続けて、「プラズマ宇宙論 vs ビッグバン」議論の第4回分を
載せます。 ポイントフォーム(要点番号)の 121.から160.までです。 副島隆彦拝
(副島隆彦による要約文の貼り付け始め)
121. 物理板でも、プラズマは天文学で有望だと言ってたぞ。
122. 「プラズマを扱う物理」と「プラズマ宇宙論」を一緒にしないでくださる? 迷惑なので。
123. ビッグバンに勝負を挑むプラズマ宇宙論はムチャもいい所だが、MHD 天文学は少しずつ成果を挙げている。宇宙論に影響を及ぼす可能性は大きいと思う。
124. クエーサーというのは、随伴銀河が、主銀河の周囲を公転しているうちに、星間物質や星を剥ぎ取られて、中心核だけになった天体のことだ。 だから、クエーサーには、「ブリッジ」「テール」「アンテナ」と呼ばれる 星間物質の尾を引いていることが多く、 その部分を介して、主銀河と繋がっていることが多い。
また、クエーサーは、分厚い星間物質に包まれていることが多く、 星間物質による散乱により、高い赤方偏移を示すことがある。このことが現代の宇宙物理学を混乱させる原因のひとつになっている。
125. 最近ブラックホールの存在自体危ぶまれてきているから、 プラズマ宇宙論も復活の兆しがでてきている。
126. プラズマ宇宙論にも弱点はある。 定常宇宙モデルを持ち出せば、弱点だらけになる。
127. 「「ブラックホールは存在しない」米物理学者らが新説 」 ヤフーニュース 2007年6月21日
ブラックホールの存在が否定されたらビッグバンは完全に崩壊する。 一例をあげると、重力の親玉ブラックホールが存在しないとなると、銀河の生成期間が極端に伸びる。そうなると、ビッグバンが設定している宇宙の年齢も数十倍に延長せざるおえなくなる。 これがビッグバン完全崩壊のプロローグだ。プラズマ宇宙論の勝利の日は近い。 まさか自分が生きている間に、宇宙論に関するパラダイム・シフト を見れるとは。興奮する。
上記の 原論文プレプリ
Observation of Incipient Black Holes and the Information Loss Problem Tanmay Vachaspati, Dejan Stojkovic, Lawrence M. Krauss
http://xxx.yukawa.kyoto-u.ac.jp/abs/gr-qc/0609024
プラズマ宇宙論 とMHD は切っても切り離せない関係。 ノーベル賞受賞のアルベーンが2つとも創始した。そしてともに相補的に発展してきた。 今回の「ブラックホールはなかったんだ論」 が事実なら、プラズマ宇宙論はビッグバンの代替理論として完璧だ。重力に依存しない太陽系、銀河の生成から大規模構造の形成までが説明できるから。
数年前までは、ブラックホールは無いなんて主張したら、宇宙物理学会を追放されるくらいの風潮だった。時代は転換点を迎えているようだ。
128. 物理板で読んだのだが、その新説は、「主系列星の重力崩壊によるブラックホールは出来ない」と言っているのではないか、という事だった。 銀河中心のブラックホールについては、最初からビッグバン宇宙論でも説明できない。
129. なるほど。もともとビッグバンには無理がありすぎた。ブラズマ宇宙論者はこのことを数十年前から指摘していたけど、やっとむくわれそうだ。
130. M33の中心に巨大ブラックホールは存在しない
http://www.astroarts.co.jp/news/2001/09/13nao476/index-j.shtml
近隣銀河群のなかでも地球に近い存在であるM33にも、巨大ブラックホールがないことが確かめられた。
問題は、現行のビッグバン理論では、ブラックホールなしには銀河形成をまともに説明できない点にある。
巨大ブラックホールの強力な重力がなければ銀河の生成は宇宙年齢のその数倍以上の時間がかかることになる。 逆にプラズマ宇宙論ではブラックホールの存在なしに銀河の生成を説明できる。 そうか。それで、最近のホーキングの言動が変だったのだ。
131. そこで定常宇宙論の復権ですよ。
132. 100億年以上前のことや、数百光年先を解明できる、と思っているホーキングやその信者なんて宗教じみてて気持ち悪い。
133. 大統一理論が予言する陽子崩壊は、スーパーカミオカンデをもってしても未だに確認されてない。
大統一理論の別の予言である モノポール も コズミックストリング も未だ発見に至らず。 大統一理論は未だ検証待ちの状態だ。
だけどここで止まる訳にいかない理論物理屋は、「重力まで含めた自然界4力を完全に統一する超対称大統一理論へ」 と 新たな数理モデル構築に見切り発車することになった。 そこで長いこと省みられずにいたヒモ理論が、26次元モデルから10次元モデルへと変身し 理論物理屋の間で一気にブームになった。
理論の要請から生まれる 未知の6次元 は、存在を証明しようが無いので、仕方なく「プランク(恒数?。副島隆彦注記) の長さにまで収縮した」ということにしておいて あとは実証不能なことをいいことにやりたい放題やっている。 こうして超ヒモ理論の諸子百家時代が訪れたのだった。
そして11次元のM理論、12次元のF理論、13次元のS理論、14次元のY理論・・・と物理学者は実証不能な“数学的な美しさ” の荒野 を突き進むのであった。
134. 大統一理論とビッグバンモデルに何の関係があるのか。
135. ホーキングなんて仮定に仮定を積み重ねて裸の王様みたいになっているから、もう終わりだ。 若手の研究者はあまり相手にしていない。古株の研究者もホーキングのことをメディア戦略だけの人間と思ってる。
今でも、ホーキングをアインシュタイン以来の物理学者だと思ってる人が多い。 が彼は理論物理に何の成果も挙げてない。精々理論物理学者たちの尻を叩くくらいだ。
136. そのブラックホールはなかったという新説は、物理学の一流紙で発表されるらしいが、 日本では読売新聞しか報じていない。 他のメディアはその雑誌掲載待ちということか。 私が重要だと思うのは、真偽は別として、ブラックホールの存在を疑うことが出来るような風潮にようやくなりつつあるという点に限る。
このスレッドにも、ブラックホールは有ると盲信しているのがいるが、科学の基本は疑うことだ。このことを忘れるな。
137. 「ブラックホールはなかった説」を出した 米オハイオ州のケース・ウエスタン・リザーブ大は、この分野ではかなりの名門大学だ。 論文の著者もこの分野の大物だ。これは期待せずにはいられない。
138. くたばれビッグバン。 ビッグバンがオカルトに見えてきた。
139. 今回の「ブラックホールはなかった」関連で、ビッグバン派がかなり打撃を受けている。たしかにブラックホールがなければ、ビッグバン派は完全崩壊の道をたどるのは目に見えている。
140. 今回の新説の件で私が重要だと思うのは、
「それでも複雑な効果により、外から観測した場合はブラックホールがあるように見えるという」 の、ここだ。 観測技術の不確かさ というか、都合の良いように拡大解釈が普通に行われてきた現状がこわい。 原文を読まずにまだどうこう言えないが、あんまりセンセーショナルな内容ではないと思う。
141. 蒸発するのは裸のブラックホールだけではなかったか? そうなら 高い圧力 でぎゅうぎゅうになっている超巨星の中心で蒸発するとも思えない。
142. 今回の記事は、おそらく一般的な恒星は今まで考えていたよりもブラックホールになりにくい、ということだろう。 超巨星とかとは無関係だろう。
143.ビッグバン派の居直り。 ブラックホールが有るかどうかは、観測結果から有るとされる方が有利だ。証拠がある方が強いのが科学というものだ。白鳥座X-1は小さ過ぎ、見えず、重力が異常に大きく非常に強力なエックス線を放っている。これは何かと考えればブラックホールだする以外に我々は知らない。
射手座Aスターも強力なエックス線を放ち、銀河中心に位置しガスが吸収される様子が
電波望遠鏡によって捉えられている。 3本のガス流が中心に向かって流れ込んでいる。プラズマ宇宙論では銀河の中心にはブラックホールが無いというが、それではこの 射手座Aスター は何者なのか?
しかし、たしかに超巨大ブラックホールだけでは銀河の進化は説明できない。やはり暗黒物質が必要だ。が、これは要求する量があまりに大きい。
144. ビッグバン、フリードマン・モデル、大統一理論、ブラックホール など目に付く事象を全て否定するならプラズマ宇宙論には永久に日が当たらない。 後に同じ理論で宇宙の進化を説明する人が出たとしても、プラズマ宇宙論は真理の一端は突いているがそれだけの理論として葬られるだろう。
145. 南部陽一の「ひも理論」 が受け入れられなかった原因は、26次元という高次元のゆえではなく、超対称性を記述できなかったからだ。 しかし、一躍有名になったのは、超対称性を内包した事にある。それは「超ひも理論」と呼ばれた。 だからプラズマ宇宙論もビッグバン理論を内包してしまうのが近道だ。 ビッグバン宇宙論はどうせ2転3転して定説が定まらない。そこに居座って覆(くつがえ)せなければプラズマ宇宙論の時代が来る。
146. たとえば? 青色超巨星 を振り回す程 重く、それでいて非常に小さく、可視光線を全く出さず、非常に強力なエックス線を出す、しかも恒久的に、だ。そんな天体があるのか?
147. 中心に巨大なブラックホールがない事で知られるM33からも強力なX線放射がある。現時点で現行理論では巨大ブラックホールなしには銀河の形成を説明できない。プラズマ宇宙論なら銀河中心部の膨大なエネルギーをブラックホールなしに十分説明できる。
青色超巨星を振り回すには重力だけではなく、プラズマによる膨大な磁気エネルギーでも十分に可能だ。 それとダーク・マターなしに銀河の回転曲線問題を解決できる。
148. 白鳥座X-1の近くにたまたま青色超巨星を振り回す程の角運動量の供給源があって、たまたまエックス線源があるというのか? この場合の角運動量の供給源は何だ? その場合のエックス線は何から出ているのか? いったい、どっちが仮説に仮説を重ねているのだ? プラズマ宇宙論はブラックホール一つで崩壊するほど脆(あやう)いのか?
149. プラズマ銀河の理論によれば、角運動量の供給源は中心部の高温プラズマによるエネルギーであるとすることで説明できる。 ブラックホールが原因とされている銀河中心部の超高速ジェットも、プラズマで説明がつく。
150. 質問 お前は、X線が何によって放出されてるか知ってるのか?
151. 答え。 ブラックホールに物質が吸い込まれる時に、その物質の持っている運動量によって膠着円盤が形成される。 膠着円盤は太陽に近い惑星ほど速く、遠いほど遅い。 速度差から物質は摩擦熱が生じ数万度の高温になってエックス線を放射する。
152. 逃げてないで質問に答えろ。 X線は何から放出される? お前の文章を読んでる限りこの質問の答えを知らないようだな。 宇宙に関する基礎知識のなかの基礎知識だぞ。知らないなんて言ったら知ったかぶり確定だが。 さあ答えろ。 「高温のガス」って、何百年前の回答だよ。答えはプラズマだろプラズマ。 少しは勉強しろ。プラズマという言葉を言いたくなかったのか?
153. そもそもブラックホールの存在有無にプラズマ宇宙論は関係ない。ブラックホールがあるならプラズマ宇宙論は成立しないなどという自虐的な極論を主張しているプラズマ論者がいたか。 ブラックホールの存在に大きく左右されるのはビッグバンのほうだろ。巨大ブラックホールの存在なしに銀河の形成を説明できないわけだし。 たとえば、M33銀河に関しての形成を説明できないだろ。
今回の「ブラックホールは存在しない論」で騒いでるのはビッグバン派が窮地に陥るからだ。そしてプラズマ宇宙論はかなり有利になる
154. ビッグバン派の強がり 別にブラックホールがなくてもビッグバン自体には何の影響も無い。主系列星が重力崩壊してできるブラックホールとマイクロ・ブラックホール、超巨大ブラックホールはそれぞれ起源が異なる。 ブラックホールの解釈などいくらでもある。
それが一つ増えたからといって一々反応しても始まらない。 仮に銀河中心に超巨大ブラックホールがあったらプラズマ宇宙論が破綻するのか? 宇宙磁場が否定されない限り生き残る理論なのだろう?
155. いいや。ブラックホールがない場合、ビッグバンは致命的な破綻につながる。銀河形成をいちから学びなおしたほうがよくないか。 こんなこと言い出すなんてグレート・ウォールなどと呼ばれる大規模構造についても知識ゼロなのか?
それと銀河中心に超巨大ブラックホールがあってもプラズマ宇宙論は破綻しない。パイオニアであるアルベーンやペラット、ラーナーもブラックホールの否定なんてしてない。
156. 「ブラックホールが無いかもしれない」だけで何を喜んでいるのだ? 「ブラックホールは無い」などと言える状態ではないのだ。 ブラックホールが在っても困らないのなら、ブラックホールの有無などプラズマ宇宙論には関係がないだろう。
157. 観測ではブラックホールであることが有利だ。 射手座Aスターもブラックホールの特長を示している。 既に充分な観測結果があるのだからそれを一つ一つ解析していけば済む。 ここで直接関係無いのに、ライバルが不利になるという理由でブラックホール否定を支持して、それが当たれば良いが、外れれば本来関係の無いことからダメージを背負う事になるぞ。
トンでも論は、ラーナーのプラズマ宇宙論だ。 既存の宇宙論を全て否定し尽くした上に成立つのならどの理論も同じ事だ。
158. Cyg X-1 が 5~10Msun くらいある という見積もりは、主星のドップラーシフトから非常に単純に出てくるので、ここが間違っている可能性は非常に低い。 サイズが非常にコンパクトであるという推測も、5.6日という公転周期で安定して回り続けている点から見て間違いようがない。 ただし Cyg X-1 が合計質量10Msunの星団だったとしたらこういう 2体運動にはなり得ない。
なので、一連のロジックの中で疑いうる点はというと、 「中性子星でいられる質量の上限は1~2Msun」 という部分くらいしか残っていない。 しかしこれも中性子の縮退圧の単純な計算から導かれるものなので、 これが間違っているというのもかなり難しい。 というわけで、Cyg X-1 が BH であるという推定は30年位前に確立したかなり鉄板な(確実な)話である。
現在も精度を上げたX線探査機が打ち上がるたびに観測が行なわれて絶えず検証されている。 これを否定するには相当の覚悟が必要だ。
我々が日常生活でお世話になっている量子力学やニュートン力学まで全部敵に回すことになる、というのは知っておいた方が良い。
159.MHD天文学が今まで分からなかった地球や太陽周辺の磁場の様子を解き明かしている。それが、太陽系、銀河系、宇宙の構造と発展していけば重力のみの宇宙論は無くなる。
160. (副島隆彦注記。ついにビッグバン派の中の最悪の人間が、決定的なことを言い出した。)
疑うことは自由ですし、先入観にとらわれず虚心に考えるのは科学にとって大事です。しかしそれをやる資格があるのは、過去の「先入観」をすべて知識として正しく身に付けた人だけです。
(副島隆彦注記。こういうことを言い出す、ということは、ビッグバン派は相当に追い詰められている、ということである。 大神官や大僧正どもが、慌てて、「仏教や神学をきちんと修めた人間でなければ、仏教や神学を疑うことさえ許されない、と言うのだ。
こういう人間が現れたら、その宗教や神学は末期症状を示していることを表す。 私たちが、何をどう疑おうが、自由である。疑うことに資格試験や学歴は要らない。人生経験からにじみ出てくる知恵さえあれば、十分に疑うことはできる。そして、こういう食わせ者の大神官どもに騙(だま)されないで、洗脳されないですむ。
疑うには、まず、十分に洗脳されろ、とこの大バカ者は言っている。許しがたいアホである。 こういう人間たちから、ます徹底的に殲滅(せんめつ)しなければいけない。副島隆彦注記終わり)
(要約文の貼り付け終わり)
副島隆彦拝
「この「第2ぼやき」記事を印刷する」
続けて、「プラズマ宇宙論 vs ビッグバン」の第3回を載せます。 ポイントフォームの81.から120.までです。
副島隆彦拝
(副島隆彦による要約文の 転載貼り付け始め)
81.素人の素朴な問題提起 ダーク・マター(暗黒物質)とやらすら分かってないのに、宇宙の誕生なんて人間が解明できるわけがない。
82.回答 量子重力理論 でも宇宙の誕生は説明できない。でもそれが、ビッグバン説やインフレーション宇宙論でなくても良くなった。この点が1980年頃と今は違う。 「宇宙は誕生しないでも、最初からあった。」でも良くなった。 従来の宇宙論では、大量のダークマターが重力源として必要になる。 その候補は見えにくい天体やニュートリノの超対象性粒子ニュートラリーノ、超ひも理論 の予言する E8×E8 対称性物資など様々ある。観測では、MACHO天体 (見えにくい天体) が既知の物質の2倍ある。正体不明のダークマターが6倍で、これでもまだ理論が要求する量に足りない。
83. 哲学(フィロソフィー)では、昔から、はじめから時間は存在しないことも考えている。
時間に終まりと始まり はないという本もある。 ブリゴジンのお弟子で、「科学の終焉」を書いた。 無限宇宙論にもいろいろあるようだ。
84. 物質分布のスケール依存性 という もの がある。 3年前に発表された背景放射の揺らぎと綺麗に一致する。 これは、どのくらいの規模で見るとどのくらい物質に偏りがあるかという性質のことだが、背景放射が超高圧プラズマの名残だと考えると、天体観測による物と一致する。
85. エリック・ラーナーと、ハンネス・アルベーンの主張は互いに関係無い。 背景放射と赤方偏移はビッグバンが最も自然に説明している。背景放射もただそこにあるというだけではない。ビッグバン宇宙論がまだ火の玉宇宙論 だった頃の性質を示している。
86. (突然、副島隆彦の文の貼り付けが登場)
「809」 副島隆彦の「ミネルバの梟(ふくろう)は夜、飛び立つ」論。
http://snsi-j.jp/boyakif/wd200611.html#2301
おなじく、アルバート・アインシュタインが、それを発展して作った「相対性原理」である(そうだと言い切って構わないだろう) 「f = mc の2乗」(力の大きさ f は、質量 m かける光速度c の2乗) というのも、宇宙の果てまで通用するということはない。 このことを、私は、「会員ページの「808」番で書いた。 アインシュタインが作った「光速度一定の原理」は崩れつつある。光速度よりも早いものはない、ということになっていた。ところが、近年、光速度の1.7倍の速さの物質が観測されている。 アインシュタインが、今のビックバン宇宙論体制派の生みの親である。 「宇宙項」というような、失策アイデアを出したのも彼だから。
1964年からの電波望遠鏡(でんぱぼうえんきょう)の観測からビッグバン宇宙論が出て来た。 背景放射(はいけいほうしゃ)とか、ビッグ・ ウォール(大きな壁)とか、反物質(はんぶっしつ)とか、暗黒物質(ダーク・マター)とか、「ブラックホール」とか、「ゆらぎ」 とか、訳の分からない専門用語を、ビッグバン派は、たくさん作って、そして、世界中の人々を煙(けむり)に巻いた。
(中略)
人間には、宇宙のことはまだ、ほとんど分からない。それなのに分かった、宇宙の始まり(ビッグバン)などという、愚かきわなり無い理論が、体制派となって、この40年間はびこっている。
(中略)
だから、これも、「808」番でも少し触れたが、私は、彼ら愚劣なるビッグバン宇宙論」(宇宙進化論) に対して、それと敢然と対決する「定常宇宙論(ていじょううちゅうろん)」を支持する。 定常宇宙論 Static State Universe は、はやくも1951年に、ケンブリッジ大学のフレッド・ホイル Fred Hoyle らが、提唱したものだ。今もずっと生き延びている。こっちが正しいだろう。
(中略)
ビックバン宇宙論のような嘘くささが、量子力学(りょうしりきがく、quantum mechanics クオンタム・メカニックス)にはあまりない。アインシュタインが、量子論、量子力学を馬鹿にして、嫌(きら)ったそうだが、私は、だからこそ量子力学は正しいだろうと肩をもつ。
87. このスレッドのギャラリーの為に最低限の説明を入れておく。 上記の文は、量子力学がビッグバンを否定するとでも思っているようだが、量子力学こそは、一般相対論では記述しきれないビッグバンの問題点を解決する学問である。 それとビッグバンと宇宙の始まりは科学的に何の関係も無い。
88. このスレッドには、世界が亀の背中に乗った象に支えられてるということも知らない人がが多いのかな。
(副島隆彦注記。 アインシュタインの講演会で、質問に立ったイギリス人の老婆が、アインシュタインに向って、「あなたは宇宙がどういう風に出来ているか知っているか」と公然と聞いて、そして、その答えとして吐いた言葉として、有名になった。)
89. 「暗黒物質を初観測、ナゾの質量分布特定…日米欧チーム」
読売新聞 2007年1月8日 の記事
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20070108i401.html.
90. 電磁波では観測できない資料がある事は1970年代から分かっていた。標準的な宇宙進化モデルでは、その暗黒物質が重力場を支配し銀河や銀河の作る構造を形作っていると説明される。SDSS(スローン ・デジタル・スカイ・サーベイ) では重力レンズの働きから、それらが存在する事を早い段階で決定的にした。 それでも宇宙初期の銀河を説明するのは無理だ。
91. ビッグバン説が、宇宙膨張の再加速が確認されたために、以前は、「宇宙の99%はダークマター」といってたのを、「宇宙の30%はダークマター、70%はダーク・エネルギー」 と言い出していたが、その後、どうなったのか。 ご都合主義的に、「ダーク・エネルギーなるものがあることにしてしまえばいいんですよ」 というのは、どんなものでしょうか? あと、軽元素の存在比 が新観測で、従来と違うことがわかって、ビッグバン説の論拠に使えなくなったという件は、どうなりましたか?
92. 弁解が始まる ダークマターの量は、WMAP の観測によるまでは全体量が把握できなかった。
実際、WMAP によるダークマターの量は、標準理論が要求する値に全然足りない。だからこそ
私は、ビッグバンと共にプラズマ宇宙論も支持する。ダーク・マターではなく電磁気力が天体進化の決定的な役割を果たしているという。無用だからと言って存在まで否定する根拠もない。 宇宙ひものように、有ってもいい。 ダーク・エネルギーについては仮説であり、膜宇宙論では、これの存在は未知のエネルギーを排除した上での説明として可能だとする。これはエネルギーに見えるだけの現象に過ぎないという。
軽元素については初耳だ。最新の観測では、標準理論が予言するより遥か以前から銀河が形成されている事が分かったから、その影響ではないか。 それでも、直接観測できるようになったビッグバンそのものを否定するには余程の根拠が必要。 ただし、ビッグバンに基く重力主導の標準理論は確実に綻(ほころ)んでいると私も考える。
93. 宇宙の加速度膨張は従来の一般相対論的な宇宙モデルを一新させる発見だった。それに関して他に説得力のある代案がない現状では、ビッグバンを否定する根拠にはならない。
94. 先の新しい観測データは、ビッグバンの否定にまではいかない。 ビッグバンは有力な仮説だけど、まだ、検証が十分じゃない。 もともと、宇宙論は、検証・反証が難しい領域の議論だ。
一般向け科学書を読んだ素人の感想ですが、ビッグバン説・プラズマ説も、双方、未検証の仮定を大量投与して仮説を組み立てている。同一の観測事実について、まるっきり別様の仮説が提起されている。
このことが素人には面白い。
95. >直接観測できるようになったビッグバン
ハッブル膨張、宇宙背景放射、軽元素の存在比 以外に、何か見つかったのか。 ビッグバンを直接観測したとはどういうことか。 私も素人だが、観測できる範囲で100年に満たない期間膨張しているように見えるというだけでは、宇宙がある一点から始まったという証拠にならない。 膨張してるようにみえるならやっぱり膨張しているし、収縮していたらやはり一点にだ。 ビッグバンがあった根拠には、この他に、CMBの観測実験とかが行われてきたはずだ。
96. >直接観測できるようになったビッグバン
宇宙背景放射の精密な観測で、超高圧プラズマの時代の音響振動が観測できる。 音響振動から媒質の性質や空間の状態が手に入る。 これが直接観測だ。
ビッグバン宇宙論(ビッグバンに基く宇宙進化仮説) も、プラズマ宇宙論も、両方とも理論の飛躍が大きい。ビッグバンそのものを否定しなくても、プラズマ宇宙論の方は困らない。 電磁流体力学は身近な所か
原始太陽系への新しいアプローチも期待されている。 ビッグバン理論が説明できる範囲は 原子を作れなかった始めの38万年間だけであり、後はプラズマ宇宙論の時代だと私は思う。
97.>何もビッグバンそのものを否定しなくてもプラズマ宇宙論は困らない。
私が読んだのはエリック・J・ラーナーの例の「ビッグバンはなかった」ですが、 それによると、プラズマ宇宙論に基づく銀河や大規模構造の形成は、 何百億年だか、何千億年だかかかる。だから現行のビッグバン宇宙論による宇宙の年齢と矛盾する。 15年以上前の本なので、プラズマ宇宙論も修正されているかもしれないが。
98. その説を採ることは、プラズマ宇宙論にとってマイナスだと私は考える。 何故ならビッグバンの標準理論の方が矛盾無く宇宙を説明しているからだ。ビッグバン理論によれば昔の宇宙はもっと小さかった。重力同様、電磁気力も距離の二乗に反比例するから、物質同士の距離が半分なら4倍の強さで働くはずだ。原子が出来て光や磁場がまともに作用するようになった頃の宇宙は、今の1000分の1しかない。今の100万倍の強さで電磁気力は働く。 計算設備が無いので分からないが、小さな宇宙の中でも大構造、又はその雛型を作るのにそんなに時間を必要としたとは私は考えない。
99. 「ビッグバンはなかった」〈上〉(下) エリック・J. ラーナー (著), Eric J. Lerner (原著), 林 一 (翻訳)
「ビッグバン危うし―宇宙論、はじめての危機 」 ジョン ボスロウ、John Boslough、 青木 薫 (単行本 - 1993/8)
「世界の論争・ビッグバンはあったか―決定的な証拠は見当たらない」 近藤 陽次 (単行本 - 2000/8)
あと一冊ある。
100. 量子重力理論が右往左往しているせいである。 ホーキングやビレンキンの理論は確固たる物理の上に成立っているのではなくて、 量子重力理論が備えなければならない性質を組み合わせて作っている理論だから説得力はある。しかし系統だった説明はできていない。
101. 議論を蒸し返すが、宇宙の加速膨張発見は、従来の前提をひっくり返す内容だったはずだ。
すべての議論は、かなり検証されている一般性相対論の理論予測である宇宙膨張と、観測事実であるハッブル膨張が合致するのではないか、ということから始まったものだ。ところが、今度、一般性相対論の理論予測に反する加速膨張が観測されてしまった。
新たな観測に合わせて、一般性相対論をいじる(部分変更する)なり、他の理論をもってくるとかすると説得力という点でだいぶ低下する。 すくなくとも理論を観測が裏付けているとはいえない。 この件に関する科学報道は、 「アインシュタインの宇宙定数は存在した?!」 とか「真空のエネルギーの発見?!」といった感じになっている。どうも違う。
102. 弁解 すでに何度も言われてるが、宇宙項(うちゅうこう)は一般相対性理論と矛盾しない。アインシュタインはそれを入れる根拠が無かったからゼロにすべきだとした。これは観測に基かない値だ。 ところが、観測はゼロでない事を支持していた。だから宇宙項が復活した。
103. 宇宙の成り立ちについてのより核心に迫った理論があるなら話は別だ。代案もなくガモフが提唱してからずっと、「宇宙が初めは火の玉だった」という理論を、観測事実で、悉(ことごと)くビッグバンを裏付けている。たしかにビッグバンの 標準宇宙論 は 明らかに問題山積で、どこか前提が間違っているように見える。私もそのように考える。
104.アインシュタインの擁護。 同感だ。 アインシュタインの宇宙項は、理論だけでは定まらない不定項であり、 観測データが少なく問題をシンプルに考えるべき、以前の段階では、ゼロと置かれていただけだ。 データが少なかったり誤差が大きくてパラメータの値を絞りきれない段階では、そのパラメータを無視して議論することもよくあることだ。 単純化しておいたほうが扱いやすい。その方が研究が速く進む。 研究が進み、問題点が無視できなくるほど大きくなったら、再度、宇宙項を取り入れて議論すればいい。
新しい理論モデルを作るときに、研究の初期段階ではパラメータの少ない単純なモデルを作り、その後徐々に現実的なモデルを適用していくということはよくある話だ。 何のためにどんどん詳細な観測が求められているのかを考えるべきだ。 過去にビッグバン宇宙論の矛盾といわれたデータはたくさん出てきた。今でも矛盾のまま残っているものはいくつあるのか。
105.初学者からの質問。 宇宙は無限なのですか? どこまで進んでも行き止まりはないのですか?
106. 宇宙が無限かどうかはまだ分からない。しかし、行き止まりはないはずだ。 ただし一般相対論が通用しない状況になれば分からない。
107. ビックバン宇宙論が間違っていることを示すことが出来る。 ヒントは夕焼けである。ニュートリノや宇宙塵(うちゅうじん)が空間にザーザー雨のように降っているから、短い波長は弾かれ、長い波長である赤い波長しか地球に届かず、赤く見えるからである。 それが赤方偏移の正体である。 ビックバン宇宙論の証拠として提示される宇宙背景放射は、正物質と反物質が空間から生まれて対消滅(ついしょうめつ)して光子(こうし)が出てくるから発生しているのであって、その他の理由で生まれているわけではない。
巨大な爆発で生じるというガンマ線バースト などありえない。短い波長がほんの少しだけ届くのを無理矢理説明するためのアドホックな仮説にすぎない。 ビックバン宇宙論の反証の証明としてのガンマ線バースト。 オッカムの剃刀を宇宙論に適用させると、ここまで単純化して説明出来るのである。
108. 広がり続ける宇宙の、その外側はどうなっているのか。
109.やはり最初にビッグバンありき が問題だったのだ。何が何でもこの大爆発が前提だ。どんなことがあってもビッグバンで説明しようとして、それで他の可能性を排除してきた。 そして周転円(しゅうてんえん)を重ねていく。 パラダイム変換が起きるなどといことが頭の中に全然無い。 彼らビッグバン派は、自分たちへの対抗理論を読んだことさえ無いのだろう。
110. 宇宙ができる前は無ではないことだけは観測結果なしに言える。なぜなら存在しないのだがら。
常態の変化がありこそすれ 、それも宇宙が有ってこそだ。 だから「宇宙のできる前」は無い。 だから、「宇宙の始まり」など無い。始めからこのことをわかっている人たちがいる。 (副島隆彦注記。だからこれが、まさしく、フレッド・ホイルの定常宇宙論だ。)
111.いよいよ強弁の弁解。 言っておくが、宇宙の始まり と ビッグバン理論 は関係ない。
112. 上↑は、ビッグバン派の定説通りのことをコピペしているだけだ。 東大佐藤教授が、某ムック本でビッグバン擁護を展開していた。何が何でもビッグバンだったので笑えた。 学者で長年、この学説でやってきたから、否定されたら、それは感情的に嫌だろうけどね。
科学ジャーナリズムが、学界の主流学説に過ぎないものを、無批判に垂れ流しをやってきた。 「あなたの頭は帽子のためにあるのか」と言いたい。 ビッグバン論者の始祖の一人であるガモフなどという男は、宣伝がものすごく上手かったらしい。 それで、この始末だ。 ビッグバン信者などという連中は、テレビCMが、製品の効能を垂れ流したり、また納豆ダイエットを番組が放映したら手もなく捻(ひね)られるタイプだ。
推理小説の古典に優れた教訓がある。 犯行現場に10の証拠があれば、10以上の物語ができる、と探偵に語らせている。 そのうちの一つに固執して、後から出てくる証拠が、その物語の可能性自体を否定しているのに、愚鈍な探偵や警察はそのことに気が付かない。意地でも気づきたくきない。それが現在のビッグバン学説論者たちだ。 過去の例から言っても、自分たちが信じ込んできたパラダイムを変えることはこのあとも難しいことは私も重々承知だ。だから、どちらに軍配が上がるのかは後世に任せることにしよう。
113. このスレッドの目的は、プラズマ宇宙論の啓蒙にある。その為に私はこのスレを守っている。 だが、同時にビッグバン理論も支持している。プラズマ宇宙論とビッグバン理論は相性が良いのだ。 過去においてビッグバンが起こった証拠は、専門家たちの間では既に揺(ゆる)ぎ無いものになっている。
特にここ10年余りの成果は、ビッグバンの具体的な証拠を挙げている。 しかし、それでもビッグバン宇宙論とプラズマ宇宙論は互いに相容れない。 この意味が分かるかな?無理だろうけどね。 (副島隆彦注記。きっと、この両説擁護の、人格的には温和であろう人物自身が、「この意味が分かるかな。無理」だろう。)
114. ラーナーが「ビッグバンはなかった」で、踏んだ勇み足の傷は深い。 ループ量子重力理論のようにビッグバンの標準理論を無視して、プラスマ説としての独自路線で功績を積み重ねていけば良いのに、それを やらなかった。たしかに、プラズマ天文学は確実に成果を挙げている。やがて観測可能な宇宙の現象を全て説明できるかもしれない。 「『宇宙には電線が張り巡らされていない』という、プラズマ説への批判の前提そのものが間違いだった」 と言われるようになれば、(ビッグバン説からの)パラダイムシフトが起きる。
115. ラーナーは、素粒子物理についても、いろいろ批判している。 ループ量子重力理論なるものは、ビッグバンの標準理論に比べて、検証性があるのか。 「この理論なら、矛盾しません」といってもそもそも検証性ゼロでは、話にならない。標準理論は、実験による検証がそれなりに可能なので、却(かえ)っていろいろ問題を抱え込むのではないか。
「ビッグバン説が正しいとすれば、未知の宇宙斥力 が理論上、要請される」 「未知の宇宙斥力があることにしてしまえば、矛盾せずに観測事実を説明できる」 という書き方は、説得力があるとは思えない。 我々が身近に目にする重力(引力)に拮抗する斥力(せきりょく)なるものに、なぜこれまでその存在自体すら、気づかれなかったのか。
116. ループ量子重力理論は、最先端の量子重力理論であり、他の次期重力理論同様、検証は困難を極める。 一般相対性理論でさえこれ以上の検証には多額の費用が掛かる。 だが、超ひも理論にさえ無い有利な特徴をいくつか備えている。 最近は下火だが、現状の量子論 と非常に良くマッチする 超ひも理論とループ量子重力理論は、どちらかが是で片方は非だと比べたらいけない。ループ量子重力理論に勝ち目は薄い。もっとも そう考える者は少ない。
ビッグバン理論を否定するとなると道は2つである。 1. 一般相対性理論を近似としても認めない。 これほどまでに検証された理論を、「不足があった」のではなく、「完全に間違っていた」と言うことになる。たしかに一般相対論自体の検証は観測技術の進歩と伴に進んでいる。
2.現在の宇宙と完全に均衡する宇宙項を設定する。 ビッグバンを起こさない宇宙項は、宇宙が重力で潰れてしまわず、かといってバラバラにもならない極めて微妙なバランスの上に設定されなければならない。これが僅かでもずれれば、このズレは加速度的に増大し宇宙はバラバラになる。 それか、あるいは重力で潰れてしまうかのどちらかだ。 ビッグバンを考えないと、不自然な仮定をもっと多く設定しなければ説明が付かなくなる。
117. 宇宙項について一つ答えておこう。 数百万光年の距離を隔ててやっと効果が現れるほどの力を簡単に観測できない。
118. ここで鋭い反論。 観測されるハッブル膨張が、一般相対性理論が予測する動的宇宙なのか、 というそもそもの疑問ビッグバン説はそれを無視している。
ハッブル膨張が、一般相対性理論と無縁(無関係)なものであるならば、そもそも、いくら一般相対性理論が正しくても、ビッグバン説は成立しない。
ハッブル膨張を一般相対理論の予測する動的宇宙で説明するビッグバン派は、それなりに成功している。が、それでは、「未知の宇宙斥力」 なるものを想定しなければならなくなる。 それなのに、「ビッグバンは正しい。ゆえに宇宙斥力が証明された」 というのでは、話が逆である。
119.再反論。 観測的宇宙論の、特に WMAP を調べてもらえば分かるが、ビッグバンは完全に証明されたと言っていい。 肉眼では見えないがマイクロ波では、煮(に)え立つ超高圧プラズマが“見えている”のだ。
ビッグバン理論にとってダーク・エネルギーや宇宙項は、世上言われているほど深刻な影響がある訳ではない。 NASAはダーク・エネルギー73% と発表した。が、実はこれは証明された値では無い。もし宇宙に、WMAPの精度でも観測できないほどの歪みがあったり、パラメータの何かの当てが外れたりすると
NASAのWMAPチームが採用した宇宙モデルがボツになり、ダークエネルギーの量が違ったものになってしまう。
それにアインシュタインが水星の近日点移動を正確に算出出来たのは、光速度や重力定数が無数の実験で非常に高い精度で求められていたからだ。宇宙項はこれからの観測で埋めていかなければならない課題だ。 ついでに言えば、以前から一般相対性理論では重力が斥力になり得る事も知られている。
(要約文の貼り付け終わり)
副島隆彦拝
「この「第2ぼやき」記事を印刷する」
続けて、「プラズマ宇宙論 vs ビッグバン」の第2回を載せます。 ポイントフォームの31番から80番までです。
副島隆彦拝
(要約文の 続きの 転載貼り付け始め)
31. ダークマターの問題が最初に提起されたのは、銀河ではなくて、銀河団の質量である。 Zwicky が、1930年代に、「銀河団 の メンバー銀河の速度分散から銀河団の質量を見積もると、私たちの目に見えている銀河の質量の和よりも、それは数百倍も大きい」 と いう事実を初めて見つけた。 1930年代だから、ガモフ の 「αβγ論文」よりも前だ。
その後、銀河の rotation curve から、銀河にも ダークマター が付随しているらしい、ということを Rubin が発見したのが1970年代だ。 同じ1970年代に、計算機で銀河のシミュレーションをすることができるようになった。渦巻銀河のような円盤状の質量分布だけだと、 bar instability という不安定性が起きて 銀河の形が数回転で崩れてしまうことが分かった。 この不安定性を防ぐには、円盤全体を包むようにして、円盤の5倍以上の質量が球対称に 広がっていないと無理だ、ということも分かった。
このぐらいは天文学史の常識である。
ちなみに、銀河団のダークマターについては、メンバー銀河の運動から示唆される以外に、重力レンズの観測からも存在が確実視されている。 銀河団によって遠方の銀河の像が円弧状に引き伸ばされた重力レンズ像の例が HST によってたくさん撮影されるようになった。
http://map.gsfc.nasa.gov/ContentMedia/A2218.jpg (← こういう画像だ)
これらの像の位置を測れば、レンズとなっている重力源の質量は一般相対論から簡単に計算できる。だから、 こうして銀河団の質量を見積もってみると、やはり目に見える質量の数倍以上あることが 分かっている。
32. ビッグバン派からの反論 反論私は、てっきり、1970年代の渦巻き銀河のシュミレーションでダークマターの仮説が生まれたのかと思っていた。
プラズマ論者たちに難しいこと言っても無視されるか、あるいは全く頓狂な答えが返ってくるだけだから何を言っても無駄だ。 その当たりのやりとりは、前スレから読んでいれば判る。
本場のアメリカでもプラズマ宇宙論の提唱者はまともなのに、現状の支持層、が物理学と天文学ともに囓(かじ)ったこともないような全くド素人たちしかいない。日本で言うところの「ムー」誌を読んでるような感じの変人しか居ないというのが現状だ。 一昔前はもう少しまともな人が多かったけれど、今はみんな逃げ出しちゃった。 プラズマ理論も、宇宙の限定的局地的な運動には十分信頼できて議論する余地はある。
33. ビッグバン派のみなさん、忠告ありがとう。真に受け止めます。 プラズマ宇宙論の重要性は、みなさんも充分に理解していると感じます。 おろかな行為 (副島隆彦注記。何が?) でネガティブな印象を与えたのは事実です。まさしく本末転倒でした。 これからは正しい方法でプラズマ宇宙論を広めます。
34. 質問です。 私たちに見えている銀河(団)の質量 は どうやって計算したのか?
回答 測光して、M/L(質量光度比) から質量に換算する。
35. 今年は、特殊相対性理論が発表されてちょうど100年目だ。 まだ一般相対性理論が発表されて90年しか経っていない。人類の時間と空間に対する認識が大きく変化した、と言ってみても、まだ人間の3世代分しか、時間が経っていないのだから、始まったばかりだ。
36. だから科学という学問自体もまだ流動的に捉えるべきだ。 つまりまだまだこれが科学(サイエンス)と言い切れるほどのものではない。 プラズマ論者が「宇宙を語るのに物理は要らない」言い切ったあたりで、このスレは破綻して長続きしないだろうと予測できた。
37 再反論 >特に「宇宙を語るのに物理は要らない」言い切ったあたりで。
どこにそんなこと書いてあるのですか。
38. いまだに近代学問自体の基礎がわかっているわけではない。 物理学は自然認識の一分野だ。
「どのように人間は自然認識を為すのか」 が解明できているわけではない。 自然の一部である人間が自然を認識する。では人間は果たしてそのままの形で自然をできるのか? 数式はこれに対してどのような役割を果たしているのか?
ビッグバン学説が、天動説の展開と酷似していることは、その歴史を紐解けば一目瞭然だ。 ビッグバン肯定派に、このような問題意識が無いのならば致し方ない。 真理が学会の多数決で決まるわけでは無い。 批判されているのはどちらであるか。 それを決めるのはあなた達ではなくて、後世が決めてくれる。
39. ビッグバン派からの揶揄(やゆ) 認識論や後世の評価などを持ち出すような高尚なレベルではなく、 「今すでに」 物理学的にお話にならないから無視されているだけだ。 今までのプラズマ宇宙論支持者の書き込みを野球で言うと、 「打った後で1塁と3塁どっちに走るかも分かってないレベルの奴が 監督の采配について論じようとしている」 のと同じくらい、読んでいて辛い。
40. ビッグバン理論と天動説の歴史のどの辺りが似ているのか聞きたい。似ても似つかない。 宇宙がいつ誕生したのか誰も疑問に思わなかったらビックバン説もなかったはずだ。激しい思い込み だ。
41. 割り込んできた勝手な意見 勝手な意見宇宙はこうなっているのだと思うが? 150億光年先まで広がる大宇宙の外に同じような大宇宙が在って、 数億から数京個が集まってミクロの世界の素粒子のような物を形作り原子そして分子と同じ仕組みで、色々な物質を造っていて この大宇宙もその世界からみたら超極小の物だろう。
また逆に、ミクロな世界の原子更に極小のコークの更に小さな世界ではそこにこの大宇宙のような空間で銀河、星雲、星団が 同じ仕組みで活動している。そこでは我々の一瞬が数億年に感じる世界だ。
42. 佐藤勝彦派の追随者が登場する 理性としては「インフレーション+ビッグバンだな」って思ってる反面、やっぱそれは違うんじゃないかなって思う。
相対論や量子力学を 「常識的ではない結論が導かれる」と思うのと同様、インフレーションやビッグバンという考えが、過去の宇宙に満たされたエーテルの如く、100年くらい経ったら20~21世紀に掛けてこんな風に袋小路に陥っていた。
43. 中間派の意見 別に宇宙物理学としては袋小路にはなってない。ただ観測が困難なだけ。それとビッグバン理論に誤解が多いが、ビッグバンは 「昔、宇宙が火の玉の時代があった」 という事以外語ってはいない。宇宙創造とは関係がない。
既存理論では解決困難ないくつかの問題を、プラズマ派の最新理論は解き明かしているのは、相対性理論がブレイクスルーだったのに似ている。
44. 宇宙の中心には超巨大な反物質天体があり、それの生み出す強力な反重力によって正物質宇宙の膨張が起こっている。 この反物質天体は正物質から見れば「ホワイトホール」と呼べるが、あまりに地球から遠い為に観測されない。 ・・・・・・と、クエーサー並に電波を飛ばしてみる。
45. 反物質は正の質量・正の圧力を持っていて大量にあれば宇宙膨張のブレーキになる。反物質が反対なのは電荷だけだ。 暗黒のエネルギーは正の質量とマイナスの圧力を持っていて宇宙の膨張を加速させる。
46.物質でも反物質でもない、虚物質や反虚物質というのは無いのか。 虚数(きょすう)の虚(きょ)だ。
47. 虚数(きょすう)は、物理上無意味とされている。それでも物理的に出てくるのは、タキオンの主張する 静止質量 が 虚数 だったり、ホーキングの 無境界条件 に出てくる 虚時間 とかがあるからだ。 ちなみにタキオンは超光速で運動するので 見かけの質量 はマイナスになる。
これが実在するかは怪しい。 無境界条件は無矛盾という面で評価されているが、次期重力理論が出来ない事にはあまり意味がない。
48. 圧力って何?
49.押し退ける力のことだ。
50.反論 虚数は無意味ではない。曖昧な質問に変な回答をするな。
51. 再反論 計算上・計算途中はそうかも知れないが、物理量 として虚数を使っていて妥当なのか ?
52.♪ 三角形の秘密はね ♪美味しさのひみつはね
ビッグバーン! くだらない仮説だ。 考えて見! 爆発で拡張? だったら、中心からの前後の拡張と左右上下の拡張はずれているバズだ。 特に、左右上下の拡張は遠くの銀河ほど拡張率が大きいはずだ。 例えば、扇子を立てて横に直線をひいて見るとよい。 骨と骨の間隔を測定すればすぐにわかる。
これを、説明したビッグバンの説は聞いたことがない。
53.反論 拡張=ちょっとした計算誤差。 拡張なんてしてないと思う。あり得ない
54. 天体観測結果で突っ込まれまくっているのがビッグバン学説である。
55. だいたい、(佐藤勝彦らの) インフレーション理論などは後追い説明である。物理的には証明できない仮説で説明して満足している。 証明されていない仮説で説明するのならオカルト・サイエンス を批判できない。 現在まででたしかなことは、有限宇宙論はなんら証明されてはいない、ということだ。 そして無限宇宙論もまた否定はされていない。観測が全てなら、観測されていないのだから。
身の周りのものは何一つ無くならないし、また生まれない。 宇宙もまた生まれもしないし消滅もしない。
証明されてもいない仮説で繕っているのがビッグバン学説の現状だし、仮説の段階を出ていない。 繰り返すが、有限宇宙論は証明されていないし、無限宇宙論もまた否定されていない。
56.次期重力理論はインフレーションにも答えを出している。
57.それは分かるが、最初の質問が、物質・反物質に対しての虚数のようだから、電荷が虚数にになったら無意味な計算になる。この意味で無意味と言いたかった。
58.ビッグバン派からの反論 ビッグバン否定派の特徴
インフレーション や 無からの宇宙創生説を攻撃することでビッグバンモデル全体を否定した気になること。 最新の観測がビッグバン説と矛盾する、とやたら書き立てるが、 ビッグバンモデル以外だとそれ以上に観測と矛盾してしまうことには触れない。 軽元素の存在比についてなぜか語らない。 引用元がAstroArts ニュース。 たぶん高卒。 コンノケンイチという信じられないような事を書いている奴もいる。
59.ビッグバン以前の 「無限に高温高密度な状態」なるものは どのように形成されたのか? そもそもそんな状態が存在しうるのか?
60. プラズマ派(ビッグバン否定派) 自身による ビッグバン否定派の特徴
インフレーションや 無からの宇宙創生説 を攻撃することで、 ビッグバンモデル全体を否定した気になどなっていない。 最新の観測がビッグバン説と矛盾する、と事実を主張する。観測と矛盾してしまうことにもしっかり言明している。 軽元素の存在比についてはプラズマ宇宙論では現時点では説明できないと認めている。 引用元は一般の人にも分かるように AstroArts ニュースからが多い。 人格者である。
正義感が強いので 投稿する。 海外の大学院卒、あるいは在学中である。
61.ビッグバン派からの反論 ビッグバンが最新観測結果とことごとく矛盾するのは天体物理学の分野でだ。 宇宙物理学では確証は高まっている。
62.穴だらけである 相対性理論 に乗っかっているアインシュタイン信者たちは、自分の頭で考えた方が良い。 スーパー宇宙線 の件でも、日本側の主張が正しかった場合、相対性理論の軌道修正が必要になってくる。 まあ今回のことは序の口でしかない。 相対性理論とビッグバン派の諸説は、観測技術と科学の発展に伴い蜂の巣にされてゆきつつある。 このことは数十年前から反ビッグバンの科学者からは当然のように言われていた。 さようなら、アインシュタインとその仲間たち。 あなた方は現代のプトレマイオスとして科学の暗黒史に晒されることになる。
http://www.asahi.com/science/news/TKY200602140493.html
スーパー宇宙線 の存在が確実になれば、定説のよりどころである相対性理論が、極めて高いエネルギー領域では通用しない可能性が出てくる。 相対論にほころびがあるとなれば、物理学では大きな事件だ。
スーパー宇宙線の発生源も謎だ。 が、ビッグバン直後に生まれた未知の粒子のかけらと考える専門家もいる。
63. 高エネルギー領域で相対論が破綻しても何も困らない。むしろビッグバンが確実にあった事を裏付ける。相対論が破綻するほどの高温の時代があったわけだから。
この謎をプラズマ宇宙論が解決してくれる可能性がある。 様々な天体現象が、重力理論では説明不可能になっている。それをプラズマ宇宙論が解決してくれる。こうして ビッグバン理論はプラズマ宇宙論に欠かせない磁場を提供してくれる。
64. フォログラフィック宇宙論 なるものが出てきた。
宇宙磁場の起源、解明へ! ~ 宇宙初期の密度ゆらぎと化石磁場 ~
http://www.astroarts.co.jp/news/2006/01/06universe-origin_nao174/index-j.shtml
宇宙磁場の起源解明へ一歩前進
http://slashdot.jp/science/article.pl?sid=06/01/07/157229
65. やはり問題は、エリック・J・ラーナーが指摘したように、プラズマ宇宙論系統の研究論文は、天文学の専門誌ではなく電気工学などの専門誌に発表されている。何とかして知名度を高めなければならない。
66. 最近は 銀河の構造が維持されている事を、星間ガスを計算に入れることで いくつかの問題を解決している。電磁流体力学 を導入する気は微塵もないらしい。
67. このスレの目的は プラズマ宇宙論≒MHD(電流流体力学)天文学 を啓蒙する事だ。 その目的はだいたい達したと思われる。
フリー(使用が自由)のMHDシミュレータが無いみたいだから、自分で作ろうかとも思ったが時間が無い。 目的は膨張宇宙の中での MHD の振る舞い を計算したかった。が、そうなると余計無いようだ。
本格的なものを求めるならスーパーコンピュータが必要になるだろう。 PS3 の 60GB が発売されるまで我慢だ。
68. PlayStation には、ベクトル演算専用プロセッサ があるから向いているかもしれない。
以前、πを計算するのに Windows では余計な事にリソース使いまくるので、Linux で動かしてみたが
計算速度が速くなった様子は無かった。 ATX 自体あるいは 86系CPU 自体が 計算に向いてないのかもしれない。 数世代前のスーパーコンピュータと同じだと言われているが、その数世代前のスーパーコンピュータでは、πを1億桁出していた。 が ATXでは10万桁が限界だった。 私が使っているPCは、 AthronXP3000+とAK77シリーズを使った自作PCである。
69. プラズマ宇宙論は、宇宙は膨張も収縮もしないという考えからスタートした。 アンチ・ビッグバンだったと言える。 しかし現在では (体制派への迎合と妥協で。副島隆彦注記) ビッグバンとの融合を進めている研究者もいる。 新しい世代の研究者が、2つの学説の壁を取り払い新たなパラダイムを生み出す事のありうる。
70. あらゆる核子は崩壊するか? あらゆる物理学的問題をビッグバンでは基本軸にしている。が 他の宇宙論においては言及する事はほとんどない。物理学の領域にまかせている。 プラズマ宇宙論においても同じだ。 物理学的な問題をプラズマ宇宙論 では説明しないからといって、 ビッグバンのほうが優れているとはならない。 プラズマ宇宙論とビッグバンとではパラダイムそのものが大きく異なるのだ。
71. 最新の研究結果から、アルヴェーンの銀河発電説 が一般的になってきたようだ。 特に観測技術の発展で宇宙のいたる所に磁場、電流が多く存在している事が明らかになってきた事が大きい。 銀河磁場に関してはダイナモ機構 と言われる 磁場を増幅する機構 で維持されているというのが一般的だ。
これは、アルヴェーンが数十年も前に提唱していた学説と同じである。 プラズマ宇宙論の後追い的な学説が増えてきた。 アルヴェーンや ペラット などの研究と現在一般的なプラズマ宇宙論を比べてみたい。
72.初学者からの質問 よく宇宙が膨張しているといいます。 これは天体を観測すると互いに離れていくという事実からその様に言われているわけだと思います。 これは銀河の模様の風船を膨らませるイラストが良くありますが、そうではなくて質量、光、の拡散であり、その質量と光が分布している論理的な閉曲面を考えたときにその閉曲面が広がっているということですか? また、これらの拡散する質量や光は互いに万有引力によって引き寄せあい、合体しては 引力 を増し、極限においては発散するか、収斂するかのどちらかであると考えていいのですか? そして質量が大集合したとき、ある臨界点を突破するとビッグバンが起きるのですか? ビッグバンを起こすために必要な質量は宇宙の全質量が必要なのでしょうか、
一部なのでしょうか? 詳しい人教えてください。
73. >質量、光、の拡散であり、その質量と光が分布している論理的な閉曲面を考えたときにその閉曲面が広がっているということですか?
回答 理論的な閉局面 とは閉じた宇宙モデル の事でしょう。 が、いずれにせよ質量が拡散すれば空間は膨張します。
>合体しては引力を増し、極限においては発散するか、収斂するかのどちらかであると考えていいのですか?
一般相対性理論に基く限り、重力によって質量同士の距離が縮まれば、そのことは即ち、空間の収縮を意味します。宇宙の膨張が宇宙自体に対する脱出速度を持っています。このとき速度は分かっているので質量の密度によって発散 か 収縮 のどちらかに決まります。
ビッグバンの原因は、今もって分かってはいません。説得力のある仮説が複数あります。時空は性質の変化に伴ってエネルギーを吸収したり放出したりする事が、複数の次期重力理論で予言されています。 ビッグバン派では、「宇宙が今の姿になる時に、今まで持っていたエネルギーを開放した。その為にビッグバンが起こった」と考える説が多いようです。
紙は燃えますが、紙は灰よりも多くの化学エネルギーを持っています。燃やす事でそれを放出し残りは灰になります。 時空も同じ様にそれの持つエネルギーを放出する事で性質が変化します。
重要なことは、空間は物質(エネルギー)と独立して存在しているのではなく、物体間の距離によって 空間が発生するという事です。 仮に全宇宙の質量が自分を残して一斉に同じ方向に加速しても、空間も引きずられて 同じ運動をするので他の質量は加速を感じず、一緒に加速しなかった自分の方が加速した事になります。
74. ビッグバン以前の空間に、ビッグバンを起こすためのエネルギーはどこからやってきたのか? ユダヤ教の神様が、「光あれ」と言ったらエネルギーが補充されてビッグバンが起こったっていうのは仮説になりますか?
75. 神など存在しない。 特に周辺国の人々を虐殺するような下等民族には。
76. 「超ひも理論の風景」がどこかに載っていれば参考になるのだが。
77. 理系は認識論(エピステーメー)が弱い。 人間(人類)が生まれたということは、たんに認識に立ち現れた物理的状態の質的変化ということだ。 死も同様だ。 しかし物理(学)的には何も生まれない、何もなくならない。 対生成、対消滅というのも同様だ。 何かが物理的に生まれた、無くなった、ということが現実に存在するのなら、その出発点も終末も実在するということだ。 現実の世界には座標原点は存在しない。
特殊相対性理論があちこちで破れているということは、もともと理論(セオリー)ではないということだ。
保存則は破れっぱなしだ。 無くなる、生まれるというのは、自然を認識するときに必要なだけで、現実に存在するわけではない。
78.一般相対性理論はまだ破れていない。少なくとも破綻して困るするほどには。 どこかに理論の綻(ほころ)びがあれば、新理論の突破口になる。 ところが、特殊相対性理論は、ある1点ある瞬間には厳密に適用できるが、大きさをもった途端にまったく正確でなくなる。
79. 1970年に、ホーキングとペンローズが「特異点定理」 を発表して、一般相対性理論に基く限り宇宙は大きさの無い1点から始まらなければならない事を完全に証明した。それまでは宇宙は、デコボコしていて完全な点から始める事はないだろうと言われていた。それが、「特異点定理」以降は、既知の物理が全て崩壊してしまう特異点から始めなければならなくなってしまった。
そこで宇宙に始まりを求める事自体が間違いだと言い出す人達が現れた。 ホーキングは量子重力理論の研究に先立って、量子力学と相対論を組み合わせながら無境界条件を提出した。 ペンローズは複素数を相対論に導入する事で特異点を避ける「ツイスター理論」を発表して、ループ量子重力理論にその成果が
受け継がれている。 ビレンキンは時空が無くとも量子力学が通用するという仮説から、「無からの宇宙創造」を発表した。 これらは特異点を避けて宇宙創造を記述する物理だ。完成したものではないのでやはり間違いだと非難する人達がいる。
重力にも 量子効果 があるはずなのだが、それを計算しようとすると、重力子が重力子を生んで重力無限大になってしまう。 つまり最小の重力 とか 極めて近距離での重力の効果を計算できない。その問題に取り組む物理が量子重力理論であり、1980年代から劇的な進歩を遂げてビッグバンの原因や時空の相転移の実態を説明するようになった。 現在ではビッグバンの理論的な問題は、1970~80年とは全く事情が異なる。
そこで、このスレの目的である、もっと身近な問題である天体物理の分野になる。 ビッグバン以降に天体や宇宙の大規模構造がどう進化してきたか、だが、ビッグバン宇宙の定説では、重力のみを導入し電磁気力を無視してきた。理由は宇宙には電線が張り巡らされていないからだと言う。しかし、宇宙磁場 と プラズマ が、電線の役割を果たし天体の新化に非常に大きな影響を与えている、との主張がプラズマ宇宙論である。 既に確立している 一般相対性理論 と 電磁流体力学 をどう用いるべきか、が議題であり、生成・消滅論は厳密には議論の擦れ違い(スレちがい)である。
80. ビッグバンの定説では説明しきれない事が山ほどある。惑星系が誕生してから晴れ上がるまでの振る舞い、とか 銀河中心の超巨大ブラックホールがどうやって出来たか、ブラックホールの膠着円盤などから出るジェット現象などだ。 プラズマ宇宙論はそれらに新しい切り口を与えている。
プラズマ宇宙論を使って、ビッグバン理論(ビッグバンがあったとする学説)を覆そうという動きはある。背景放射や赤方偏移への代案がある。が、その方が無理がある。
私の主張は、プラズマ宇宙論の提唱者の ラーナー らの説明に異議を唱える。 ビッグバン理論は プラズマ宇宙論に不可欠な宇宙磁場の起源を与えてくれる。それに、「膨張する宇宙は宇宙の大規模構造が出来るまで1000億年を超える」 というラーナーの主張に再計算を求める。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝
「この「第2ぼやき」記事を印刷する」
副島隆彦です。今日は、2009年10月27日です。
以下の文を、さきほど、重たい掲示板に載せました。 この「プラズマ宇宙論 vs ビッグバン」の ポイントフォームの
31番からあとが、第二回分として、このあと、この第2ぼやきの「112」番となります。 おそらく、5回分ぐらい続きます。 副島隆彦拝
(転載貼り付け始め)
重たい掲示板 [1389]「プラズマ宇宙論 VS ビッグバン」という議論を載せます。 投稿者:副島隆彦投稿日:2009/10/27(Tue) 07:55:22
副島隆彦です。 下の「1387」番に続いて、私の宇宙論への関心を載せます。
現代の宇宙論(宇宙はどうのような構造と 全体像 をしているのか、の理論)は、それほど多くありません。 たったの3つだと言っていい。 1.現在の主流派=体制派である ビッグバン宇宙論 と 2.プラスマ宇宙論 とそれから、3.定常宇宙論 の 3つである。
私、副島隆彦は、先に書いたとおり、3.の定常宇宙論(フレッド・ホイルが昔から言っている) を、ずっと支持している。 以下に載せるのは、2.の プラズマ宇宙論と、1.の頑迷なる体制派であり、世界の宇宙物理学界を支配している ビッグバン宇宙論 (アインシュタインの申し子)との、対比、対決の議論である。
これで、1.と 2. の対立点の概要は分かる。 プラズマというのは、私たちが使っている蛍光灯の明かりのように、放電管の中の光の素(もと)になる、物質の安定した分子状態や原子核が壊れて、電子や他の素粒子のままの電磁波の状態(これがプラズマだろう)で大宇宙 は出来ているという説である。
宇宙を構成している(充たしている)ものの99.9%は、このプラズマであり、それ以外が、天体(星、スター)やその回りに引き付けられているガスや塵状(ちりじょう)の物質である、
あるいは、それらが集まっている星雲(星団、銀河)である、という考えだ。そうかもしれない。だから、私は、プラズマ宇宙論には敬意を払うので、この議論の一部 を、以下に載せる。現在の見苦しく、醜い体制派(世界支配派)である ビッグバン宇宙論は、早晩、壊れるだろう。
ちなみに、昨年、ノーベル物理学賞をもらった南部陽一(なんぶよういち)シカゴ大学教授の、宇宙の構造に関する、ひも理論(ストリング理論)そして、ここから現在は、超ひも理論(スーパー・ストリング・セオリー)が出ているが、これらは、波動(はどう)、波の理論の一種 だろう。
この議論は、長いので、私がつけた、ポイントフォーム(要点番号)の 30番までを この重たい掲示板に載せて、残りは、第2ぼやき に載せます。 副島隆彦拝
(ここから、議論の内容。整理したものの貼り付け)
「プラズマ宇宙論VSビッグバン」
(副島隆彦注記。この議論は、2ちゃんねる上の 「天文・気象掲示板」で、2005/09/28 から始まったものだ。それを、副島隆彦が、2008年の末の分までを、記述のしっかりした投稿文だけを集めた。 副島隆彦注記終わり)
1. 宇宙にある物質の99,9%はプラズマである。 プラズマによって渦巻銀河が形成される様子を以下の画像で見ることが出来る。
http://www.holoscience.com/news/img/Spiral_galaxy_
simulation.jpg(画像)
2. 宇宙では、このすべての段階にある銀河が多く観測されている。 重要なのは理論だけではなく実験室でこのプラズマ銀河が観測でき、検証可能になったということだ。
http://www.holoscience.com/news.php?article=rnde0zza
3. プラズマ宇宙論入門系
http://www.f8.dion.ne.jp/~tarkun/krd/krd_2_14.htm
http://www.kitombo.com/gon/0307.html
4. ビッグバン理論 では、スーパークラスター や クラスター を 説明できない。 宇宙に帯状に広がる銀河の集団は、ビッグバン理論では説明不可能なのである。 他にもビッグバン理論では説明できないことも、プラズマならできることがある。 欧米で支持が高いこの理論は、日本ではあまり知られていない。 私たちは、思考停止せずに プラズマ宇宙論を考える価値がある。
5.ノーベル賞受賞の ハンネス=アルベーン Hannes Olof Alfven が提唱 した。
プラズマ宇宙論とは、宇宙でのあらゆる現象は、重力の影響だけではなく、宇宙の通常物質の99.9%を構成している電気伝導性の気体プラズマによる影響が大きく、宇宙では巨大な電流と強力な磁場が主導的役割を果たしているとする理論。
そして電磁気と重力の相互関係によって、壮大な現象を説明できると主張する宇宙論である。 観測技術の発達により、従来の説では否定されていた銀河中心部の高温プラズマや銀河や星の空間を満たす高温プラズマの存在が確認されてきている。 その他にもプラズマ宇宙論をバックアップする多くの観測的事実が近年、蓄積されている。 MHD(電磁流体力学)によってノーベル賞を受賞したハンネス=アルベーン (Hannes Olof Alfven)が提唱した。
6.プラズマ宇宙論 in フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%BA%E3%83%9E%E5%AE%87%E5%AE%99%E8%AB%9
7. プラズマによって渦巻銀河が形成される様子。
http://www.holoscience.com/news/img/Spiral_galaxy_
simulation.jpg(画像)
銀河の回転曲線問題に関するペラット博士の原論文
http://public.lanl.gov/alp/plasma/downloads/
CosmologyPeratt.pdf
他の著者の磁場によって回転曲線問題をダークマターなしで説明する2003年の論文
http://web.infinito.it/utenti/a/armenzano.oss/Publications/
LOPEZ_0301265.pdf
8. 星間空間を満たす高温プラズマ ~エネルギーの主役は誰か?
天の川に沿って、高温のプラズマ放射 (銀河リッジX線放射) が広がることは、「てんま」衛星により発見された。 我々が開発した撮像型ガス蛍光比例計数管 (GIS;「あすか」に搭載) などを用いて観測を続けた結果、 この放射が、高温 (温度~ 4 keV) 成分、低温 (~ 0.8 keV) 成分、非熱的成分の3成分から成ることが明らかになった (都立大などと協力した)。
9. さらに銀河バルジ領域の観測からも、同様な3成分のディフューズ放射の検出に成功した。よって 星間空間には、他の成分より1桁も高いエネルギー密度をもった、 超高温プラズマや非熱的粒子が存在する と考えられる。この「星間空間の主役」の起源は謎だが、我々は銀河の回転エネルギーが磁気リコネクションで散逸する結果と考えている。
http://www-utheal.phys.s.u-tokyo.ac.jp/~maxima/plan-j.html
10. 銀河団の高温プラズマ ~冷える宇宙から加熱する宇宙へ~
宇宙で最大勢力をもつバリオン成分は、銀河団や銀河群に附随する高温プラズマで、 それは銀河団が重力収縮したとき加熱されたものと考えられる。 X線はその性質を知る唯一の手段である。 従来、このプラズマは放射冷却のために、宇宙年令の間に冷えて、 銀河団ポテンシャルの中心に集積すると考えられて来た (ク-リングフロー仮説)。
11. 我々は「あすか」による観測から、 銀河団の中心でプラズマの温度低下はあるが、 ク-リングフローは実在せず、 プラズマは何らかの加熱を受けていることを実証した (都立大、広島大、Max Planck研などと協力)。
我々の成果は、XMM-Newtonなどの観測で続々と追認されている。 加熱源としては、銀河がプラズマ中を運動するさい、磁気乱流により運動エネルギーが散逸する 効果が考えられる。 これを確認するには、 X線と可視光での銀河団の広がりを、レッドシフトの関数として知ることが重要である。
http://www-utheal.phys.s.u-tokyo.ac.jp/~maxima/plan-j.html
12. 暗黒物質(ダーク・マター)が作り出す重力は、長距離力として宇宙を支配する。いっぽう宇宙のバリオン(原子核物質) の大部分は、プラズマ状態にあり、電子とイオンの質量が非対称なため、しばしば電流が生じ て大規模な電磁力が働く。 こうした長距離相互作用の結果、宇宙では構造が自発的に発生し、エネルギーが特定の部分に集中するなど、特異な現象が起きる。 我々はこうした現象の研究を通じ、本 COE プログラムの一翼を担っている。
13. 宇宙最大の加熱プロセス 銀河団プラズマは、宇宙年令の間に、X線を放射して冷えると考えら
れていた。 しかし我々は「あすか」などを用い、むしろプラズマが絶えず加熱されている徴候を
発見した。 これは銀河団がプラズマ中を遷音速で運動するさい、プラズマを引きずり、プラズマ中
に大規模な電磁相互作用(電流、磁場増幅、過渡的電場、磁気リコネクション、磁気乱流など)が
生じるためと考えている。
この説が正しければ、空間規模でもエネルギー量でも、宇宙最大の加熱過程を発見したことになる。我々はAstro-E2 を用い、期待されるプラズマ乱流の検出を試みる。
http://bilbo.phys.s.u-tokyo.ac.jp/coe21/seika/seika_maxima.pdf
14. 第 2 は, 銀河団に附随する高温プラズマの総合的な研究 である。
これは宇宙に存在する既知のバリオンのうち,もっと も卓越した成分である。このプラズマは宇宙初期の構造形 成の際,暗黒物質の作る重力ポテンシャルにより加熱され て高温となり,その後は放射冷却により冷え, 次第に銀河 団の中心めがけて流れ込む(冷却流)と考えられていた。
しかし我々は「あすか」衛星などを用いて観測を行った結 果,この考えは誤りであり,銀河団プラズマには未知の加 熱機構が働いていることを明らかにした。 これは世界の定 説を真っ向から否定した成果である。 我々は,銀河がプラ ズマ中を運動するさい,長距離の電磁相互作用により, 銀河の運動エネルギープラズマの熱に転化するという説を提唱している。
http://www.riken.jp/r-world/info/release/pamphlet/annual/2003/pdf03/1009.pdf
15. プラズマ銀河の模式図
http://www.matter-antimatter.com/Plasma_galaxy.jpg
実験室で銀河が生まれる様子。
http://www.matter-antimatter.com/peratt1.gif
アメリカ・ロスアラモス国立研究所の物理学者であったアンソニー・ペレット博士による研究 。
http://www.astroarts.co.jp/news/2000/12/01nao397/index-j.shtml
16. M82の中心部分1キロパーセク程度は、約4000万度の高温プラズマで満たされている可能性が
大きいのです。過去に、X線放射による風がM82から数10キロパーセクのところまで伸びている状況が 観測されています。高温フラズマがこのX線風の駆動力になり、 銀河間への物質の噴き出しに主要な役割を果たしているのかもしれない。
高速度雲が銀河形成の素材か
http://www.astroarts.co.jp/news/1999/07/990729NAO277/
index-j.shtml
ブリッツらは、これらの高速度雲が銀河系起源のものではなく、銀河系を含む局部銀河群全体に対し、 その外部から落ち込んできたもので、銀河系を作った素材であろうと推定しています。
局部銀河群進化のシミュレーションでは、外部から落下するガス雲は,主要な高速度雲がかたまって存在する二、三の位置に集まり、 全体としての運動が一致することが確かめられています。
17. そのほかにも、 高速度雲がときどき落ち込むことで銀河系円盤の化学進化が説明できるなど、
この考え方はいくつかの現象を説明するのに都合がよく、支持される理由になっています。
天体の表面に落ち込む物質の速度は重力から考えられる速度の10倍以上で、 星形成に原始星の磁場が大きく関係していることが示唆されている。 (中略) 若い星の形成には重力以外の力が重要な役割を果たしているらしいことが示された。
http://www.astroarts.co.jp/news/2005/03/22
magnetic_starbirth/index-j.shtml
18. NASAのチャンドラX線観測衛星による観測で、天の川銀河系の中心付近に高温のガスが広がって存在している証拠が発見された。 ガスの温度は1億度にも達しているが、その原因はわかっていない。
http://www.astroarts.co.jp/news/2004/07/05milky_way_
center/index-j.shtml
星が光を出すのに必要なエネルギーを生み出すものとして、まったく新しいメカニズムが提案されました。 そのエネルギーは電力である。
http://www.astroarts.co.jp/news/2001/12/20nao507/index-j.shtml
http://www.fractaluniverse.org/4.php
顕著なフィラメント構造
http://www.astro.uni-bonn.de/~psimon/index.php?index=16
西暦1054年に見られた超新星の結果である蟹星雲は、不思議なフィラメントで満たされている。
http://the-cosmos.org/2004/01/2004-01-28.html
http://www.astroarts.co.jp/news/2003/02/24ngc3079/index-j.shtml
銀河から吹くスーパーウィンドが作り上げたフィラメント構造
http://the-cosmos.org/2003/2003-11/2003-11-23.html
すばる望遠鏡による銀河のフィラメント
http://the-cosmos.org/2004/12/2004-12-21.html
タランチュラ星雲周辺のフィラメント
http://www.astro.isas.jaxa.jp/xjapan/news/article/2004/1209/
超新星残骸での宇宙線加速
太陽、星雲、銀河、グレートウォールなどなど宇宙のいたる所で見られるフィラメント構造は
プラズマが生み出す基本特性である。大きな磁気的エネルギーを生み出し複雑な構造を作り上げる
銀河団プラズマにおける自発的磁場発生メカニズムと熱伝導抑制
我々はプラズマの運動論的手法を用いて、温度勾配を持つプラズマ中で磁場が自発的に 発生することを発見した。これはプラズマが熱流によって非平衡速度分布関数をもち、その結果プラズマの有効温度に非等方性が生じるためにもたらされる。 この磁場発生メカニズムはワイベル不安定性と同じである。 これら生じる磁場はワイベル不安定性の数値シミュレーションによって、より大きな構造に進化することが分かっている(Lee(1973), Sentoku et al(2000,2002))。
http://www.astr.tohoku.ac.jp/COLLOQUIUM/2003/col1061.html
19. ビッグバン派からの書き込み
プラズマ宇宙論をビッグバン否定ありきでしか見れない偏執狂たちのスレがまた立った。
20. http://public.lanl.gov/alp/plasma/anatomy.html
プラズマによる銀河の生成。
ダークマターやブラックホールを仮定しなくとも、銀河の回転曲線問題や生成などを説明できる。
現在の物理現象に新たな仮定や仮説を加えないで、シンプルに説明できているのが特徴である。
近年、銀河中心部の高温度プラズマや、銀河間空間を満たすプラズマの観測事実によってかなりの進歩が期待できる。
21. 2005/11/21(月)
プラズマ宇宙論の発展を支えるための観測環境がやっと整い始めた。 プラズマ宇宙論の基本である 電磁流体力学(MHD) の宇宙における重要性もやっと一般的になりつつある。
http://www.isas.jaxa.jp/j/enterp/missions/complate/asca/
achiev/academic.shtml
学術的波及効果
「あすか」衛星は、X線天文の分野ばかりではなく、自然科学のさまざまな関連分野に波及効果を及ぼしつつあります。このような効果を評価するためには、一定の時間が必要ですが、現時点では次のような例をあげることができる。
磁気流体力学
「あすか」によって得られた成果を通じて、宇宙の多くの場所で、高温プラズマと磁場の相互作用が重要な役割を演じていることが、明らかになってきた。 こうした結果 は宇宙科学研究所の「あけぼの」「ジオテイル」「ようこう」などの惑星間プラズマや太陽を観測する科学衛星の結果 と重要なつながりがあるだけでなく、 プラズマ物理学と流体力学の両分野にわたって影響を及ぼしつつある。
22. ある現象を同程度にうまく説明する仮説があるなら、 よりシンプルな方を選ぶべきである、という 「オッカムの剃刀」の定義に従うなら、現在の標準理論は、検証困難な仮説や仮定に頼りすぎている。この点で問題がある。 MHD(電磁流体力学)天文学の成果を取り入れて軌道修正すべきだ。
ビッグバン理論(ビッグバン派) に、それだけの余地がないのが問題だ。がんじがらめになっているのが現状なのだ。
23. 2005/11/22(火)
プラズマ宇宙論によって「ハッブル赤方偏移」を説明する一つの仮説に、「物質と反物質の衝突によって ミニビッグバンが起きた」とするものがある。 これからの研究に期待。
http://www.astroarts.co.jp/news/1997/05/970506antimatter/
am-j.html
銀河系の中に反物質がかたまって存在している領域を発見 / NASA
24. 反物質の存在は遠くから観測しただけでは分からない。だから宇宙に物質と反物質が同数、存在している可能性もある。 宇宙空間は完全に空っぽというわけではない。だからその同数が存在していたら対消滅で確実にわかる。 もちろん対消滅が観測にかからないほどわずかな量なら否定できない。
しかし、反物質と物質が分かれていた場合には、その見分けはつかない。 反物質だけで構成されている銀河や銀河団なるものの存在も充分に考えられる。 例えばアンドロメダ銀河が反物質でできている可能性も完全には否定できない。 そして、物質銀河と反物質銀河が衝突したとき、すさまじい爆発が起きる。
25. 対生成 を繰り返す と 10万回に1回の割合で物質はできる。それなのに 反物質が出来ない事がある。「CP対象性の破れ」 と 言われるこの現象は実験で証明済みである。
26. 私たちが、物質の世界で実験や観測をしている以上、絶対的な事は何も言えない。 反物質と物質を宇宙において見分ける方法は現時点ではないのだ。
27. 反論 電磁気的過程 が 天体形成に大きく影響しても、ビッグバンそのものの是非とは直接的には全く関係ない。
いや、大いに関係が有る。 もし銀河系がブラックホールやダークマターではなく磁場によって形成されているのなら、 ビッグバン理論は、重大な理論修正を迫られる事になる。 ビッグバン宇宙論では、銀河の形成は ブラックホールやダークマターなしでは説明できない。 なぜなら、宇宙の年齢にタイムリミットがあるためである。 現時点では,すべての銀河にブラックホールが仮定されている。
28. ダークマターは、「銀河の回転曲線問題」を 説明するためにでっち上げられたものだ。 「磁場による角運動量輸送」で、銀河の回転曲線問題 を説明できるのなら必要ないシロモノであった。
反論 そうだ。それでもビッグバン理論には何も影響しない。ビッグバン理論自体には、 ブラックホールもダークマターも必要無い。 理論の修正と、ビッグバンがあったという骨子そのものは全然違う。 好き勝手なことを言うな。
29. 再反論 いや、かなり大きな問題になってくる。 現在のビッグバン宇宙論は、ブラックホールやダークマターと密接に関係している。 もし、その2つが否定されたのなら、根本を揺るがす大問題につながる。 ビッグバン宇宙論とブラックホール、ダークマターを運命共同体であると捉えるのが現代の正しい認識といえる。 もはや後戻りできないレベルまで、特殊化してしまったのだから。 現在やっているような宇宙の寿命を延ばしたりするだけの応急処置で、解決する問題ではない。
30. ダークマターが観測に掛かるようになったのはビッグバン理論が提唱された後のことだ。この事実を軽く見ないでほしい。 厳密には、ビッグバン理論というのは、
>膨張宇宙に基づくと、過去の宇宙は非常に小さかった事になる。そこに宇宙にある全ての物質とエネルギーが詰め込まれていて超高温・超高圧だった。
という事だ。 ビッグバン批判派は、なぜこの二つが、ビッグバン理論の根幹をなすのかを説明すべきである。 ビッグバン・モデル を疑い批判するのは自由だが、物理と天文の基礎知識を、身に付けた上で物を言わないと、現在の宇宙物理学界では、どのみち無視されるだけである。
副島隆彦です。次の31.番 からあとは、第2ぼやきに載せます。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝