「94」 サブプライム危機から世界恐慌へ (29) 2008年11月の分の記事を載せます。副島隆彦 2008。12.3

副島隆彦です。 今日は、2008年12月3日です。

2008年の11月の記事を載せます。以下の文の、あと倍ぐらいの記事がまだありますが、それは、後日追って載せます。
一体、この金融危機は、どこまで拡大するのか、日本で一番、厳しいことを書いてきた私でも、もう把握しきれなくなりつつあります。それでも私は、物事(ものごと)の全体像(ぜんたいぞう)を掴(つか)み取るべく、果敢に喰らいついてゆきます。
副島隆彦拝

(転載貼り付け始め)

● 「金(きん)輸入が急増、3.5倍の230億円にー成田空港10月 千葉」

2008年11月30日 毎日新聞

 成田国際空港で金=写真=の輸入が急増している。東京税関が発表した08年10月分の貿易概況によると、空港全体の総輸入額は前月比で約307億円減少した一方、金の輸入額は3・5倍の約230億円に達した。

 金売買大手の田中貴金属工業は、「9月14日のリーマンブラザーズ破綻(はたん)で株式市場から資金が引き揚げられ、安全資産とされる金が注目を集めている」と分析している。

 同社によると、金地金の平均小売価格は01年の1グラム1105円から年々上昇し、08年1~9月は3076円に。7月に3339円と25年ぶりの高値をつけてからは下落に転じ、10月は2668円となっている。同社は円高進行で割安感も出ていることから、今後も輸入量は増加するとみている。


● 「ヘッジファンドの大量解約が続き7万人近い人材が漂流 」
東洋経済 2008年11月26日

http://www.toyokeizai.net/business/industrial/
detail/AC/7729dc66e537dc54f2b7ddd0d8a557aa/

「ヘッジファンド業界は淘汰の時代に入った。現在の半分から3分の1に規模が縮小するだろう」。10月28日、米マサチューセッツ州の講演会で飛び出した“予言”だ。ヘッジファンドの草分け的存在で「帝王」の異名を取るジョージ・ソロス氏の言葉である。

9月のリーマンショック後にヘッジファンドの大量解約が起きていることからヘッジファンドを 廃業する運用会社が後を絶たないだろう、というのがソロス氏の見立てだ。

 米調査会社ヘッジファンド・リサーチによれば、6月末に1・93兆ドルあったヘッジファンドの運用総額が、大量解約と運用難でわずか3カ月後の9月末には1・72兆ドルまで落ち込んでいる。

●「ヘッジファンド、総運用資産約10兆円減る 10月の1ヶ月間で」

共同通信 2008年11月26日

 投機筋の代表格であるヘッジファンドの総運用資産が金融危機による運用損失などで、今年10月の1カ月間で1003億ドル(約9兆5000億円)、前月比で約5・7%減ったこと が26日、世界の金融動向に詳しい調査会社ユーリカヘッジ(シンガポール)の調べで分かった。トヨタ自動車の時価総額に当たる資産が消え、市場低迷に大きな影響を与えた。

 株式などの短期売買で高利益を狙うヘッジファンドが運用悪化に加え、顧客からの解約やファンド閉鎖に伴う資産売却に追い込まれていることが鮮明になった。資産処分が続けば、日本株の下落につながる恐れがある。

 調査によると、米証券大手リーマン・ブラザーズが破たんした9月からの2カ月で、総運用 資産の約11・1%に当たる2074億ドル(約20兆円)が吹き飛んだ。10月末残高は1兆 6674億ドル(約158兆円)で、さらなる処分売りや大手ヘッジファンドの破たんで「来年半ばまでに、残高はあと4割減る」(外資系金融機関)との指摘もある。

 業界全体の運用成績状況を示すユーリカヘッジの総合指数(1999年12月が100)は、今年9月、10月とも前月比4%を超える落ち込みとなり、過去最長となる5カ月連続で低下。各国当局の株式空売り規制もヘッジファンドの手を縛り、打撃となった。

●「アリコジャパン、純損失1410億円 上期、追加で資本注入」

日経新聞 2008年11月27日

 経営危機に陥った米アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)傘下のアリコジャパンの2008年度上半期の純損失が、1410億円に達した。保有するAIG株の大幅な下落が響いた。財務基盤の安定化に向け、経営母体の米アリコは26日付でアリコジャパンに、526億円の資本注入を実施した。

 アリコジャパンは今上期、有価証券含み損3061億円を計上。このうち2235億円を日本の法律上、資本金の代わりに持っていたAIG株が占めた。アリコジャパンへの資本注入は9月末に続き2度目。総額1434億円に達した。

 AIG関連ではAIGスター生命保険との合併を目指すAIGエジソン生命保険も同日、605億円の資本増強を発表した。アリコ、スター、エジソンの3社はAIGのリストラで売却対象となっている。「10月以降も銀行窓販で販売に大きな影響が出ている」(AIG広報部)としており、資本増強で資産の劣化を防ぎたい考えだ。

●「米の金融機関、延滞債権が倍増の18兆円」

200811月26日 朝日新聞

 【ワシントン=西崎香】 米連邦預金保険公社(FDIC)は11月25日、7~9月期の米商業銀行と貯蓄金融機関の経営状況を発表した。焦げつく恐れがある延滞債権は前年同期の2.2倍の約1843億ドル(約18兆円)に急増。

 破綻(はたん)の可能性などが懸念される金融機関も171行と13年ぶりの高水準に達した。

 調査は8384行の金融機関が対象。9月末にローン支払いが90日以上滞っていた延滞債権の割合は3カ月前と比べて0.27ポイント高い2.31%になり、93年以来の高水準を記録した。不良債権処理を見越した貸し倒れ引当額も3.0倍の505億ドルに急増した。

 その結果、純利益の総額は94.0%減の17億ドルに急減。7~9月期が減益だった金融機関の割合は58%を占め、赤字計上も24%と90年以来の最高水準となった。住宅差し押さえに伴う不動産の売却損などが急増している。

● 「オバマ次期政権、経済回復諮問委を新設 委員長はボルカー氏」
日経新聞 2008年11月27日

 【ワシントン支局】オバマ米次期大統領は26日、シカゴ市内の記者会見で経済回復のための諮問委員会を新設し、委員長に連邦準備理事会(FRB)の元議長であるポール・ボルカー氏を起用すると発表した。

 オバマ氏の経済顧問であるオースタン・グールズビー・シカゴ大学教授も新委員会のスタッフ・ディレクターに加え、大統領経済諮問委員会(CEA)の委員に起用することを明らかにした。(

●「オバマ政権経済チーム、サマーズ氏の調整力焦点」

日経新聞 2008年11月25日

 【シカゴ=毛利靖子、大隅隆】 オバマ次期米大統領が財務長官にガイトナー氏、国家経済会議(NEC)委員長にサマーズ氏を中心とする経済チームを指名した。両氏はいずれも、市場を尊重し自由貿易維持を訴えてきたルービン元財務長官に連なる人脈。

 労働組合の流れをくみ、保護主義に流れがちな民主党内勢力と一線を画している。オバマ新政権の経済政策は両者のバランスの上に立つ現実路線を模索することになりそうだ。

 24日正式発表した経済チームでオバマ氏が真っ先に名前を読み上げたのは、ガイトナー氏だった。オバマ氏はガイトナー氏を「チーフ・エコノミック・スポークスマン」と表現。ガイトナー氏を前面に据えることで、金融の危機管理を優先する考えを鮮明にした。

 一方のサマーズ氏は、ホワイトハウスで各省が打ち出す経済政策を総合調整する立場。企業で言えば、最大規模の支店のトップがガイトナー氏、本社トップの側近として全体を見るのがサマーズ氏という役割分担になる。

●「オバマ次期米大統領、大型景気策を集中実施」

日経新聞 2008年11月25日

 【シカゴ=大隅隆】オバマ次期米大統領は24日シカゴで記者会見し、ガイトナー・ニューヨーク連銀総裁を財務長官に、サマーズ元財務長官は国家経済会議(NEC)委員長に起用すると発表した。オバマ氏は「歴史的な経済危機にある」と指摘。ガイトナー次期財務長官らと「相当な規模の景気対策」をまとめ、2年間で集中実施する考えを打ち出した。

 次期政権の経済チームにはこのほか、大統領経済諮問委員会(CEA)委員長にローマー・カリフォルニア大バークレー校教授、社会保障政策などを手掛ける国内政策会議の委員長にバーンズ元米国進歩センター副所長が就く。 オバマ氏はガイトナー氏について「経済に関しては私の政権の首席スポークスマン」と言明。起用の理由について「現在の経済危機の深さや複雑さ、緊急性について誰よりも理解している」と語った。

●「FRB、最大8000億ドルの新金融対策発表 」

日経新聞 2008年11月26日

【ニューヨーク=藤井一明】 米連邦準備理事会(FRB)は25日、個人向けの信用収縮を和らげるのを目的に、最大で8000億ドル(約80兆円)に上る新たな金融対策を発表した。

 ローンを裏付けに発行した証券化商品を買い入れるのが柱。住宅ローン関連で6000億ドル、自動車、クレジットカード、学資などの消費者ローンで2000億ドルの資金枠をそれぞれ設定した。金融危機の影響で資金が出にくくなっている個人向けの金融市場をてこ入れする。

 FRBが住宅ローンの関連で買い入れる対象は、9月に政府の管理下に置かれた米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が保有する債権や保証をつけた住宅ローン担保証券(MBS)が中心だ。住宅ローンなどの債権は1000億ドル、MBSは5000億ドルの規模で買い入れる方針。


● 「米シティ株、終値4ドル割れ 個人向け証券部門、CEOが売却否定」

日経新聞 2008年11月22日

【ニューヨーク=財満大介】 大規模な部門売却や身売り観測が浮上した大手銀シティグループの株価が、21日の米株式市場でも続落。一時、前日比35%安の3ドル5セントを付けた。終値でも同20%安の3.77ドルと4ドルを下回った。朝方は5ドル超の水準で始まったが、ヴィクラム・パンディット最高経営責任者(CEO)が主要事業の売却を否定したと伝わり、下落して終えた。

 ロイター通信によると、パンディットCEOは同日、シティ社員に対し、個人向け証券部門のスミスバーニーを「売却しない」と述べた。また、シティの財務基盤は強固で「株価下落を気にしすぎるべきではない」とも語ったという

 経営不振が続くシティグループは他の大手銀行とともに、米政府から250億ドルの資本注入を受けた。17日には全従業員の15%に相当する約5万2000人の削減も表明している。それにもかかわらず株価下落に歯止めがかからないことから、21日時点のシティの株式時価総額は約205億ドル(約1兆9600億円)と、政府からの注入額を下回る水準まで落ち込み、大規模な再編観測が浮上した。


●「ジム・ロジャーズ氏「米ドルは欠陥通貨、適宜売却する」

サーチナ(サーチ・チャイナ)2008/11/18(火)

 米著名投資家のジム・ロジャーズ氏は最近のインタビューでこのほど、「米ドルは欠陥通貨だ」と発言した。しかし足元、米ドルが短期的に上昇する見込みから、完全には手放さない方針であることも付け加えた。理財が18日付で伝えた。

 同氏は「現在のドルの反発上昇は、単純に空売りの影響を受けているだけ。ドル高の歓迎ムードが現れれば、“米ドルの売り時”を意識するべき。なぜなら米ドルには欠陥があるから」と述べ、米ドルの長期所有に対する注意喚起を促した。

 コモディティについて、「商品市況の周期は需給関係に影響を受けやすいため、現在の市場にも恐慌的な投げ売り現象が存在している。しかし経済が永続的に低調であることはなく、商品の価格は必ず正常な水準に戻す」と発言、商品市場への明るい見解を語った。(編集担当:金田知子)


● 「【経済コラム】ヘッジファンドが投資家に謝罪すべき理由-マシュー・リン」

2008年11月18日 ブルームバーグ

 ヘッジファンドへの投資家らは、利益の20%に相当する成功報酬を支払い、相場に打ち勝つことを期待していた。 それは過度の期待だったとしても、「ヘッジ」という言葉が、景気が低迷した際に資金保護と何らかの関係があると考えても良いはずだった。 すべてが失敗に終わった今、投資家らはせめて、きちんとした理由の説明を期待するべきだ。

 残念ながら、これら3つの期待がすべて裏切られたことに投資家らは落胆している。3番目の期待が裏切られたことに最も失望している。GLGパートナーズやマン・グループなどのヘッジファンドの業績は悲惨な結果となったが、その言い訳は恥ずべきものだった。

 説得力がなく、あいまいで、想像力に乏しい。家庭用ゲーム機のプレイステーションで遊ぶのに忙し過ぎて、数学の宿題が終わらなかった生徒のほうが、ロンドンやニューヨークで巨額の資産を運用するヘッジファンドの幹部よりましな言い訳をするだろう。

 GLGのノーム・ゴッテスマン会長 兼 共同最高経営責任者(CEO)は、今月発表した業績報告書で、「まさに歴史的な出来事」を経験しているとの見方を示した。恐らく、これらの出来事が、昨年は1株当たり14ドルを超えていたGLGの株価を、3ドルを割り込むまでに押し下げたのだろう。

 マン・グループのピーター・クラークCEOは、2008年上期(4-9月)決算で25%の減益を発表する際、市場は「前例にないほどの混乱」に直面していると語った。同社の株価は現在、1株当たり約210ペンス。過去1年間に626ペンスまで上昇していた。

「困難な時期」  RABスペシャル・シチュエーションズのマネジャーらは、同社の株価の「わずかな」下落はすべて他人の責任だと考えているようだ。ディレクターの1人、クエンティン・スパイサー氏は業績報告の際、「わが社と経済市場全般にとっていまは困難な時期にある」と述べた。同社の株価は1株当たり25ペンスを割り、5月時点の111ペンスから下落した。

 ファンドのパフォーマンスの低さに関する説明が非常に不十分だと考えられる理由は3つある。 第一に、われわれが既に知っていることを説明されても何の意味もない。過去数カ月間、市場が混乱していることなどだれでも気付いているはずだ。ヘッジファンドに投資する賢明な投資家たちも確実にそのことは分かっている。確かに市場は混乱している。それは観察結果であって説明ではない。

「買いの好機」    第二に、いまが「チャンス」であることについては触れないでほしい。一部の相場は80%下落しており、そのような場合、買いの好機であることが多いのは重々承知している。資産家ウォーレン・バフェット氏らの全集は皆読んでいるのだ。ヘッジファンドマネジャーらに資金を託すよりも自分で資金を保有しているほうが、その「チャンス」はプラスに働く可能性があることにも気付いている。

 第三に、これらの出来事が「歴史的」であるとか、「前例がない」とか言うのはやめてほしい。これまでのところ、過去10年で最悪の弱気相場だとは見なされていない。S&P500種株価指数は2000-02年に50%以上低下した。同指数のことしの年初来低下率は約40%にとどまっている。  責任を回避しようとするのではなく、誠実さを示したらどうだろう。何事も修正の第一歩は何が問題だったかを認識することだ。

「謝罪方法」  ファンドマネジャーらは、どの市場に、なぜ投資したのかを明らかにするべきだ。例えば、1バレル当たり120ドルの原油相場に足を取られてしまったのなら、なぜ相場高騰をバブルとは思わず、はじけるのを待っていたのか。

  同じ過ちを繰り返さないために何を計画しているかを説明することが、ヘッジファンドにとって最も重要だ。相場のボラティリティー(変動性)について肩をすくめたり不平を言ったりしてもあまり意味はない。相場は常に変動するものだ。重要なのは、変動性が自分に有利に働くよう利用することだ。

 ヘッジファンドは、清算や投資家への資金償還さえも検討するべきだ。結局、自らが作り出した混乱を収拾し、静かにその場を立ち去ることが最良の謝罪方法だ。相場の上昇局面でいくらか利益を上げ、下落局面で損失を出すことを上回る運用ができないのなら、20%の成功報酬を受け取る資格はない。それくらいのことならだれでもできるし、うまくいかないときに謝罪する礼儀をわきまえている人もいる。

(マシュー・リン氏はブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。コラムの内容は同氏自身の見解です)

●「米財務省、新たに21の銀行に約3.25兆円注入

2008年 11月 17日 ロイター

 米財務省は17日、7000億ドル規模の金融安定化法の下で、新たに21の銀行に対して335億6000万ドル(約3兆2500億円)を注入したことを明らかにした。これにより同法に基づく銀行セクターへの公的資金注入額は、合計1486億ドルとなった。

 財務省は、資本注入の見返りに優先株を取得する。今回の資本注入で注入額が最大だったのはUSバンコープの66億ドルだった。

●「南部州選出の議員、米自動車メーカー救済に反対-外国勢で繁栄可能」

ブルームバーグ 2008年11月18日

 日本や欧州、韓国の自動車メーカーが現地生産を展開する米南部諸州選出の共和党上院議員は、 ゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーター、クライスラーなしでも繁栄できると述べ、 民主党議員が中心になって進めている米自動車メーカーに対する救済策に反対している。

 チャード・シェルビー(アラバマ州)、ジェフ・セッションズ(アラバマ州)、ジム・デミント(サウスカロライナ州)の共和党上院議員は米自動車メーカー3社に対する米政府融資案の阻止に動いている。

 民主党議員は米自動車メーカーに対し少なくとも250億ドル(約2兆 4180億円)の融資を求めている。 アラバマ州ではホンダ、韓国の現代自動車がそれぞれ現地生産を実施。ドイツのダイムラー・ベンツは2つの工場を持つ。

●「駒沢大、デリバティブで154億円損失 金融危機が直撃」

日経新聞 2008年11月19日

 駒沢大学(東京・世田谷)が昨年度から始めたデリバティブ(金融派生商品)による資産運用で、約154億円の損失を出していたことが19日、分かった。損失を埋めるため大学キャンパスの一部などを担保に融資を受けるとともに、取引の経緯を調べるための委員会を17日に設置した。世界的な金融危機が大学経営を直撃した格好だ。

 大学側は「今回の損失発生で、学生サービスや教育・研究活動に影響が出ることはない」(総務部)としている。 大学側によると、昨年7月、外資系金融機関と契約。「金利スワップ」と「通貨スワップ」の計4商品の運用を開始。こうしたデリバティブでの運用は理事会も了承していた。

●「デリバティブで損失のクウェート銀が1300億円増資へ」

日経新聞 2008年11月18日

 【ドバイ=太田順尚】 クウェート2位の大手銀行ガルフバンクは17日、株主割り当てで新株を発行し、資本増強すると明らかにした。約14億ドル(約1350億円)を調達する。既存株主が新株を引き受けない分については、政府系ファンドのクウェート投資庁が出資する。

 金融危機後、中東の湾岸産油国で損失を被った商業銀行が資本増強する額としては最大になる。増資完了後、経営陣は全員退陣するという。

 ガルフバンクは先月、デリバティブ(金融派生商品)取引で損失が生じていたことが発覚。経営破綻の懸念から顧客による取り付け騒ぎも起きており、政府が預金の全額保護方針を打ち出すとともに、資本注入に乗り出す姿勢を示していた。


●「エラー! ハイパーリンクの参照に誤りがあります。米国債保有、中国が首位に 9月末、日本は2位転落」

日経新聞 2008年11月18日

 米財務省が18日発表した9月の国際資本統計によると、中国が日本を抜いて世界最大の米国債の保有国になった。国・地域別の米国債保有残高は、9月末時点で中国が5850億ドル(約56兆8800億円、香港は含まず)。日本は5732億ドルにとどまった。

  米国発の金融危機にもかかわらず、中国は米国債への投資を拡大。米財政赤字が膨らむ中、米中の経済的な相互依存関係の深まりを示した。

●「日本のドル買い介入、米に歓迎論 米国債の受け皿期待も」

日経新聞 2008年11月18日

 米国の金融関係者の間で、日本の通貨当局がドル買い介入に出れば「歓迎する」という議論が登場している。円の急騰が国際金融不安を増幅させかねないとの危機感からだ。介入マネーを米国債の受け皿として期待する声もある。

 「通貨危機の今こそ、協調介入すべきだ」と言い切るのは米ステート・ストリート銀行。円急騰の反対側で、英、豪、ニュージーランドが通貨危機と呼ぶような状況に陥っていると指摘し、介入の必要性を強調する。

●「エラー! ハイパーリンクの参照に誤りがあります。10月のウィーン金貨の販売量、4.2倍に 田中貴金属工業 」

日経新聞 2008年11月17日

 田中貴金属工業は17日、オーストリア造幣局が発行する「ウィーン金貨ハーモニー」の10月の販売量が2万3930トロイオンスと前年同月比で4.2倍になったと発表した。経済不安や割安感を背景に、個人投資家の需要が拡大した。

 1―10月の販売量は8万5161トロイオンスで、昨年1年間(4万1663トロイオンス)の2倍超に達した。リーマン・ブラザーズが経営破綻した9月以降、現物商品で無価値にならない金の人気が再燃。海外相場の下落や円高・ドル安で国内小売価格が急落し、割安感が生じたこともあって、販売量が急増している。

 金貨は現在の相場水準で1万円以下と少額から購入できるため、金投資の初心者や投資単位を小口化したい富裕層などの人気が高い。田中貴金属工業の一部の店舗では、1トロイオンス物のウィーン金貨が一時品切れになった。

●「10月のプラチナ販売量が最高、価格急落で個人動く 田中貴金属」

日経新聞 2008年11月13日

 田中貴金属工業は12日、10月の個人向けの投資用プラチナ地金の販売量が前年同月に比べて約17.6倍に膨らみ、過去最高になったと発表した。2001年1月を100とした指数でみると08年10月は2412で、わずか1カ月間で2007年の年間販売量の1.3倍を記録した。

 ニューヨーク市場の先物取引などをもとに算出した1グラムあたりの価格は、10月の月間平均で3058円(税別)と、前月より約1300円下落。2005年5月以来の低水準となったため、割安とみた国内の個人投資家が購入を増やしたとみられる。

 プラチナの月間平均価格は、08年6月には1グラム7000円台まで上昇したが、世界景気の減速で自動車触媒用の需要が落ち込むとの見方などから、7月以降急落している。

●「1000万、2000万円値引き 首都圏マンション大暴落始まる」

JCASTニュース 2008年11月17日

首都圏のマンション価格に、大暴落の兆しが出ている。背景には、在庫を抱えている中小の建設・不動産業者の資金繰りが逼迫、持ちこたえられなくなったことがあるようだ。

 それに消費者がまだ下がると見て、様子見しているのが追い討ちをかけている。マンション販売の現場ではハデな値引き合戦が起こっていて、「売り出し価格は、まったくあてにならなくなっている」(地場の不動産業者)。

 実際の引渡し価格から1000万、2000万円値引きしたマンションもあるという。折込チラシに「クルマのローンよりも安いアウトレットセール」

不動産経済研究所が2008年11月13日に発表した10月の首都圏マンションの市場動向によると、新築マンションの販売戸数は4240戸。前年同月に比べて26.0%供給が減ったが、1戸あたりの平均価格は4848万円(売り出し価格ベース)と、前年同月比で3.3%アップしていた。

同研究所は、「埼玉県や千葉県の物件が不調のなかで、価格帯の高い東京都区部や神奈川県の物件が売れたことが平均価格を押し上げただけ。価格をみると、都区部を中心に下落傾向にあります」と説明する。

世界的な金融危機の影響でマンション市況も悪化の一途。そのなかで、政府が示した経済対策に住宅ローン控除が盛られる予定なことから、「買い手が手控え始めている」。売り急ぐ業者は価格を下げるしかなくなっている。

値下がり物件は、中古だけでなく、新築後1年を経過した「新古」物件にも広がっている。東京まで約1時間半、埼玉県内のある新築マンションは2LDKで998万円。最初の売り出し価格は2200万円だった。折込チラシには、「新価格のマンション アウトレットセール」の文字に、月々支払う住宅ローンが「クルマより安い」と謳っている。

まもなく竣工後1年を迎え、「1年をすぎると販売価格が大きく下げざるを得なくなるので、その前に売ってしまいたいんでしょう」(ネット系の不動産業者)とみている。
「販売価格はあってないようなもの」

高級住宅街で知られる世田谷区成城の築15年・3LDKのマンションは3000万円台を割った。築5年、売り出し当時は「億ション」だった物件も、郵便ポストへの投げ込みチラシには9800万円に下がった。周辺にはまだ新築工事中のマンションや予定地があり、「中古マンションの空きを減らしたいんです」(大手不動産販売の担当者)という。

中古物件の販売を手がける地元の不動産会社は、「駅から徒歩10分をすぎると、それだけで500万円違ってきます。実際に、物件を見に来てくれるお客さんには(値下げ価格を)提示します。買ってもらえれば、資金的にも助かりますから」と、厳しい事情を明かす。前出の大手不動産販売の担当者も「販売価格など、あってないようなもの」と、とにかく売るのに懸命だ。

大幅値下げのウラには、「外資系企業をはじめとした企業の借り上げ社宅の減少もある」(外資系証券の幹部)と指摘する。成城界隈の高級マンションや、中央区などの都心に近い超高層マンションなどに影響が出ているという。

それを裏づけるように、「リーマンの破たん以後、(契約解除が)増えてきました。おそらく住んでいた社員は退社したのでしょう。すでに空室になっています」(前出のネット系不動産業者)との証言もある。空室が目立ちはじめて、それがまた「値下げ」を呼んでいる。

● 9月末の中国の米国債保有残高は前月に比べ436億ドル増加。日本は128億ドル減った。3位は英国で3384億ドル。海外全体では前月に比べ1106億ドル増え、2兆8605億ドルとなった。

● 「東証でも空売り規制の措置を発表」

日経新聞 2008年11月12日

 東京証券取引所は11日からホームページ上で、「空売りをした指定有価証券にかかる残高情報」の公表を開始した。 空売り規制の強化に伴う金融商品取引法施行令の一部改正が行われたためで、その初日分である7日分がきょう午後3時15分と同5時に掲載された。

 発行済株式数の0.25%かつ50単位の空売りの委託申し込みを行った「投資者」は、 金融商品取引所の会員である「取引参加者」に対し、空売りをした指定有価証券にかかる残高情報と商号・名称・氏名および住所・所在地を提供し、取引参加者は東証にこれらの情報を提供することになっている。公表は、計算年月日の2営業日後で、夕方をめどに開示するという。

 今回開示されたのは機関投資家や証券会社の自己売買部門、個人など延べ 33の投資者となっている。1投資者が最も多い銘柄数を届け出たのはNomura Internationalの25銘柄。全体の対象銘柄は延べ140銘柄に達しており、発行済株式数に対して最も高い空売り残高比率となったケースは、ドイツ証券と Nomura International、Hachiman Capitalによる合算で10.82%に達したアイフルだった。

  第一生命経済研究所の島峰義清主席エコノミストは、「空売りを行っている主体だけでなく、 その対象までがつまびらかになっており、予想以上にインパクトがある」と指摘。今後は細かな手口が明らかになることで、「空売りの抑止力になるのではないか」との認識を示した。

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003009&sid=aBGytkkpC4bg&refer=jp_home


●「政府がIMFに10兆円融資 金融サミットで麻生首相が表明予定」

毎日新聞 2008年11月12日

 政府は12日、金融危機で財政難に陥った新興国に向けたIMF(国際通貨基金)緊急融資制度を支えるため、新たに日本の外貨準備から1000億ドル(約10兆円)規模の融資をする方針を固めた。

 14日から米ワシントンで開催される第1回緊急首脳会議(金融サミット)で麻生太郎首相が表明する方向で調整しており、世界に広がる金融危機への日本の貢献をアピールしたい考えだ。

 1兆ドル(約100兆円)に上る日本の外貨準備の中から、必要に応じてIMFに資金を貸し付ける方式で調整しており、今後、IMFの緊急融資が急増した場合は、さらに日本の融資枠を拡大することも検討する。

 米国発の金融危機は欧州や新興国にも拡大し、アイスランドのように国家規模を上回る資産規模を持つ金融機関の救済を迫られたケースでは、一国だけでは対応できず、国家破綻(はたん)を回避するにはIMFによる緊急融資発動が不可欠だ。

 IMFはアイスランドのほかハンガリー、ウクライナなどへの支援を決定。トルコやパキスタンも今後、支援要請する意向で、支援対象国が急増する可能性があり、IMFは「支援融資向けの資金枠(総額2000億ドル=約20兆円)を早急に拡大させる必要がある」(幹部)とみている。

●「変革実行へ「癒着」断つ=米次期政権、ロビイストを排除 」

時事通信、2008年11月11日 ワシントン

 オバマ次期米大統領の政権移行チームは11日、業界の利益のために影響力を行使しているロビイストからの献金受け取り禁止を柱とする倫理規定を発表した。

 オバマ氏が旗印に掲げる「変革」の 実行のため、既成政治の象徴的存在とも言えるロビイストを排除し、業界との「癒着」を断ち切る強い意志を示した。 倫理規定は具体的に、
(
1)ロビイストからの献金、贈与を禁止する
(2)過去1年間にロビー活動に従事した人物が関連分野の政策決定に関与することを禁止する
(3)政権移行業務に従事した後、新政権に対して関連分野のロビー活動を行うことを1年間禁止する

-などと定めている。同チームのポデスタ共同議長は「これまでの政権移行組織の中で最も厳しい内容だ」と胸を張った。

●【自動車】米GM株価、3ドル台に急落、62年ぶりの安値水準に」

2008年11月11日 日経新聞

 経営不安が高まっている米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)の株価が10日、一時前週末比31%安の3ドル2セントまで急落した。米メディアによると、1946年以来、62年ぶりの安値水準。GMが来年前半に資金不足に陥る見通しを公表したことを受け、先行きを不安視する株式アナリストが目標株価を「1ドル」や「0ドル」に下げ、売りが膨らんだ。

 GMは先週7日、政府による金融支援などがなければ、来年1―6月に運転資金が不足する見通しを公表した。バークレイズ・キャピタルはGMの手元資金が「来年1―3月にも必要最低限の水準を下回る可能性がある」と予想、目標株価を4ドルから1ドルに下げた。

 0ドルに引き下げたドイツ銀行は、政府介入があったとしても、GMは「破綻に近い状態」になると指摘した。10日のGM株の終値は約23%安の3ドル36セント。時価総額は約19億ドル(約1900億円)に減少した。

●「ペロシ米下院議長:自動車業界への追加支援、年内法制化を呼び掛け 」

ブルームバーグ 2008年11月11日

 ペロシ米下院議長は11日、自動車業界への追加支援に向けた「迅速な行動」を望んでおり、新議会がスタートする来年1月より早く、年内に法制化させたい考えを明らかにした。

 ペロシ議長は、電子メールで記者団に配布した声明で 「1社またはそれ以上の主要米自動車メーカー」の破たんがあれば「国内経済に甚大な影響」をもたらすことになると指摘した。議長はその上で、自動車業界への支援措置には必ず条件が付けられると言明。

「自動車業界への緊急支援措置は、経営幹部報酬の制限、ゴールデンパラシュート(被買収企業の役員が受け取る割増退職金)の禁止、第三者による厳格な監視のほか、この措置の恩恵を受ける企業がすべての返済義務を負うよう徹底し納税者の保護を図ることが条件になる」と指摘した。


●「中国の景気対策に伴う資金需要、短期的に米国債市場に打撃も」

2008年 11月 11日、ニューヨーク、ロイター

 中国政府が今週5860億ドルに上る景気対策を発表したことについて、市場関係者の間では、米国債市場にとって新たな悪材料になりかねないとの懸念が広がっている。その理由は、中国が景気対策に必要な資金を確保するため、保有する巨額の米国債を売却するか、あるいは米国債の購入ペースを落とす必要が生じる可能性があるためだ。

 それに加え、米国政府が国債を増発し、来年は発行額が2兆ドル程度に達するとみられていることも、市場の圧迫要因になると懸念されている。

 パトナム・インベストメンツのマネジングディレクター、ビル・コーリ氏は「(中国の景気対策に対して)米国債市場が真っ先に示した反応は、中国がインフラ投資の資金を捻出するために米国債を売却せざるを得なくなるとの見方に基づくショックだったようだ」と指摘する。

 だが今のところは、米国経済の急激な悪化や商品市況の下落を背景としたインフレ圧力の鈍化により、米国債価格は堅調に推移している。中国の景気対策が発表された直後の10日は米国債市場が一時的に下落したが、コーリ氏によると、すぐに「リスク回避や景気減速懸念という圧倒的な波」に飲み込まれ、安全な資金の逃避先とされる米国債市場に資金が流入した。

 しかし、このような市場の動きは、世界各国の政府が経済成長促進策のために債券発行を拡大する中で、長期債の供給増加に伴うリスクを覆い隠しがちだ。コーリ氏は「長期的に見れば、財政問題や国債の増発が長期債にとって圧迫要因となる」と指摘している。

 タバックのチーフ債券ストラテジスト、トニー・クレセンツィ氏は、リサーチノートの中で、中国は景気対策に必要な資金を手当てするため「保有する米国債あるいはエージェンシー債を売却するか、それらの買い入れペースを落とさざるを得なくなる」との見方を示した。

 米国債市場が下落し、長期金利が上昇すれば、回復の兆しが見られない米国の住宅市場にも打撃となる。米国の住宅市場を安定させるには住宅ローン金利を引き下げる必要があるが、10年債利回りが上昇すれば住宅市場の回復も遠のきかねない。

 アナリストの推測によると、米連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ) と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が発行した債券を加えれば、中国は総額1兆―1兆5000億ドルに上る米国の債券を保有している。

 ブラックロックのロバート・カピト社長はロイターサミットで 「彼らが国債を売る必要が生じるとは思えない。ほかに売却できる資産がある」 と述べ、ファニーメイやフレディマックなどのエージェンシー債を売却する可能性があるとの見方を示した。

 ユーロ・パシフィック・キャピタルのチーフ・グローバルストラテジスト、ピーター・シフ氏は、中国がインフラ投資を中心とする景気刺激策を講じる上で必要な資金は、2兆ドル近くに上る外貨準備でまかなわれる可能性が高い。

 その多くは米国の国債やエージェンシー債で構成される」と指摘、「中国がこのキャッシュに手をつければ、米国が過去最大規模の国債発行に動く中、中国はネットで売り手となるだろう。買い手は連邦準備理事会(FRB)しかいなくなる」と警告している。

 もっとも、長期的にみれば、中国の景気対策に伴う資金需要が米国債利回りを大幅に押し上げる可能性は低いとの見方もある。 カリフォルニア州立大学の経済学教授、スン・ウォン・ソン氏は、中国は現在年間2500億ドル程度の貿易黒字を計上しており、世界の景気減速が黒字を圧迫したとしてもなお1500億ドル程度の黒字となる見通しで、これは景気対策に充当するのに十分な金額だと指摘している。

 同氏は「過去にも中国が外貨準備を使おうとした話を聞いたことがあるが、その時も影響は一時的なものにすぎなかった」と語っている。ただ、それでも短期的には、例えば200億ドル程度の「比較的少額の」米国債の売却でも、利回りにかなりの影響を及ぼす可能性があるという。

●「米政府が資金支援を拒否 GM・クライスラー合併で」

2008年11月3日、ニューヨーク、共同通信

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は3日、自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)が大手クライスラーとの合併交渉に関し米政府に求めていた最大100億ドル(約1兆円)の資金支援について、財務省が10月31日、GMに拒否することを伝えたと報じた。

 政府による支援は、金融危機対策のための緊急経済安定化法に基づく最大7000億ドルの公的資金枠の利用を想定していたが、対象を金融機関から事業会社へ拡大することや、大規模な人員削減を伴う合併への活用に慎重論が強まったとしている。

 政府は既に自動車業界向けにエネルギー省を通じた250億ドル規模の低金利融資を決めており、この中からGMへの50億ドル程度の融資実施を急ぐ考えという。

 大詰めを迎えた合併交渉の結論は、4日の大統領選後に持ち越される見通し。合併実現には資金面での政府支援が不可欠とされており、鍵は次期大統領が握るとの見方が強まっている。


● 「金融法案で民主対決姿勢 / 「農林中金」 そ上に」

日本農業新聞 2008年10月24日

 政府が24日の閣議決定を予定する金融機能強化法改正案で、地域経済の活性化に向け、農林中央金庫にも公的資金を注入できる新たな枠組みを想定していることについて、民主党内で慎重な検討を求める意見が強まっている。

 同党は23日午前、金融対策チームの会合を開き、同法案の検討のポイントをまとめた。地域経済の活性化を図るという法案の目的やその実効性、既存法制との整合性、モラルハザード(倫理感の欠如)を防ぐための経営責任を問う基準の明確化などを指摘。

 その上で、「特に、中小企業融資とは直接的にはあまり関係がなく、かつ過大なCDO(債務担保証券)などの証券化商品投資をしてきた農林中金への公的資金注入の在り方については検討を要する」と強調した。

● 「日本郵政 とうとう投信販売からの「撤収」が始まった」

日刊ゲンダイ2008年10月23日

 あまりの苦情に耐えられなくなったのか、日本郵政グループが、民営化のシンボルともいえる「投資信託」の販売を大幅に縮小し、事実上の撤収に入った。

 郵便局に出向くと最近まで、「投資信託」の文字がやたらと目についていた。緑の地に「投資信託」と白く抜かれた文字ののぼりが郵便局の入り口付近に置かれ、局内には垂れ幕やポスターが所狭しと張られた。棚には商品ごとにチラシが並び、ティッシュも配られていた。

 ところが、今や、郵便局の様子は一変。投信の文字が消えているところが増えているのだ。「本社からの指示で、投信販売を積極的に勧奨しない方針に変わったのです。早いところでは、9月末頃から投信に関するものを店頭から撤去しています」(郵政グループ関係者)

 実際、複数の局をのぞいたが、ド派手に宣伝していた1年前の活況は伝わってこなかった。事情をゆうちょ銀行に聞いてみると――。「投信を販売しているのは、全国に約2万4000カ所ある中でほぼ1500カ所で、投信販売をやめていません。とくに直営の233カ所すべてで投信を取り扱っています」(ゆうちょ銀行広報担当者)

 たしかに、投信販売を中止しているわけではない。「どうしても買いたい人には売る」という姿勢なのだ。約53万口座も集めたのに、ここで“自粛”とはどういうことか。「日を追うごとに増える顧客からの苦情が原因です」日本郵政に詳しいジャーナリストが言う。郵政が売った投信の基準価額はこの1年間ですべて下がり、中には半分以下になったものもある。

「郵政の顧客は、証券の投資家と違いおよそ3割が初めて投資する人たちといわれている。安全と思っていたら、あっという間に大損した。クレームは当然です。コールセンターやお客様相談室などに文句が殺到しています。電話対応でラチがあかないと“上を出せ”と大変な剣幕で怒り出す顧客がひきもきらないと聞いています」(前出のジャーナリスト)

 さしもの日本郵政の西川善文社長ら経営陣もこれ以上、投信に関わったら得策ではないと判断したのだろう。まさに強引な営業のツケ。身から出たサビだ。民営化からわずか1年で顧客の信頼を裏切った日本郵政。このままでは目指す早期の上場も夢のまた夢だ。

●「米住宅公社対象の信用デリバティブ、前倒し清算で巨額損失も」

日経新聞 2008年11月13日

【ニューヨーク=山下茂行】米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)を対象にした信用デリバティブ(金融派生商品)の前倒し清算に絡んで、世界の金融機関に巨額の損失が発生する可能性が出てきた。損失は数百億ドル規模にのぼるとの見方も浮上している。一部の日本の金融機関も取引しているとみられるが、実態は把握しきれず、実際の影響は不透明だ。

 業界団体の国際スワップ・デリバティブズ協会(ISDA)は8日、公的管理の決定を受けた住宅公社の債券を対象とするクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)などを前倒しで清算すると決めた。


● 「CDSなどデリバティブの規制求める=米下院金融委員長」

2008年 10月 13日 ワシントン、ロイター

  米下院金融委員会のフランク委員長(マサチューセッツ州、民主党)は13日、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)など金融派生商品(デリバティブ)に関する新たな規制の導入を求めていく考えを明らかにした。委員長は記者会見で、金融危機を防ぐために規制が必要だと指摘。「経済を適切に規制できなかったことが、この混乱を引き起こした根源だ」と述べた。

●「米アメックス:銀行持ち株会社に業態転換 カード事業低迷」

共同通信 2008年11月11日

 米連邦準備制度理事会(FRB)は10日、米金融・旅行大手アメリカン・エキスプレス(アメックス)に銀行持ち株会社の免許を付与することを承認した。アメックスは金融危機の影響でクレジットカード事業が低迷。業態転換で金融危機対策のための緊急経済安定化法に基づく公的資金やFRBからの低利融資が受けやすくなる利点がある。

 証券大手ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーが銀行持ち株会社に転換。米自動車大手の関連金融会社も金融当局と同様の交渉を進めており、公的資金投入の対象が一層幅広い業種に広がる可能性が出てきた。アメックスは、金融危機拡大による個人消費停滞で業績が悪化。利用者の代金未回収などに備えた貸し倒れ引当金も膨らみ、今年7~9月期決算で、純利益が前年同期比24%減となっていた。

●「目標株価“ゼロ”でGM株急落 ― まるでタイタニック号の乗客になった気分だ」
GM's Shares Hit by Analyst Downgrades  by David Kiley 、

BusinessWeek誌、デトロイト支局上級記者 2008年11月10日

 「まるでタイタニック号の乗客になった気分だ。目前に迫る氷山 を確認していながら、避けることができない。先日、部下が泣いている場面に何度か遭遇した。断腸の思いだ」と、あるGM幹部は匿名を条件に語った。

 米ゼネラル・モーターズ(GM)の株主は、当のGM以上に会社の先行きを悲観しているようだ。 11月7日、GMは手元資金が年内にも経営に必要な最低限度額に達する恐れがあると認めた

(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年11月7日「GM's Crippling Burn Rate」)。これを受けて週明け10日の米株式市場では、同社株は一時62年ぶりの安値水準まで下落した後、23%安の3.36ドルで取引を終えた。

 ウォール街の一部アナリストは、米政府が支援に動いたとしても、GMの株価は回復までには数年を要する可能性もあると指摘する。新たに背負う巨額の債務が、今後長年にわたり株価回復の足かせとなると予想されるためだ。

 GMよりは多少ましな経営状態にあり、来年の景気後退局面をなんとか乗り切ると見られている米フォード・モーター(F)も、楽観できる状況には程遠く、10日の株価は4.5%安の1.93ドルで引けた。

注目を集めるレームダック議会の行方 米民主党のナンシー・ペロシ下院議長とハリー・リード上院院内総務の両首脳は11月7日、ジョージ・W・ブッシュ米大統領およびヘンリー・ポールソン米財務長官に書簡を送り、10月に成立した金融安定化法の公的資金枠7000億ドル(約70兆円)の支援対象に自動車メーカーを加えるよう再考を求めた。

 だが米議会の消息筋が11月10日に語ったところによれば、米政府は、金融安定化法の救済対象に自動車メーカーを含めることはできない、との解釈に“固執”しているという。「現在の大勢は、自動車メーカーを救済対象に含めることを明記した金融安定化法の修正法案の成立を目指す方向にある」と、交渉に詳しいある議会職員は言う。

 これらの修正法案は、来週(11月第4週)から始まるレームダック議会(11月の選挙で落選した議員が残りの任期中に出席する議会)会期中にも可決される可能性がある。そのほか、同議会に向け民主党指導部が起草している景気刺激策法案に自動車メーカー救済が盛り込まれる可能性も考えられる。

 バラク・オバマ次期米大統領は、何としても自動車メーカーを支援する意向を表明している。これを受け、支援をためらっていた共和党議員の多くが一転して賛成票を投じるようになる可能性もある。「共和党議員の中には、数カ月前まで自動車メーカー支援に反対していたのに、今はオバマ氏と同じ見解に傾いている議員もいるようだ」と前出の議会職員は語る。

目標株価は“ゼロ”  政府支援の有無に関係なく、GMの将来に対するウォール街の見方は悲観的だ。英バークレイズ・キャピタル(BCS)はGMの目標株価を1ドルに、独ドイツ銀行(DB)は“ゼロ”に引き下げた。「政府支援の拡大によってGM破綻の可能性は低くなるものの、GM株値は大幅に低落するだろう」と、バークレイズ・キャピタルのアナリストは指摘する。

  一方、GMの目標株価をゼロと見るドイツ銀行のアナリスト、ロッド・ラーシュ氏は投資家向けリポートで、「政府支援がなければ、GMの破綻は避けられないと考えている。そうなれば、自動車メーカー、部品製造業者、小売業者、さらには米国経済の各分野にとって克服困難なシステミックリスク(危機の連鎖)を引き起こすだろう」と述べている。

 米自動車メーカーは、最低250億ドル(約2兆5000億円)の緊急融資を求めている。GMとミシガン州選出の代議員との間で進められている協議の中では、役員報酬の制限や株主配当の支払い、雇用の保障など、支援の見返りとしてGMが受け入れる余地のある条件についても検討されている。 GMは、11月7日に公表した3600人の人員削減に続き、10日にも工場労働者1900人の解雇を発表した。

●「住宅公社CDS、元本割れ清算決まる 多額の損失確実に」

日経新聞 2008年10月7日

【ニューヨーク=山下茂行】 国際スワップ・デリバティブス協会(ISDA)は6日、米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)を対象にした信用デリバティブ(金融派生商品)の清算価格を決めたと発表した。それぞれ元本を下回る価格に決まったため、世界の金融機関などに多額の損失が出ることがほぼ確実になった。

 清算価格が決まったのは住宅公社の債券を対象とするクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)。優先債務を対象にするCDSで、ファニーメイは元本の91.51%、フレディマックは同94%で清算する。劣後債務を対象とするCDSの清算価格はそれぞれ元本の99.9、98%。

 市場推計では住宅公社債を対象とするCDSなどの信用デリバティブは最大で5000億ドル。清算価格が元本を1%下回るだけでも50億ドル(5000億円強)の損失が出る計算だ。大手金融機関や一部の債務担保証券(CDO)が引き受けているとみられるが、CDSは比較的新しい金融商品で詳しい統計などが存在しないため実態は見えにくい。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝


copyright(c) 2000-2009 SNSI (Soejima National Strategy Institute) All Rights Reserved.