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[2475]大宝三年の粟田真人の遣唐使の意義 2
投稿者:守谷健二
投稿日:2020-01-13 14:05:52

 
西暦703年(大宝三年)の遣唐使は、日本国(大和王朝)の由来(歴史)を説明するために唐朝に派遣されたのだ。この時点には既に『日本書紀』の歴史は完成を見ていたのである。これを仮に『源日本書紀』と名付ける。

 その歴史とは「万世一系の単一王朝」の歴史で、日本列島には開闢以来、日本国(近畿大和王朝)しか存在しなかった、と云うものであった。大海人皇子(天武天皇)は、その正統な皇位継承者であるとするものだ。

 その説明を聞いた唐の役人たちが腰を抜かすほど驚いたのは当然であった。つい四十年前、唐と倭国は大戦争を戦っていたのである。倭国にとっては王朝の存亡を賭けての戦争であった。唐朝は、日本列島の内情をよく知っていた。

『旧唐書』日本国伝より
《日本国は倭国の別種なり。その国日辺にあるを以て、故に日本を以て名となす。あるいは云う、倭国自らその名の雅ならざるを憎み、改めて日本となすと。
 あるいは云う、日本は旧小国、倭国の地を併せたりと。
 その人、入朝する者、多く自ら矜大、実を以て応えず。故に中国是を疑う。・・・》

 粟田真人たちの言う『日本国の歴史』は、唐朝の役人たち信じてもらえなかった。なお『旧唐書』は、日本列島の記述を「倭国伝」と「日本国伝」の二本立てで創っている。

 また決定的に重要なことがある。粟田真人等が唐朝に行ったとき、もう既に『隋書』が上梓されていたことである。隋の天下は、西暦589年~618年である。『隋書』は「倭国伝」を持つ。つまり六世紀末から七世紀初頭にかけての日本列島の記録は、既に中国正史に記されていたのである。

 粟田真人等は、当然『隋書』を持ち帰った。『隋書』倭国伝のクライマックスは、倭国王・多利思比孤の記事である。

『隋書』倭国伝より
 《大業三年(推古十五年・西暦607)、その王多利思比孤、使いを遣わして朝貢す。使者いわく「聞く、海西の菩薩天子、重ねて仏法を興すと。故に遣わして朝拝せしめ、兼ねて沙門数十人、来って仏法を学ぶ」と。
 その国書に曰く「日出ずる処の天子、書を日没するところの天子に致す。恙なきや、云々」と。
 帝、これを見て悦ばず、鴻臚卿に言って曰く「蛮夷の書、無礼なる者あり、復た以て聞こするなかれ。」と。・・・》

 聖徳太子の「対等外交の国書」として日本史で教わるものです。粟田真人等は、この記載のある『隋書』を携えて帰朝した。日本史編纂に携わっていた者たちは、この『隋書』倭国(筑紫王朝)の記事を、日本国(大和王朝)の歴史の中に取り込んだ歴史を作る必要があった。日本列島には、開闢以来、万世一系の大和王朝しか存在しなかったのですから。

 粟田真人が帰朝した西暦707年(慶雲四年)から『日本書紀』が完成する養老四年(720)の十三年の間は、大宝三年には完成していた『源日本書紀』を改訂するための時間であった。最大のポイントは、倭国王・多利思比孤を、大和王朝の聖徳太子に移し替えることにあった。



[2474]「全体主義の中国がアメリカを打ち倒す」の通りの展開となった台湾総統選挙
投稿者:六城雅敦
投稿日:2020-01-13 00:26:08

昨日の台湾総統選挙では民進党の蔡英文氏が圧勝しました。この予想は副島先生の新著「全体主義の中国がアメリカを打ち倒す」(1月1日刊 ビジネス社)の第4章で詳しく背景が述べられています。

(貼り付け始め)
アメリカがそのように仕組んでいるからである。「台湾は中国に渡さない」という固い決意による計画である。
 そのために、去年(2019年)の早いうちから、国民党の候補として韓国瑜を有力な競争相手としてアメリカが作り上げた。この韓国瑜という男は、高雄市長になったばかりであった。降って湧いたように、「民衆に大人気だ」というメディア宣伝が行なわれた。

~中略~

鴻海精密工業の会長の郭台銘(テリー・ゴウ)が、2019年4月に総裁選に立候補を表明した。そして、「自分こそは台湾の指導者にふさわしい人物だ」として、勢いよく選挙運動を始めた。
 ところが、テリー・ゴウは、7月15日に国民党の統一候補を決める予備選挙であっけなく敗れた。

~中略~
彼は、国民党を背後から操るアメリカのチャイナ・ロビー(注:台湾の独立派の工作)にまんまと嵌められたのだ。
 おそらくテリー・ゴウは、習近平と深くつながっている。

~中略~
 テリー・ゴウは、その前にトランプ大統領をだまくらかす戦術に出た。テリー・ゴウは、トランプ大統領から、「ウィスコンシン州に200億ドルでホンハイの液晶画面の工場を建ててくれ」と頼まれて、それに応じた。
~中略~
 テリー・ゴウは、トランプとの騙し合いの腹芸を続けながらも、「台湾人で唯一直接ホワイトハウスに行ける人間」として、台湾の選挙で自分を売った。同時に、自分は生粋の国民党を支持する家の出である、ということも強調した。
(貼り付け終わり)

■韓国瑜は最初からアメリカによる当て馬に過ぎなかった

景気低迷で人気のない民進党に対して、中国による景気高揚を訴える国民党という構図での選挙ですが、そんな一辺倒の見方ではなく、副島先生はさらに深く解説をされています。

(貼り付け始め)
重要なのは、中国共産党(北京政府)が、国民党を根っからは信用しないという判断を持っていたことだ。これが正しかった。なぜなら、蒋介石が率いた国民党は、共産党の天敵(ナチュラル・エネミー)であり、国共内戦を戦った相手だからだ。

~中略~
最初からテリー・ゴウを落とすために、アメリカのチャイナ・ロビー勢力が韓国瑜という、台湾陸軍士官学校出の軍人を、人気者として、ものすごく売り込んだのだ。

~中略~
 ここまでは、アメリカのほうが一枚上手だ、ということになる。トランプもこの演戯に加わっている。しかし中国は、この後、反撃に出るだろう。


~中略~
 私の予言では、蔡英文が再選された後、すぐに大きな批判が起きる。ただでさえ人気のない不評の総統である。だから2年ぐらいで辞任に追い込まれるだろう。次の4年の任期をまっとうできないだろう。テリー・ゴウはそのとき総裁選に出るだろう。
 これが中国からの大反撃である。中国は「あと4年我慢しよう」などとは考えない。中国は自国内で進むデモクラシー導入の制度変更に合わせて、台湾民衆の支持も取り込めるように着々と動くだろう。
(貼り付け終わり)

副島隆彦先生の近未来予測では、前著からも2022年からデモクラシー(民主政体)に移行されていくとされています。習近平の3期目が2022年に始まり、その任期5年の間に中国では普通選挙と複数政党制が実現されて、晴れてデモクラシー国家として世界から了承される。
この動きに呼応して、台湾世論も「自分たちも漢民族の一部であり、中国人だ」という流れへと変化して行くのでしょう。

経済成長が続くことを条件に、台湾は中国の一つの省になってよいと考える若者たちも増えると予測されています。

このような状況になると、アジアにおける主な親米・反共の砦は日本だけです。

アジア情勢では将棋の盤上のように、入り組んだ状態であり、台湾が重要なキーポイントであることがよくわかります。
融資と通信インフラ、デジタル技術という飛車角で勢力圏を広げる中国に対し、自国第一主義(アメリカン・ファースト)という穴熊戦法を採りたいアメリカとでも例えればよろしいでしょうか。

早速、中国外務省が台湾総統選挙へ当てこすりをしています。

しかし、台湾総統選挙の結果がどうであれ、”ディストピア先進国家”である中国には取り込まれるか、歩調を合わせるしか
今のところは現実的には選択がないということを、本書により理解できます。



[2473]大宝三年(西暦703)、粟田真人の遣唐使の意義
投稿者:守谷健二
投稿日:2020-01-07 14:33:22

明けましておめでとうございます。

相変わらず、7世紀8世紀の日本史を考えています。日本史学者たちは、4世紀頃には近畿大和王朝の日本統一は完成していた、などと云っていますが、とんでもない嘘っぱちです。

日本に統一王朝が成立したのは、西暦668年(天智七年)一月の天智天皇の即位からです。それ以前は、即位せずに政治をとる天智天皇の称制時代と呼ばれています。

天智天皇の日本統一は、倭国(筑紫王朝)の朝鮮半島派兵の大敗北の結果(663年)でした。中国正史『旧唐書』は、倭国軍惨敗の様子をまるでかの有名な『三国志の赤壁の戦い』のごとくに書いています。日本史が「白村江の戦」と教えるものです。

倭国(筑紫王朝)の大惨敗でした。三万もの倭兵が海の藻屑となってしまった。
倭王朝が無事に切り抜けられたはずがないのです。国民の信頼を完全に失った。夫、子供を失った国民の憤怒が王朝打倒に向かわなかったはずがない。王朝人は命の危険に曝されるように成った。
 
倭国の王朝人は、近畿大和王朝(日本国)の天智天皇に援けを求めた。それまでは、倭国が上位で大和王朝は下位でした。
しかし立場は完全に逆転した。倭国の王朝人は天智天皇に命乞いをして援けてもらったのです。天智天皇の臣下となって、以後決して叛意を抱くことはありません、と。

有名な額田王が、最初大海人皇子(後の天武天皇)と結婚し、その間に十市皇女の誕生を見ていた(日本書紀の記事)が、天智七年ごろには天智天皇の訪れを待つ身になっいた。(万葉集より)
この事は小説や漫画にロマンチックに描かれているが、真実は大海人皇子が最愛の妃(額田王)を自ら天智天皇に進呈したに違いないのだ。
 最大に恥辱に違いない。しかし、そこまでして命乞いをして、叛意のないことを示す必要があった。

天智七年正月の天智天皇の即位は、日本列島の初代統一王者に就いた最高の盛儀であった。

 この三年後(天智十年12月)天智天皇崩御。翌年6月「壬申の乱」勃発。
「壬申の乱」の大海人皇子(天武天皇)の勝因は、近江朝(天智天皇の嫡男・大友皇子(明治に追号された弘文天皇))が、美濃尾張国で二万人もの民衆を徴兵していたこと。この兵団を何の抵抗も受けずに手に入れた事。近江朝は、天武天皇の蜂起を考えていなかった。完全な不意打ちであった。

もう一つの勝因は、大和の名門豪族の大伴氏が天武に味方して挙兵したことである。これも近江朝は予期していなかった。天武天皇の蜂起は、完全に謀反であり、裏切り行為である。弁解の余地は全くない。

天武は正統性を欲した。正統性が必要であった。正統性を創り上げねばならなかった。
天武十年(681年)歴史の編纂を命ずる。正統性の創造の開始である。
この歴史編纂は、大宝三年には一応完成していた。粟田真人らは、それを唐朝に報告するために派遣されたのである。

     続く



[2472]インフレ目標の正当性
投稿者:佐藤義孝
投稿日:2020-01-06 18:47:53

 会員番号2668の佐藤義孝です。かなり久しぶりに投稿します。1月5日付の日経ヴェリタスに「物価上がらぬ100年に突入か」という記事がありました。

 記事によると大半の中央銀行は現代の経済学の元締めである米国の主流派経済学者の強い影響下にあるそうです。

 記事は米ブランダイス大学の歴史学者デービッド・ハケット・フィッシャー教授の著書「THE GREAT WAVE」からの引用で現代の経済学者が非常に狭い歴史観でインフレ目標を決めてきたそうです。

 1200年代以降の欧州では度々デフレが起き100年から数百年に及ぶのも珍しくなかったそうです。米国の経済学者は、歴史に無頓着で近代の経験だけで理論を構築したと書いてありました。

 私はこの記事を読んで副島隆彦の論文教室、「0117」の「政治学の世界で起きていること」を思い出しました。古村治彦さんが書いたこの論文でチャルマーズ・ジョンソン教授が合理的選択論に対し「それぞれの国の文化や伝統、歴史を考慮に入れない研究は薄っぺらなものになる」、欧米の学者の理論は西洋中心主義から生まれてると批判していました。

 しかし実際には米国の経済学者は西洋の歴史からすら学んでいないように私には思えました。科学者の人文学軽視を物語っていると思います。副島先生の言うように歴史学は下等学問と見下しているのでしょう。

 今や日米欧の中央銀行のトップは学者ではないことからも、もう一度学問全般を見直す機会だと思います。この本は99年の出版で英語版しかないみたいです。



[2471]アメリカ経済学者の大敗走、総敗北。 経済学というインチキ学問。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2019-12-31 07:32:36

副島隆彦です。今日は、2019年12月31日(火)です。

 大晦日(おおみそか)という言葉が意味を失った。翌日、正月、元旦(がんたん)というコトバにも意味が無くなった。ただ時間が過ぎ去ってゆくだけになった。私は、何ごとも脱幻想(だつげんそう)が大事だから、迷信の類いと同じで、祝い事、祀(まつ)り、祭りは、すべて消えていっていい、と考えている。「共同幻想からの、人類の解放」が、私たちが進むべき道だ。

 今日は、私が、1か月ぐらい前に、ここで約束した、「アメリカ経済学者たちの総敗北(そうはいぼく)」 あるいは、「経済学(エコノミックス)というインチキ学問の終わり」のことを書く。その重要な証拠が、私の手に入った。

 私は、「経済学という、人類を不幸にした巨大なインチキ学問」という本を、現在、しゃかりきになって書いている。 なんとか2月中に出したい。
私が、12月2日に、「中国・・・ディストピア本」を、書き上げて(12月21日に発売された)、東京から家に帰って、読んだ “ Weekly CIA “ = ニューズウイーク誌 に、その証拠が載っていた。 

 私が、「経済学という・・・インチキ学問という本を書く」、とすでに、2カ月前から、出版社が、私に無断で、勝手にネット上に公表して予告していた。私は唖然(あぜん)とした。著者がほとんど中味(内容)を何も書いていないのに、その本が出る、という(大笑い)。

これが、今の、まさに死につつある日本の出版業界の実情である。私は、12月4日に、以下のように書いた。

(転載貼り付け始め)

○○○○社 ○○編集長へ
○○君へも
副島隆彦から

 以下に載せる 「アメリカ経済学者たちが、大敗して、退却、敗走中」 Economists on the Run という評論文は、ものすごく重要です。 私は、おととい、「中国ディストピア本が終わって、やれやれ、(○○君にすぐ電話した)で、熱海の家に帰り着いて、ニューズウイーク誌を 読んでびっくりした。 

 アメリカ経済学者の筆頭の、のポール・クルーグマンが、2009年に(リーマン・ショックの直後)に続いて、またしてもゲロった。白状した。まさしく○○君が事前に書名を、私の言葉から作った「経済学は、死んだ、終わり、有害、・・・インチキ 」 のとおりです。

 私が、この2か月間、ためらい( 躊躇、逡巡、熟考)していた間に、世界同時の共振、共鳴 作用(蝶々の羽の振動の世界への広がり。シンクロナイゼイソン) として、このように事態は進行していた。 以下の文を、よーく、読んでください。英文の原文も、Foreign Policy誌 のネットにありました。私はすぐに読みました。

 それでも、なあ、1月31日発売は、無理でしょう、いくら何でも。
最新刊の 中国ディストピア本(12月21日発売)の表紙が、ようやくアマゾンに、さっき揚(あが)っていました。ご覧下さい。それよりも先に、その次の本の宣伝を割り込みでするとは ! 呆(あき)れかえった。  副島隆彦拝 

-----Original Message-----
From: GZE03120@nifty.ne.jp
Sent: Wednesday, December 4, 2019 12:25 PM
Subject: グローバル化の弊害を見落とし、トランプ台頭を招いた経済学者のいまさらの懺悔

 以下が、電話で話しました、クルーグマンの、アメリカ経済学者たちの総敗北
の 評論文です。 このあと、フォーリン・ポリシー誌の 原文も送ります。
副島隆彦拝 

◯ 「 グローバル化の弊害を見落とし、トランプ台頭を招いた経済学者のいまさらの懺悔(ざんげ) 」

  Economists on the Run (エコノミスツ・オン・ザ・ラン)

2019年11月29日(金) Newsweek 誌 2019年12月3日号掲載 From Foreign Policy Magazine 

マイケル・ハーシュ筆   フォーリン・ポリシー誌上級コラムニスト

論敵をコテンパンにこき下ろすことで知られるノーベル賞学者のクルーグマン 
PHOTO ILLUSTRATION BY

https://foreignpolicy.com/2019/10/22/economists-globalization-trade-paul-krugman-china/

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/11/post-13509.php

 クルーグマンが突如、宗旨変えした。今年10月、「経済学者(私も含む)はグローバル化の何を見誤ったか」と題した論説を発表。自分をはじめ主流派の経済学者は「一連の流れの非常に重要な部分を見落としていた」と自己批判したのだ。

 クルーグマンによれば、経済学者たちはグローバル化が「超グローバル化」にエスカレートし、アメリカの製造業を支えてきた中間層が経済・社会的な大変動に見舞われることに気付かなかった。中国との競争でアメリカの労働者が被る深刻な痛手を過小評価していた、というのだ。

 ラストベルト(さびついた工業地帯)の衰退ぶりを見ると、ようやく認めてくれたか、と言いたくもなる。謙虚になったクルーグマンは、さらに重大な問いに答えねばならない。彼をはじめ主流派の経済学者が歴代の政権に自由貿易をせっせと推奨したために、保護主義のポピュリスト、すなわちドナルド・トランプが大統領になれたのではないか、という問いだ。

 公平を期すなら、クルーグマンはここ数年、過去の見解の誤りを率直に認めるようになっていた。彼は経済学者でありながら経済学者に手厳しいことでも知られる。2008年の金融危機後には、過去30年のマクロ経済学の多くの予測を「良くても驚くほど役に立たず、最悪の場合、明らかに有害」だったと総括した。

 クリントン政権で労働長官を務めた経済学者のロバート・ライシュは、国際競争の激化を懸念し、良質の保護主義的な政策と製造業の労働者の再訓練を推進しようとした。このライシュについて、クルーグマンは1990年代当時、私に「気の利いた言い回しが得意なだけで、物事を深く考えない嫌な奴」と評したものだ。

 クルーグマンの宗旨変えについてライシュにコメントを求めると、「彼が貿易の何たるかをやっと理解してくれてよかった」とメールで答えてくれた。クルーグマンもメールで「ライシュについて言ったことは後悔している」と述べたが、「もっとも彼が超グローバル化を予測し、チャイナショックの影響を最小限にとどめようとしたと言うのなら、それは初耳だが」と嫌みも付け加えた。

 経済学者たちはようやく自分たちの傲慢ぶりを認め、2009年にクルーグマン自身が書いたように「数学という素敵な衣装をまとった美しい理論を真実と思い込んでいた」ことに気付いたが、時すでに遅しの感もある。

 中国の急速な台頭は米製造業にとって悪夢となった(深圳の家電工場) JASON LEE-REUTERS

 経済学者たちは1960年代末から連邦政府の政策立案に大きな影響を与えるようになり、アメリカを間違った方向に導き、社会の分断を助長したと、ジャーナリストのビンヤミン・アッップルバウムは指摘している。多くの経済学者が福祉を犠牲にし、効率性を最優先して「高賃金の雇用を切り捨て、低コストの技術産業に未来を託した」というのだ。

「修正を試みてももう手遅れだ」
  マサチューセッツ工科大学(MIT)の経済学者、デービッド・オートーは、中国の急成長がアメリカの労働市場に及ぼした影響をデータで示してきた。オートーによればより大きな問題は、多くの経済学者が自由貿易は善だと無条件で信じていたことだ。「貿易は万人にとって有益だと政策立案者に助言するのが自分たちの務めだと思い込んでいた」

 ハーバード大学の経済学者、ダニ・ロドリックは、1997年(今から22年前)に『グローバル化は行き過ぎか』という著書を発表した。当時は異端と見なされたこの本を書いたのは「経済学者がグローバル化に全く危機感を持っていなかったから」だと、彼は言う。今ではロドリックの見方が主流になっている。

 さしもの経済学者たちも、自分たちが引き起こした事態に対処すべく重い腰を上げ始めた。ロドリックも元IMFチーフエコノミストのオリビエ・ブランシャールと共に格差をテーマにした会議を主宰したばかりだが、もう手遅れかもしれないと言う。トランプ政権下では、まともな議論すらできないからだ。

 トランプは、アダム・スミスの時代の重商主義者もかくやの短絡的な保護主義を信奉している。貿易をゼロサムゲームと見なし、貿易黒字は利益で、貿易赤字は損失だと思い込んでいるようだ。経済学のイロハも知らない無知ぶりは「現代アメリカの大統領の中でも際立ってお粗末だ」と、アップルバウムは嘆く。

それでもトランプは、中国の台頭に対するアメリカ人の不安を背景に、史上最大の貿易戦争に打って出た。不安が広がったのは、経済学者の読み違いのせいでもある。中国の急成長でアメリカの製造業の雇用がこれほど迅速かつ大量に失われるとは、彼らは夢にも思っていなかった。

 クルーグマンも指摘しているように、「2000年以降、製造業の雇用は恐ろしいほど急減」し、その急カーブはアメリカの貿易赤字、特に対中赤字拡大の急カーブと一致していた。こうしたデータが、ただのデタラメにすぎないトランプの主張に信憑性を与えたのだ。

貿易問題や所得格差、労働者のための適切な保護策に関する「まともな議論を完全に消し去ったことが、最も理不尽なトランプ効果の1つだ」と、ロドリックは言う。

 クルーグマンに、彼自身も含めて経済学者がトランプ政権の誕生を助けたのではないか、と聞いてみた。「それについては、まだ議論している最中だ」と、彼は答えた。「これは私の考えだが、トランプの(保護主義的な)貿易政策はさほど支持されておらず、トランプ人気に貢献したとは思えない。その意味でトランプ現象を経済学者たちのせいにするのはいささか酷ではないか」

レッテル貼りと締め出しと
  そうは思わない人もいるだろう。問題の一端は、グローバル化は善だというコンセンサスが姿を現しつつあった1990年代、経済学者たちは貿易問題を「自由貿易主義」か「保護主義」かの2つに1つという単純な図式で捉える傾向があったことだ。

 クルーグマンもおおむね自由貿易論者の立場を取った。ノーベル経済学賞の受賞理由となった(グローバル化の悪影響も指摘した)論文が、(自由貿易を推進する)彼の著書やコラムに比べると微妙に矛盾するニュアンスを帯びていたことを思うと皮肉な話だ。

 一方で政策論争に関わった人々の中には、急速なグローバル化にクルーグマンよりずっと強い懸念を抱いた人々もいた。その代表格が、ロドリックやライシュ、クリントン政権で国家経済会議議長を務めたローラ・タイソンといった人々だ。

 彼らは自由貿易こそ善という考え方に異議を唱えたり、タイソンのようにアメリカの競争力を高めるための産業政策を推進したりした。クルーグマンはこうした考え方も忌み嫌った。

 クルーグマンは、自身の読み違えは貿易が労働者や経済格差に与えた影響に関するものであり、あくまでも「限定的なものだった」と言う。確かにその言い分は間違っていない。

 だが冷戦終結後、貿易をめぐる議論は、自由市場vs政府による介入という、より幅広い議論の「代理戦争」となっていた。クルーグマンは「戦略的貿易論者の、経済学に対する無知の表れ」と彼の目に映ったものを大々的に攻撃した。戦略的貿易論者とは、人件費の安い途上国との競争で、アメリカの雇用と賃金は深刻な影響を受けると主張する人々だ。

 ジャーナリストのウィリアム・グレイダーは著書の中で、途上国の攻勢により「アメリカが勝つ分野と負ける分野」が出てくるだろうと警告したが、クルーグマンからは「全くバカげた本」と評された。シンクタンク、ニューアメリカ財団のマイケル・リンド共同創立者が、アメリカの生産性が伸びても「世界の搾取工場である国々」にはかなわないかもしれないと指摘した際も、クルーグマンは経済の「事実」を知らない門外漢のくせに、と一蹴した。

 クルーグマンに言わせれば、この手の議論はいわゆる「悪い経済学」だった。他の国の動向など気にし過ぎてはならない。あらゆる国が開かれた貿易から利益を得ることができるという新古典派経済学の概念が安定をもたらすはずだ──。自由貿易よりも市場への政府の介入に類するものや公正貿易(関税や失業保険、労働者保護の拡充と同義だ)を支持する人は、「保護主義者」の烙印を押され議論から締め出された。

 確かにクルーグマンは、医療保険制度や教育の改革といった中間層に対する保護政策は大切だと常に考えてきた。また、貿易問題での見誤りを認めたからといって、いわゆるワシントン・コンセンサスを正しいと言っていたことにはならないとも述べている。ワシントン・コンセンサスとは、財政規律と急速な民営化、規制緩和を支持するネオリベラル(つまり自由貿易主義)的な考えだ。

「私たちを批判していた人全てが正しかったわけではない。肝心なのは彼らが何を言ったかだ。私の知る限り、これほど(中国などが)貿易で台頭することを予見した人も、それが一部地域に与える悪影響について注目していた人もほとんどいなかった」と、クルーグマンは言う。

 だがグローバル化を善とする考え方はさらに深い問題もはらんでいた。やはりノーベル賞を受賞した経済学者のジョセフ・スティグリッツは、90年代に、ロドリックと同様に貿易や投資の障壁を急激に取り払えば破壊的な影響をもたらすと警告していた。彼は「標準的な新古典派的分析」の問題点は「調整に全く無頓着だったところだ」と述べた。「労働市場の調整コストは驚異的なほど少ない」

次の大統領選では左派候補を支持
 スティグリッツはクリントン政権で大統領経済諮問委員会委員長を務め、国際的な資本の流れにブレーキをかけることを訴えるなどした(が実現しなかった)。つまり彼はタイソンやライシュと同じ非主流派だったのだ。また彼は「通常、雇用の破壊は新たな雇用の創出よりもずっと速く進む」と主張していた。

 スティグリッツはフォーリン・ポリシー誌でこう論じている。「(グローバル化の)コストを背負うのは明らかに、特定のコミュニティー、特定の場所になるだろう。製造業が立地していたのは賃金の安い地域だった。つまりこうした地域では調整コストが大きくなりがちだった」

 また、グローバル化の負の影響は一過性のものでは終わらない可能性も明らかになってきている。アメリカ政府が途上国との貿易を急速に自由化し、投資に関する合意を交わしたために「(労働組合の弱体化や労働規制の変化の影響も相まって)労働者の交渉力は劇的に変わってしまった」とスティグリッツは指摘した。

 最大の負け組はやはり、アメリカの労働者だ。経済学者はかつて、好況下では労働者は自分たちの賃金を引き上げる力を持つと考えていた。だが最近の見方はちょっと違う。多国籍企業が全世界を自らの縄張りに収めて四半世紀がたち、グローバル化した資本は国内に縛られたままの労働者よりも優位に立った。

 主流派の経済学者たちがこれほど急に左寄りになったことに驚いているのは当の経済学者たちだ。多くは前述の格差問題に関する会議でこのことに気付かされた。来年の米大統領選挙では、経済学者たちの支持は中道のジョー・バイデン前副大統領よりもエリザベス・ウォーレン上院議員やバーニー・サンダース上院議員などの革新派候補に流れているとの声も参加者からは聞かれた。

「私はフランスでは社会主義者なのに、ここに来たら中道だった」と、ブランシャールは冗談を飛ばした。これぞ1990年代の読み違えが残した「置き土産」かもしれない。

タイソンは言う。「みんな、いかに状況が急激に変わり得るかに気付いていなかった」

From Foreign Policy Magazine <本誌2019年12月3日号掲載>

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 このように、極めて重要な、「(アメリカ)経済学の総敗北、潰走、総崩れ」の文章が手に入った。これが、どれぐらい重要な文献かは、分かる人にしか分からない。

上記の翻訳文は、直訳と、紙幅制限から起きる、大幅な意訳(いやく。パラフレイズ)のために、読みにくい。勝手にインテリを気取る者でも、正確には読み取れない。私が、これを、なんとかする。
折角の、超一級の、素材(高級魚)が、手に入ったのだから、これを、私が、一流の板前(シェフ)の
技で、きれいに料理してみせる。

 これから、副島隆彦が、じっくりと、皆さんに、分かり易く全面、解説する。どこで? ですから、乞うご期待。 

来年は、私たちの学問道場と、会員にとって、よい年になり増すように。

副島隆彦拝  



[2470]新刊の、全体主義~は、もう売ってます。
投稿者:某会員
投稿日:2019-12-20 11:46:02

こんにちは、某会員です。

さっき、新宿の紀伊國屋で新刊本を買いました。

全体主義(トータリタリアニズム)の中国がアメリカを打ち倒すーーディストピアに向かう世界

楽しみです。



[2469]橋下徹が私を訴えていた裁判で、私が勝った。それと伊藤詩織さん勝訴。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2019-12-19 02:50:16

副島隆彦です。今日は、2019年12月19日(木)です。

 私と出版社に対して、橋下徹(はしもととおる)氏が、「芸能人(タレトン)としての活動を妨害された。損害賠償の請求額 500万円 」(笑い)として、訴えていた裁判で、私と出版社が勝訴しました。

 専門用語では、「大阪地方裁判所は、原告の請求を棄却(ききゃく)した」と言います。17日に、私が依頼している弁護士から連絡がありました。 

 原告である橋下徹の、今後の出方を、静かに見なければいけない(控訴するのか)ので、私は、今はお温和(おとな)しくして詳細は書きません。そのうち会員に報告します。

 私は、国家権力の一部である、裁判所も嫌いです。彼らは、「3権分立(さんけんぶんりゅう)」という、フランスの思想家のモンテスキューが、1770年頃に作った、政治体制思想の上に乗っている、ことになっています。

 日本にも、この3権分立の制度思想が近代法として導入されて、今の憲法体制にも入っている、ことになっています。

 だが、実際は日本の裁判所(裁判官たち)は、ヒラメで、実情は、法務省の出先の、現場の現業職(げんぎょうしょく)のようになっていて、いいように使われている。裁判官たちも、ただの公務員だ。 

 司法部( judiciary branch ジュディシアリー・ブランチ )の独立など、虚妄だ。 私は、若い裁判官たちの実情は可哀想(かわいそう)だ、と思っている。 日本にあるのは、行政部と立法部(regislative branch 、レジスレイティヴ・ブランチ)の2権分立 だ。

 以下に載せる記事は、昨日、18日に、出た、あの伊藤詩織(いとうしおり)さんの民事裁判での、勝訴の判決の様子だ。伊藤さんを苦しめた、「元TBSワシントン支局長の山口敬之(やまぐちたかゆき)氏(53)」は、ただちに控訴した。

(転載貼り付け始め)

「 伊藤詩織さん涙「長かった」性暴力民事裁判で勝訴 」
2019年12/18(水)  日刊スポーツ



判決後、涙ながらに支援者に感謝する伊藤詩織さん(撮影・村上幸将)

 ジャーナリストの伊藤詩織さん(30)が、元TBSワシントン支局長の山口敬之氏(53)から15年4月に性的暴行を受けたとして、1100万円の損害賠償を求めて起こした民事訴訟の判決で、東京地裁(鈴木昭洋裁判長)は18日、山口氏に330万円を支払うよう命じた。

 伊藤さんは判決後、集まった支援者に「ありがとうございました。正直、勝訴と聞いても、うれしい気持ちにはなかなかならなかったんですけど…でも、このプロセスが大事だと思って。

 いろいろな方に支えていただいた」と涙ながらに感謝の言葉を述べた。その上で「心は一緒だよ、どんな結果になっても大丈夫だよと、朝から声をかけていただき、結果があってもなくても、と私は思っていた」と語った。

 伊藤さんは当初、準強姦(ごうかん)容疑で警視庁に被害届を提出したが、東京地検は16年7月に嫌疑不十分で不起訴とし、東京第6検察審査会も翌17年9月に、不起訴を覆すだけの理由がないとして不起訴相当と議決している。

 判決後、取材に応じた伊藤さんは「刑事事件で不起訴となってしまったこともあって、どんな証拠、証言があったのか、私たちは全て知ることが出来なかった。不起訴という言葉だけで終わらせてしまった。

 その点は、民事訴訟を起こすことで公に出来る証言、新しい証言、こちらの言い分だったり、しっかりと聞けたのは良かったところ」と民事訴訟を起こした意義を強調。「民事ということで、地裁に来れば皆さんに閲覧していただける。オープンになったのではないかなと」と語った。

 その上で「元々、17年に会見させていただいた時もそうなんですけど、私が経験したのは性暴力でしたけど、社会における性暴力者を取り巻く環境が、本当に遅れているなという思いでお話ししました。来年は刑法の改正の見直しもあります。直さなければならない部分がたくさんある」と訴えた。

 一方の山口氏は判決後、ぶぜんとした表情で法廷から退出した。その後は表情を変えず、努めて冷静に振る舞い、裁判所を後にした。伊藤さんは山口氏に対して思うことを聞かれ「私たちのケースだけでなく、どういった構造で行われたか、彼自身も向き合い、解決してくれるようになったら」と語った。

 伊藤さんは「長かった…長かったです」と苦しい日々を思い起こし、泣いた。そして「私の見ているこの景色は、以前と全く違うもの。まだまだ司法がきちんと関わらなければ、こういう事件はなかったことにされてしまう。法律、報道の仕方、教育…まだまだ宿題はあると思いますが、これを1つのマイルストーンとして、皆さんと1つ1つ、考えていけたら」と訴えた。

関連記事
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(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 私は、2017年に、重たい掲示板に、「この山口敬之は、イスラム式の石投げの刑で、女たちがみんなで、死刑にすべきだ」と書いた。山口は、安倍晋三首相の、お気に入りの、べったり記者で、「総理」という、安倍晋三を、褒め称える本(幻冬舎刊)まで出していた。 

 私は、佐藤優氏との共著「世界政治 裏側の真実」(日本文芸社、2017年刊)の中で、次のように書いた。

「・・・問題はさらに重大で、この強姦(ごうかん)裁判と関連して、別個に、杉田、北村、中村の 3人( の警察官僚のトップで、内閣官房の中枢にいて、安倍晋三の、番犬でお庭番)への 共謀罪(きょうぼうざい)の適用が、本当にあり得ます。

 ただの捜査妨害では済まない。 司法部の裁判官が出した逮捕令状を、(警察庁の 中村格 の命令で)破棄させた、という恐るべき証拠隠滅の罪の嫌疑がある。

 だから、伊藤詩織さんへの強姦事件の裁判とは、別個に、今年、成立したばかりの共謀罪が、この3人の警察官僚に適用されるべきだ 」(199ページ) と書いた。

 警察庁のトップで、内閣官房副長官(事務方、じむかた )や、内閣情報官=国家情報長官  だから、と言って、司法部の、裁判官が出した逮捕令状を、執行停止にする(握りつぶす)、という、唖然とする違法行為、違憲(いけん)行為を、この “ 安倍の番犬の3人組 ” は、やった。 なーにが、3権分立だ。 

 裁判官の出した令状を、どうして、行政部(administrative branch 、アドミニストレイティヴ・ブランチ )である警察官僚が、差し止めすることが出来るのか。この逮捕令状を持って、成田空港まで山口敬之を逮捕しに行った高輪署(たかなわしょ)の捜査官たち(ノンキャリ)は、目の前を素通りする山口を、黙って見ていた。これでは、江戸時代の、江戸町奉行の 大岡忠相(おおおかただすけ、越前守、えちぜんのかみ )が、お白洲 で、裁判官と検察官を兼ねていた時代と同じだ。 

 あるいは、中国共産党が、中国政府や中国の裁判所に、上から命令して言うことを聞かせる、というのと同じだ。 日本の、どこが、法治国家だ。こういう議論をするだけの知能のある人間が、この国には残念ながら、いない。

 裁判官たちは、「 逮捕令状を 警察官僚が、執行停止した」という、どの法律にも根拠のない、乱暴なことを、やられた。 あのとき、裁判官たちは、自分たち司法部 は、「官邸」という、安倍たちの独裁権力と、法務省と警察官僚から、下に見られて、顔に泥を塗られた、と強く屈辱感を感じた、はずなのだ。

 だが、最高裁は、何も言わなかった。今も言わない。裁判所が、法務省(その上は、政権)の出先(でさき)の、下請けの、現場(げんば)に過ぎないからだ。日本は、中国と同じ独裁国家だ。それなら、そうです、と正直に言えばいい。

 私自身の橋下徹との裁判のことは、私は、訴えられた当事者だから、今は、書かない。いくら書いても、自己弁護は、言い訳としか、まわりには見えない。私は、ものごとを冷酷に考える人間だ。安直に、自分は正しい、正しい、などと子供じみたことは、言わない。

 橋下徹くんは、芸能人、タレントではない。大阪府知事までした、政治家で、公人(こうじん、パブリック・パーソネッジ public personage )だ。タレントとしての橋下になんか、私は、何の興味も無い。彼の政治行動、政治発言を、私が言論人として、批評、評論したことが、なぜ、営業妨害や名誉毀損になるのか。

 「今は、政治家ではない。タレント事務所に所属するタレントだ」と、裁判所に出した書類(答弁書、準備書面)に、橋下徹はずっと書き続けた。それらも、そのうち会員たちに報告します。

私、副島隆彦も、お笑いタレントになりたい。

副島隆彦拝



[2468]「投票用紙に意見を書こう」の件
投稿者:会員、中川
投稿日:2019-12-16 13:42:41

会員の中川です。若輩ですが、「投票用紙に意見を書こう」の件、賛成しかねるため意見を述べさせて下さい。
※内容がおかしければお手数ですが削除してください。

副島先生が何度かおっしゃられていますが、日本の投票制度(票の集計装置、ムサシ)には票操作疑惑があり、
日本は投票そのものが機能しているとは思えません。
私は、もし本当に投票制度改革をするのであれば、それ以前にすることがあると思います。
それは、「開票作業中に集計装置に遠隔で入れる仕組みの廃止」です。

■投票の現状

開票集計は大まかに「 (1) 候補者別に票を分ける → (2) 数える → (3)チェックする 」の3段階だと思いますが、
このうち、1~3 の全てにおいて、1人づつ不正実行犯を用意して、
かつ、それぞれへの票の受渡体制を画策できれば、不正集計が出来るものと考えます。
事実、滋賀県甲賀市の選管(2017年、衆院選)では、票数が合わない為、予備票で無効票を水増しし、後から出てきた本物の
投票用紙を焼却した事件がありました。
(私はこれを、集計作業員の単なるミスの隠蔽が原因ではなく、何か裏があると思っていますが、私見は置いておいて。)
「票数の操作ができるという事実」と「それを行なった選管が存在するという事実」は、間違いのないことです。

そして、集計装置に関する噂として、(仮称)亜子さん(元自民党公認、大阪府堺市、現在は民間人で実名を望んでいない)は、
集計装置ムサシのメンテ会社の社長が、「大阪府議会選挙(2015年)にて、集計作業中のムサシに遠隔で侵入した。」とコメントし、
その時の録音テープがあると証言しています。
※大阪における「不正選挙」疑惑追及者Aさんインタビュー(YouTube)
これが事実だとすれば、多分、プログラムの不具合を修正する為に用意されている遠隔操作機能だと考えますが、
プログラムの不具合を修正する遠隔操作機能があるのであれば、データ(=票数)の修正は簡単に出来ます。

そして、集計作業3つの内、(1)票選別と(2)カウントの作業を「集計作業中に遠隔での侵入が可能な集計装置」で行なうのであれば、
監視人がチェックできない作業が増えるわけですから、当然、「不正集計を実行する事」の難易度は格段に低くなります。

ポイントは3つ
・現在の選挙制度では票数の操作ができるという事実
・それを行なった選管が存在するという事実
・集計作業中の集計装置に遠隔で侵入できるという噂(元自民党公認の証言)


■私見

次の世代に借金を残すだけではなく、本当に次の世代のことを考えるのであれば、民主主義の根幹を成す選挙制度において、
せめて「選挙における正義」だけは残してあげたい。つまり「選挙の集計装置には通信装置を組み込んではならない」
という法律を作成するべきだと思います。

内閣府人事局創設により官僚人事権を阿部首相が保有してからの行政は、厚労省の給与統計偽装や、桜の文書廃棄など、
なりふり構わぬおかしな行動が目に付きます。現在、行政はその権威を自ら地に落としたものと思います。
なので、スペックイン(行政が策定する仕様)ではなく、法律でなければ意味がありません。

「投票用紙に意見を書こう」は、良い考えなのかもしれませんが、高度すぎて今の日本のレベルにはそぐわないと考えます。



[2467]投票用紙に自分の意見を書こう。
投稿者:北野晶夫
投稿日:2019-12-16 04:09:55

学問道場の皆様初めまして。
私は会員番号5524 北野晶夫と申します。
耳順の貧乏読書人です。会員歴は十年以上となります。
先生の本はかなり読んでいるほうだと思います。(理解の程度は別として)

さて今回は「投票用紙に自分の意見を書こう」という運動を提案したいと思います。

「安倍やめろ」でも「消費税反対」でも「保育園落ちた日本死ね」でもなんでもいいんです。
もちろん正規の候補者の名前を書いても、自分の名前を書いてもかまいません。
とにかく「投票用紙に自分の意見を書く」という政治ムーブメントを起こせないかと考えました。

このことを思いついたのはTVで1968年の世界的な民衆運動、「ベトナム反戦」「パリ5月革命」「安保闘争」などの映像を見て、何かおかしいと思ったからです。
人間は集団となると感情が激し、理性的でなくなり、騙されやすくなるとおもいましたし、この人たちは投票には行ったのだろうか?という疑問も湧いてきました。

一応、議会制民主主義の国であれば選挙は行われているはずですが、さまざまな要因で代表民主制が機能しなくなっていることは明白です。
しかし、民主主義の国であれば何らかの形で国民はその政治的意見を発信していかなければなりません。
先ほど述べたようにデモや集会は、あまり有効でなく危険性があると思いますし、SNSはまだ直接行政には届きにくいと考えます。マスコミも経済理論に縛られますので偏向しやすいと思います。
そこで、全国民を対象として行われる選挙で国民の意見を直接吸い上げるという方法を考えました。現在のIT技術をもってすれば投票用紙の集計統計データ化など簡単ではないかと思ったのです。
もちろん、最初は投票率を上げ、無効票を増やすことによって政治への不信感を表明することから始めることとなるでしょう。
投票率が60%を超え、しかもその投票のうち30%が無効票ということになれば、ある程度世論に訴え、まともな政府であれば何らかの対応を迫られるのではないでしょうか?

しかし、ここまで書いてきて、自分が40才まで無知で洗脳されていて一回も選挙に行かなかったことを思い出しました。今の若者も同じなのでしょうか?
やはり野蛮な原住民は恐慌や戦争のように痛い目に合わなければ政治参加などしようと思わないのでしょうか?
もし今の私に充分なお金と暇があれば選挙に立候補して「投票用紙に自分の意見を書こう」と訴えるんですが・・・「NHKをぶっ壊せ」みたいに(笑)

最近、齢のせいか夜中に目が覚めて勝手な妄想で眠れなくなってしまうので、とりあえず文章にしてみようと思い投稿しました。眠くなってきたのでここで終わりにします。読んでいただきありがとうございました。

北野晶夫拝






[2466]日本が、アメリカから買わされる 欠陥戦闘機 の 金額が初めて、書かれている。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2019-12-12 02:50:57

副島隆彦です。 今日は、2019年12月12日(木)です。

私は、自分の恒例の 中国本を書き上げて(12月2日)、東京から家に帰って来て、
ニューズウイーク誌( = ” Weekly CIA ” ) を開いたら、「ノーベル経済学者のクルーグマン教授 が、自分を含めて、アメリカ経済学者が、世界経済 を 見誤った」という記事が有った。 私は、オーと驚いた。 この英文の フォーリン・ポリシー誌に載った 原文の英文の記事をすぐに見つけて、それらをずっと読んでいた。

 アメリカ経済学( 理論経済学、計量経済学=エコノメトリックス、旧来、「近代経済学」と言われたもの)が、どれぐらいヒドい学問(サイエンス)だったかが、満天下に、はっきりしつつある。 私は、「経済学の・・・インチキ」という本を書こうとして、2カ月前から、藻掻(もが)き苦しんでいた。

 そこへ、クルーグマンの 自己批判、と、彼が、経済学者や、経済ジャーナリスト(評論家)たちから、すでに、激しい、批判の嵐を、この数年の間に受けていた、ことを、ようやく知った。クルーグマン(およびその仲間たち)は、すでに、アメリカの言論界から、棄てられていた。「グローバリズムの進展による、アメリカ国内の労働者の高い失業 の現実を、クルーグマン(たち)は、大きく見誤った。これは、経済学自身の 大失敗 である」と、書いている。

" What Economists (Including Me) Got Wrong About Globalization

The models that scholars used to measure the impact of exports from
developing countries in the 1990s underestimated the effect on jobs
and inequality.

By Paul Krugman


 この事態を、いち早く知っていたであろう、日本の ”追随(エピゴーン)”経済学者たち が、今や、全員、黙りこくって、事態の深刻さに、自分たち自身で怯(おび)えている。クルーグマン自身が ブルームバーグ通信社に、語った「私たち経済学者が、どんなに間違ったか」の文も、すぐに手に入れる。

 私は、自分の これから出る 中国本 「全体主義(トータリタリアニズム)の中国がアメリカを打ち倒す ーー ディストピアに向かう世界」(ビジネス社刊、12月21日刊 ) の ことも すぐに宣伝します。


全体主義の中国がアメリカを打ち倒すーーディストピアに向かう世界

 日本が、アメリカから買わされる 明らかに欠陥商品である、最新鋭のF35戦闘機のことは、日本国民にずっと秘密にされてきた。 ヒドい話だ。国民は何も、知らされていないうちに、安倍晋三は、トランプから、脅迫されるままに、大量に買わされていた。

 前の、私の金融本、「米中激突 恐慌」(祥伝社、11月初 刊)で、「日本は、アメリカから兵器を大量に買わされる。その総額5兆円 」では、はっきりしなかった内容が、今度の、中国本では、はっきりと書いた。 すると、一昨日(12月12日)の 日経新聞の 記事で、日本が買わされる アメリカの戦闘機の 内容が、ようやく、きちんと発表されていた。全体の事実の 一部だけが、明確に、書かれていた。以下に載せる通りです。

 以下に、「 F35戦闘機 を合計147機、一機当り、100億円」の記事を載せます。この詳細については、中国本の中に、書いたので、後日、報告します。 

(転載貼り付け始め)

 「 F35取得、国内組み立て継続へ 政府、米の完成品輸入を転換 」
2019/12/10   日経新聞
 
 政府は最新鋭ステルス戦闘機「F35」の取得について、2019年度以降も国内での最終組み立てを続ける方針を固めた。米国から完成品を輸入する方針を転換する。

 完成品輸入の方が費用が抑えられるとみていたが、国内での工程を見直して単価が下がったため、継続しても問題がないと判断した。近く調達方法の変更を閣議了解する。

画像 ステルス戦闘機F35A

「 F35は18年末に計147機体制とすることを閣議了解した、この際に、費用が抑えられる完成品輸入への切り替えを決めた。方針転換を受け、政府は配備が完了するまで国内組み立てを継続する見通しだ。

 F35は米ロッキード・マーチン社が製造する戦闘機で、日本はA型と短距離離陸、垂直着陸できるB型を調達する。航空自衛隊三沢基地(青森県)などにA型が既に配備されている。最終的にA型105機、B型42機の147機になる計画を立てていた。1機の価格は約100億円とされる。

 政府は2011年度に、F35Aの導入を決定した後、米国から対外有償軍事援助(FMS)で部品を調達し、三菱重工業 が最終組み立てと検査を担ってきた。

 費用が完成品に比べ高いため、19年度契約分から完成品を輸入する方針に切り替えた。これを受け、国内での組み立て工程や工具の見直しが進み、費用を抑えた。防衛省の試算では、完成品輸入は、1機当たり94.2億円かかるのに対し、国内組み立ては93.7億円になった。F35は空自の主力戦闘機に位置付けられる。

 F35の調達は対日貿易赤字に不満を示すトランプ米大統領に向けたアピールにもなる。5月の来日時には安倍晋三首相がF35Bを搭載予定の護衛艦「かが」を案内し、F35の大量購入の意思を直接伝えた。

 完成品輸入に切り替えなくても米国が多額の調達費を確保できることから、日米両政府間で方針転換への折り合いはついているという。

(転載貼り付け終わり )

これらの詳細は、日を追って、説明します。私は、ずっと不愉快に、年末を過ごしています。体調は戻った。  副島隆彦拝






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