバカ女たちの意思で、この国が動くと思うようなら、それを見ている、全国のじいさん、ばあさんたちが、「あんな小泉進次郎のような男しか自民党にはもう人間が居ないのか」と嘆いている。
だから、世の中は少しずつ変わって、そしてこのまま続いていく。小沢革命断行であろうがなかろうが、私たちの生活は続いていくのである。40年前に大学闘争(大学紛争)の時に、クラス活動家 程度だったバカたちが定年退職した後、ネット人間となって、えらそうなことを匿名で投稿して、書き綴(つづ)っていている。何の深い知能もない、自己正義感だけの人間たちが、ネット言論人口として、推定して50万人くらい集まって、強固に小沢一郎支持を表明し続ける程度では、日本の政治改革は推進できない。政治勢力にさえなっていない。
どんな政治家(国会議員)でも、それぞれの勢力の代表なのである。政治家は自分を支持するある勢力の代表なのである。国民各階層のそれぞれの勢力を現実の利害得失(りがいとくしつ)を生々しく代表する人間たちだ。だから、この国民の代表(レプレゼンタティヴズ)が、デモクラシー(代議制民主政体)という、それ自体はきれい事でも何でもない政治支配技術の手続きにしたがって、パウア(power、国家権力)を握るのである。政治勢力の代表たちが多数派を形成したときにだけ、国民政治は一つの方向性を示す。
だから、あの7月11日参議院選挙で、菅直人の「消費税を10%に発言」の自己破壊、自傷行為、国民への大きな裏切り発言のために、民主党が過半数をとれなかった、という事実は致命的に重要である。アメリカと財務官僚に騙されて、「消費税の10%値上げ」を党内の何の議決も無しに、突如わめきだした、菅直人、仙谷由人、枝野幸男、野田佳彦、玄葉光一郎 らは、死罪・打ち首に相当する罪人どもである。
だが、それでも、彼らとて政治勢力の代表であるから、簡単には滅びない。自(みずか)ら毒を喰らって、ダークサイドに落ちてまでも首相の地位を取りに行った菅のような、かつての左翼・市民運動活動家あがりを、後しばらくは首相の座において、ぼんくらのまま、周りから藩塀(はんぺい)を築いて押し込み状態にして、しばらくは持ちこたえるしかない。仙谷や枝野、玄葉たちは党から切り捨てなければならない。そしてアメリカの次の大きな金融崩れを待つ。 私は、このように、7、8月はずっと考えていた。どんなに打撃を受けても、政治勢力としての多数派支配のまま、政権政党としての民主党は維持しなければいけない。それが現実的な政治判断というものだ。
日本の下層2000万人の生活は相当にひどいところまで追いつめられている。職を無くして収入の道をたたれている人々も500万人単位で出ている。将来に絶望して自殺する者も相次いでいる。それでもなお、日本の生活上層部である500万人たちの経営者・金持ち層 の頭が、アメリカ一辺倒(同時に「中国は嫌い、汚い、北朝鮮が怖い、日教組大嫌い」とも必ず言う)から、その3割でいいから、切り替わらない限りは、どうにもならないのである。
前述した憲政の常道、すなわち、衆参両議院でのそれぞれの過半数(衆議院では民主党が大幅過半数の307議席を持っている。自民党はわずか113議席) をとらなければ法案は通過しないのだ。だから、いろいろの本当の改革法案や、革命政策を実行、断行しようとしても、法案が参議院を通過しないのであれば、改革は挫折する。だから次の参議選選挙がある3年後まで待つしかない。この冷厳たる事実を無視して、あれこれ夢のようなことを言っても意味がない。
だから、佐藤優氏は私との対談で、さっさと公明党(創価学会)を連立政権に取り込めと主張された。私もこの意見に部分的には賛成である。公明党は参議院に19議席あるから、民主党106に加えると過半数の121を超える125議席となる。しかし、そうなると「みんなの党」(渡辺喜美代表)や「たちあがれ日本」が又ぐちゃぐちゃ言い出すから、連立政権というのはなかなか簡単ではない。
福島瑞穂(ふくしまみずほ)の社民党は清廉のまま勢力として衰退しつつある。 辻本清美(つじもときよみ)は、副大臣をやって権力者の椅子の温かみを知ったものだから、前原誠司と妙に懇(ねんご)ろになって、「政権を担当する者は民衆とは反対側に立つのは当然だ」という保守思想のばい菌に、脳をやられて、恥しらずにも、日本赤軍派の過激派シンパの過去をかなぐり捨てて、福島瑞穂を裏切った。駄目な女だ。
ここで、自民党のバカたちに厳しく言っておくが、冬柴や太田などの公明党の大幹部たちと公然と戦い、落選させたのは、小沢一郎と田中康夫たちである。自民党の中の創価学会嫌いたちは、口では「学会嫌い」を、それこそ朝から晩まで、吐きまくっている。が、いざとなると、公明党票の、各選挙区にある2万票に頼って、すがりついて、一番きたない人格をさらけ出す。自分たちの、その生来の、コズルイ小金持ち風の、臆病者の、人格改造をまず、行ったらどうだ。
だから 連立政権作りはなかなか難しい。 小沢一郎ならば、池田大作名誉会長とのつながりもきちんとあるから、政策目標ごとに、法案成立を目指して動くだろう。 現にそのように、小沢政権が出来たらするだろう。だからその時は、民主党と公明党の連立政権になるのだ。ところが、そうなると今度は、党内の反対派になる菅や仙谷たちが、陰湿に、かつ公然と足を引っ張ってくる。これらのことを、私たちはすぐに迫っている現実として冷静に考え、今の内から用心し、警戒しなければ済まないのだ。気楽に気分だけで「小沢立つべし」と唱えている人々は、手薬煉(てぐすね)を引いて待っている敵たちの密集陣形(みっしゅうじんけい)に対して無防備である。自分のその軽い気分屋の頭の、その甘い考えをすこしは点検せよ。
私は、再度、憲政の常道は、国民議会における多数派支配の事を指すのだ、と重ねて言っておく。だから、官僚支配をたたきのめし、打倒する戦いのために、私はこのあと、どうせ持久戦とならざるを得ないこれからの2年間を、知力を絞ってあれこれの方策を考える。
バカ菅程度の男を首相に置き続けるなり、前原誠司のような、一時の間演説を聴いても、あまりにもつまらないので聴衆の中から笑い声がひとつも出ないという欠陥政治家を、アメリカがこれから先の首相にすると望んで、謀略で画策するとしても、私たちは、この現実を引き受けてこれからも 生き延びていかなければいけない。現実の国民政治というものは、キレイごとで行われるものではない。
だが、今は小沢一郎が代表選に立つと決まった以上、たとえ敵たちが待ち伏せして仕掛けてくる、集中砲火の中であろうとも、小沢一郎と共に、突き進むしかない。だから、この私たちの突撃、全面攻撃のあとに、私たちは、味方勢力の受ける傷をなるべく小さく押さえて、防御の姿勢で、私たちの侍大将(さむらいたいしょう)である、若い政治家たちを、ひとりでも多く政治家(私たちの代表)として、それぞれの選挙区で支え続けなければらない。
小沢一郎を押し立てて、日本国の自立と独立のために我らも、いざ、戦わん。その際には注意深く、無謀な行動に出ないで、敵の罠に陥らないように用心し警戒しながら、生き延びなければならない。 (了)
副島隆彦拝
(以下は、新聞資料)

2010年9月2日、記者クラブ主催の公開討論会
小沢一郎は、「日米同盟は対等の関係であって、従属の関係ではない」とはっきり述べた。偉い。
<小沢一郎・菅直人公開討論の記事>
● 公開討論会 詳報 普天間 小沢氏「みんなで考えりゃあ、文殊の知恵」
2010年9月3日産経新聞
● 政権運営 菅氏「小沢氏の政治は、お金と数の原理」
民主党代表選をめぐり2日に行われた日本記者クラブ主催公開討論会の詳報は次の通り。
【冒頭発言】
小沢一郎前幹事長「国民の代表である政治家が自分自身で決断し、実行していく政治を作り上げる。経済の再生、国民生活の再生、地域の再生を主眼として取り組む」
菅直人首相「役人は役所のために働くが、国民のためにちゃんと働いていない。役所文化を根本から変える。もう一つは、お金にまみれた政治文化を変える。クリーンでオープンな政治を目指す」
【社会保障】
菅氏「ある程度、負担しても老後も安心できる社会をつくることが国民の願いだ。社会保障と財源の問題を一体として議論していく必要がある」
小沢氏「日本社会で北欧型のような大きな負担をするという福祉のあり方は無理だ」
【予算編成と財源】
小沢氏「来年度予算編成で(各省予算)一律10%カットという決定がされた。今までの自民党政権下と同じ手法で、同じ結果しか出てこない。国民に約束したことと、現実の民主党政権のやっていることとが違うのではないか」
菅氏「ちゃんと予算編成が終わったところで評価されるべきだ。個々のプロセスの段階だけで、物事をみるのは木をみて森をみないやり方だ」
--昨年の予算編成で生み出した新規財源は2兆円。マニフェスト(政権公約)を実現できるのか
小沢氏「平成22年度の予算の中にも、30兆円以上の政策的な経費がある。財源はそこから捻出(ねんしゅつ)できる。高速道路も国が建設費を支援して都道府県で造れるようにする。中央で全部やれば、結局大手の企業が全部受注して、地方では全然お金が回らない。(建設費を)無利子国債で補填(ほてん)するという気持ちで考えている」
【消費税】
--小沢氏は消費税の議論を凍結するか
小沢氏「所得税、住民税の大幅減税も頭の中に考えているが、消費税を含む税制全般の議論をすることは構わない。ただ、鳩山(由紀夫)前首相も言ったように、この4年間は上げない。まず行政の無駄を省く」
--首相は参院選前に社会保障と税制の一体的議論を野党に呼びかけたいと述べたが、スケジュールは
菅氏「野党の皆さんが円卓会議を提案されるという話も聞いている。社会保障と税制全般を一体で議論するような場が、与党・野党の間でできることは望ましい。次の臨時国会が始まる中で、そうした機運が進んでいくことが望ましい」
【円高対策】
--政府・日銀の対応は遅かった
菅氏「日銀もさらなる資金供給を決め、政府としても経済対策を決めて実行に移す段階になっている。時間が早い、遅いということでいうと、少なくとも円高に対する危機感はかなり早い段階から持っていた」
--小沢氏は政権政策で為替介入に言及している。どういった場合に為替介入するのか
小沢氏「市場介入といっても、世界が円高を容認している中では、効果は上がらないが、それぐらいの覚悟で今、やるべきだ。市場介入を枕詞(まくらことば)においたが、あらゆる形でやるべきではないか」
【米軍普天間飛行場移設問題】
小沢氏「日米合意を白紙に返せといっているわけではない。しかし、沖縄では絶対反対という声が大多数だ。沖縄県も米政府も納得できる知恵を出すためにもう一度話し合いをしたらどうか」
菅氏「小沢氏はきのうの記者会見でも『知恵がある』と言った。ぜひこの場でその知恵の一部でも披瀝(ひれき)してもらいたい」
--日米合意通り沖縄県名護市辺野古への移設を説得するのか
小沢氏「現に鳩山内閣で日米合意がなされた。この合意は重く受け止め尊重しなきゃいけない。その合意を前提として、どうしたらお互い納得できるのか、ということを話し合わないといけない。何か知恵ないかな、ということで話し合う余地はあるのではないか」
--小沢氏は「自分なりの案がある」というが
小沢氏「方々が納得する知恵というのは、もう、みんなで考えりゃあ、3人集まれば文殊の知恵、ということがある。今、具体的にこうするとか、ああするとか、という案を持っているわけではない」
【第7艦隊発言】
--小沢氏は民主党代表時代、「今の時代は米国も部隊を前線に置く意味があまりない。軍事戦略的には第7艦隊で米国の極東のプレゼンスは十分だ」と述べたが、真意は
小沢氏「緊急事態の時にすぐに展開するという作戦を米国は今、着々とつくっている。できるだけ前線から兵力を引き揚げるということは、米国として当然だし、私も当然だと思う。ただ、極東においては米国の軍事的プレゼンスも大事だ。(沖縄の)海兵隊が(グアムへ)いなくなれば、第7艦隊が一番大きい存在になるわけで、最低米国の軍事的プレゼンスとしてこの極東に残るということが必要という意味で申し上げた」
--いつごろを想定しているのか
小沢氏「10年、20年という話では思っていない。そんなに年数をかける必要はないだろう」
【ねじれ国会への対応】
小沢氏「野党各党は、菅政権にいろいろな政策で協力することはできないという趣旨の話をしている。どう打開していくのか」
菅氏「謙虚に話し合いをすれば、大きい問題であればあるほど、ともに責任を感じて合意形成を目指すことはあり得る。真摯(しんし)な姿勢で臨めば野党も必ず応えてくれる」
小沢氏「政治的な考え方の違う問題についてはまったく動かないということになる。自分たちが国民に約束した主張を実行していくためには、参院でも過半数を有することは本当に大事だ」
【党運営】
菅氏「昨年9月に(民主党)政権が発足するときに小沢氏の強い主張もあって党政策調査会が廃止された。今年6月の代表選で復活を約束し、復活させたが、小沢氏が代表になったときはまた廃止するのか」
小沢氏「私が政調をやめるべきだといったことは事実だし、今なお、そう思っている」
菅氏「議院内閣制の下で内閣を運営するには100人を超える国会議員が内閣に入るのが望ましい。もっと内閣の中に、国会法などを変えて国会議員が参加できるようにすべきだ」
小沢氏「100人とか200人とかいう数字は別だが、もっと充実させるということについては大賛成だ」
【政権運営】
--代表に選ばれたら自ら首相に就くのか
小沢氏「議院内閣制では最大与党の党首が首相を務めるというのは当たり前のことだ。自民党時代も総(理)・総(裁)分離なんていう話があったが、それはもってのほかだ」
--出馬記者会見で「古い政治からの脱却」を掲げたが
菅氏「カネと数ということをあまりにも重視する政治こそが古い政治だ。小沢氏の政治のあり方は、どちらかといえば資金的な強さ、仲間の数の多さという、お金と数の原理が色濃くある」
--代表選で勝利した場合、長期政権をつくっていく心構えは
菅氏「小沢氏という巨大な政治家との選挙なので、これを勝ち抜くことができれば、大きな力を国民の皆さんからいただくことができる。その力を精いっぱい、いいかたちで使って、強い指導性を持って内外の課題に積極果敢に取り組んでいきたい」
--首相の激務に耐えられるか
小沢氏「もう20年近くなるが、心臓の病気をしたが、それ以後毎日摂生を重ね、きちんとした日課でもって動いているので今のところ、どのような職責についても健康は大丈夫だ。脳みそは別として、健康的には十分にやり抜ける」
【政治とカネ】
--首相に就任後、資金管理団体「陸山会」の収支報告書虚偽記載事件で検察審査会が「起訴相当」と議決し強制起訴となった場合、訴追に応じるのか
小沢氏「1年有余の強制捜査の中で実質的な不正、犯罪はなかったと結論を得ているので、審査会の皆さんもそのことをよく理解してくれると信じている」
--鳩山前首相は自らの「政治とカネ」の問題で「自分がそうなれば逃げない」と起訴に同意する考えを明言していたが
小沢氏「今、鳩山さんの言葉を援用してお話しになった。私も逃げません」
--事件で秘書経験者3人が逮捕された。管理責任は
小沢氏「虚偽記載が実質的に犯罪を隠蔽(いんぺい)するためになされたものでは決してない。これは(検察の)捜査の結果分かっている。報告の形式、手続きに間違いがあったのではないかという意味で責任を問われている。私自身も責任を感じているが、検察当局から2度の不起訴の結論が出たわけであり、あとは報告書の事実関係、認識の問題だと思っている。私はその意味では事実上、一点のやましいこともない。ただ、秘書が嫌疑をかけられて、そのようなことになったことについては私の不徳の致すところで、責任を否定するつもりはない」
--国会での証人喚問や政治倫理審査会に応じていないが
小沢氏「証人喚問や政倫審で申し述べることについて私は何も躊躇(ちゅうちょ)していない。ただ、国会も強制捜査権があるわけではない。そのことを忌避しているわけではないが、国会での証言や政倫審以上の強制的な捜査を全部受けてそれで何の不正もないということなので、そのことで国民にご理解いただきたい」
--政治家として国会で説明する責任があると思うか
菅氏「先の国会で野党から質問され、『(小沢氏は)幹事長を辞するという形でけじめをつけられた』と申し上げてきた。今回、改めて代表選に小沢氏が立候補したので、より国民が納得できる形での説明はなされなければならないと思う。国会の手続きは国会でお決めいただくことだが、国民の常識が国会においてもきちっと受け入れられなければならない」 (2010年9月3日 産経新聞政治・総合面)
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝
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